大学中退から就職に強いおすすめ資格/職種と後悔しない就活方法|26歳女性が正社員になるまでの体験談
大学中退した私でも就職できた方法とは?
大学中退後、しばらくフリーター期間があって就職活動しても、就活がなかなか上手くいかずに悩む人は意外と多いもの。「少しでも就職を有利にする資格は何だろう?」「大学中退していても就職しやすい職種ってあるのかな?」など、大学中退を経験している人であれば、誰でも考えることです。
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、秘書の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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当時の私は、とても非効率な就活をしていたので、なかなか内定を取ることができずに苦しい思いをしましたが、もし「できるだけ早く、良い就職先を見つけたい!」という思いがあるならば、この記事は役に立つはずです。
最近では、私の経歴を生かして、大学中退経験のある方や既卒からの就活などで悩みを持っている方に向けて、私の質問箱を通して、相談させていただいていますが、下の相談者さんのように、「就職に有利な資格は?」「おすすめの職種は?」などの相談が多くなってきました。
ネット上には、「大学中退 おすすめ 資格」と検索すると、簿記やMOS、TOEICなどが「就職に強い資格」として、多くの就活サイトで挙げられています。
TACなどの資格専門学校が出している「資格人気ランキング」や、他就活サイトが出しているような「大学中退者におすすめの資格ランキング」等の情報は、「本当に、就職に強いの?」「本当に、中退して就活したことがあるの?」という目線でみてみると、何の根拠もなく、恐らく、大学中退歴がある人が書いたような記事ではないのかなというのが、私の正直な感想です。
今でこそ正社員として、働かせてもらえる機会を与えてもらって、色んな人事担当者の方や面接官、他業種の経営陣の方とお話しさせて頂く機会が多くありますが、こういった採用に関わる方々に「簿記やMOSを持っていると就職に有利になるんですか?」と聞くと、本当に鼻で笑われてしまいます。
少し立ち止まって考えてみるとわかると思いますが、資格専門学校などで人気ランキング1位になっている「簿記」のような資格は、誰でも簡単に短期間で取れます。逆に言うと、「誰でも持っている資格」と言い換える事ができます。
誰でも簡単に取れるような資格を持っていて、採用担当の人が目を引くでしょうか?
このように、あまり就職に役に立たないような資格を勧めている就活サイトに踊らされると、就職できるものもできなくなってしまいます。
☑ ある程度の収入が約束されている資格とは?
☑ 私のおすすめする職種とは?
☑ 就職に強い資格とは?
☑ 通信大学や専門学校に通い直すのはどう?
☑ 大学中退から後悔しない就活方法とは?
大学中退の理由は?
最近では、10人に1人が大学を中退しているというほど、中退すること自体は珍しいことではありませんが、中退する理由は人それぞれ違います。
文部科学省の調査で、中退理由の上位3つは、「経済的理由(20.4%)」「転学(15.4%)」「学業不振(14.5%)」が挙げられていますが、実際はそんな簡単な理由ではないというのが、経験者としての感想。
私自身そうでしたが、結構多いのが、「大学が合わない」というのが一番多い理由かなと思います。
今回質問箱で寄せられたお悩みでも「学業とバイトが両立できなくて…」とありますが、実際は大学生活が楽しければ、バイトを優先したりしないので、何かしら大学生活に対してのミスマッチを感じているのが本音だと思います。
実際、大学生活は高校のように学校イベントが少なく、クラスメイトで一致団結!という感じではないので、高校時代の友達のように深くて何でも話せるような間柄になることは難しいです。特に、自分の高校から同じ大学に進学する友達が少なかったり、入学時の新入生歓迎で良いサークルに入り損ねたり、友達を作り損ねたりすると、講義中もずっと孤独な生活を送ることも少なくありません。
人間関係だけでなく、大学の講義も楽しい授業というのは少なく、大学の教授達も、高校の先生のように、「どうすればもっと分かりやすくて、興味の持てる授業になるだろうか」と試行錯誤する教授はほぼ皆無です。大学は研究肌の教授が多いので、自分の研究成果や、文献を発表して、その感想をレポートにして提出~、というような授業が現実。
こういった大学生活は、高校の時に思い浮かべていた理想と、あまりにもかけ離れているので、結果としてアルバイトを優先して、学業不振となって、単位が取れなくなり、留年が確定、中退という流れになるパターンが多いように感じます。
一つ、私からお伝えしたいメッセージとしては、大学中退する人はあなただけではなく、他にもたくさんいて、同じような悩みを持っている人はたくさんいるということです。「大学を中退すると悪!」という日本の風習もありますが、そんなことは気にする必要はありません。
大学中退から就職できないって嘘?本当?
実は大学中退直後から正社員になる人はほぼいません。ほとんどは、大学在学時にやってたバイトをそのまま続けるなど、フリーターとしての働き方が多いです。
20代前半までであれば、フリーターとしてバイトを入れまくった方が、大学新入社員の給与よりも高かったり、「意外と、この気楽な働き方の方がいいんじゃないの!?」と、考えてしまうことがあったのではないでしょうか?しかし、差がつくのは20代半ばを過ぎた当たりで如実に出てきます。
また、22歳前後の時には、大学の同期がSNSなどで「内定取れた~!」「これから〇〇で働きます!」などの投稿を見てしまうと、「このままではいけない…」と現実に引き戻されて、それから正社員への就職を目指す方も少なくありません。
就活を始めようと気合を入れた時、このやる気が削がれるきっかけとなるのは、意外にも自分の近場から。例えば、自分の親や、親しい友人から「大学中退していたら、まともな企業に就職できるはずがない」「これまで正社員経験が無い場合は、資格がないと就職は厳しいんじゃない?」などと言われた日には、流石に不安になってしまいます。
ただ、1つ言えることは、大学中退という経歴があっても就職できます。「雇ってもらえるなら、ブラック企業でも働く自信がある!」と考えてらっしゃるかもしれませんが、それでは会社に良いように使われるだけです。
確かに、有名大企業であれば「新卒」や「学歴」を重視しますが、有名大企業を狙っているわけではないと思うので、それほど「大学中退」という経歴を悲観しすぎる必要はありません。狙いどころは、大企業ではなく、中小企業で待遇や給与、働く環境が良い企業がオススメ。
就職に資格は不要!?大学中退・資格無しでも正社員にはなれる
「せめて、資格は取ってから就職した方が良いんじゃないか?」と考えるかもしれませんが、大学中退歴があって資格が無くても正社員にはなれるので、就職するために資格取得を考えているのであれば、オススメしません。
どうしても入りたい会社があって、その会社の応募条件に「〇〇資格」と記載されているのであれば話は別ですが、「ネットに、△△の資格であれば就職に強いと書いてあったから、経歴に自信がないから、まずは資格を取ろうかな…」という考えであれば尚更オススメしません。
資格を取るよりも、もしあなたがこれまでにバイト経験があるのなら、その働いた経験をどうやって自己PRしようか考えた方が、断然就職への近道です。
バイトと正社員の境目もさほど変わらない職場も多く、実際、バイトだからといって妥協は許されず、毎日日報が送られてきたり、その日、その月の売上目標や、営業利益、原価計算、集客、マーケティングなどに関わったりなど、気づいてみれば正社員並みに働いている…ということも経験したことがあるのではないでしょうか?
「バイト歴は、就職面接で職歴として見てもらえない」という情報も目にしたことがあるかもしれませんが、それは採用担当者が判断することで、バイトが職歴として含まれないかどうかを今気にする必要は全くないのです。
むしろ、採用担当者のほとんどが、「職歴無しの資格保有者」に対しては見る目が厳しく、資格を持っていれば就職が有利になるというのは、何の根拠もありません。
大学中退という経歴があると、確かに書類選考で落とされやすくはなるので、新卒生と比べるとどうしても就職は不利になります。それでも、バイトでの経験などを通して、新卒生よりも働くことの意義をわかっていたり、実践的なビジネスマナーや考え方が身についているので、その点を評価してくれる企業は、星の数ほどある事は忘れてはいけません。
大学中退の最終学歴は高卒?62単位以上持っている場合は?
大学中退すると、求人に応募する際に「大卒」か「高卒」のどちらで就活すればいいのか迷うこともあるかと思いますが、基本的に最終学歴は「高卒」となります。
では、大学3~4年次に62単位以上を取得しているけど退学した今回の相談者さんのようなケースだとどうなるのでしょうか?ネットには「62単位以上取得していると短大卒業の資格はもらえる」と勘違いされる方もいらっしゃいますが、実際は、62単位以上取得していたとしても短大卒業資格などはもらえません。
大学中退者(62単位以上取得)が取れる資格とは?
「せっかく62単位以上あるのに、大学中退という経歴を最大限に生かしたい」という方にはピッタリの情報ですが、実は、大学等で62単位以上の単位を取得していれば取れる資格が2つあります。
この2つの資格であれば、大学中退していようと、保育系に関係ない学部であっても短期大学や大学で62単位以上取得していれば、受験資格を自動的にもらえます。
「社会保険労務士(社労士)」資格とは?
社労士とは、社会保険労務士法に基づいた国家資格者です。国家資格試験に合格するのに必要な勉強時間が1000時間以上と言われていますが、社労士の仕事内容としては、人事や社会保険に関する事務作業を個人や中小企業に代わってやるお仕事です。
どの会社でも社会保険関係の知識は必要となり、特に従業員を多く雇っている会社であれば、社労士とつながっているのは珍しくありません。では社労士資格は、資格専門学校でも人気のある資格ですが、大学中退者にとって就職に有効な資格なのでしょうか?
社労士資格の取得をオススメしない理由は、社労士試験に合格したとしても、2年以上の実務経験がないと社労士になることができないからです。社労士全体の平均年収は450万円~800万円程度とされていて安定職ではありますが、今後AIによって、社労士の業務も自動化されてきていますし、将来的に明るい仕事とはいいがたいです。
まだ社労士の仕事内容をよくわかってなくて、「取りあえず社労士でも目指そうかな」くらいの気持ちであれば、資格取得に時間をかけるよりも、まずは2年間社会保険事務所や社労士事務所等で、バイトや派遣などで実践を積みながら、資格の勉強を進めた方が、現実的かなと、個人的には思います。
「保育士」資格とは?
保育士の資格は児童福祉法で定められた、国が認定する「国家資格」です。「保育士」と聞くと誰でもイメージが湧きやすいかと思いますが、保育士資格は62単位以上取得していれば、保育関係の学部にいなくても、保育士の受験資格がもらえます。
保育士はご存知のように、人手不足の業界で、待機児童が社会問題になっている現代では、就職に困ることのない職種という事ができます。また、保育士資格を持っていると、保育所だけでなく、助産施設や児童養護施設などの「児童福祉施設」で働くこともできます。
勉強時間は、めちゃ集中して3か月でやっと合格できるレベルなので、割と狙いやすい職種と言えますが、平均年収は250~350万ほどなので、給料的には少し低いです。
大学中退その後に大卒資格を取ると就職に有利?
私もそうでしたが、就活が上手くいかない時ほど「隣の芝生は青く見える」ではないですが、「大卒以上応募可」に大きな魅力を感じていました。では、大学中退しばらくした後に通信制大学等で大卒資格を取得するのは、就職に有利になるのでしょうか?
答えは「NO」です。
確かに、通信制大学などを卒業すれば「大卒資格」がもらえますが、普通に通学して4年制大学を卒業する「大卒」とは大きな違いがあります。もし面接官が、大学入学→中退→フリーター→通信制大学入学→通信制大学卒業という経歴を見れば、突っ込みどころ満載です。
「なんで中退したの?辞めた理由は?」という質問に加えて、
「なんで通信制大学を選んだの?」
「大卒資格がただ欲しかっただけじゃないの?」
など、手痛い質問だけではなく、経歴をみるだけで「どうせ、大卒資格が欲しいと思ったから通信制に行ったんでしょ」と内心を見抜かれてしまいます。
確かにこれから大卒資格を取れば、「大卒以上可」の求人に応募することはできますが、卒業時の年齢が周りよりも高くなってしまうのは避けられないので、新卒採用を狙ったとしても、年齢的に就活は不利になります。
大卒資格と高卒資格ではどっちが就職しやすい?
ここで疑問に思うのが、「これから大卒資格を取って就活するのと、最終学歴が高卒のまま職歴無し/資格無しのまま就活するのでは、どちらが就職しやすい?」という点だと思いますが、個人的には、後者の「最終学歴が高卒のままでもいいから、できるだけ早めに就活する方が就職しやすい」と考えます。
日本社会だと、どうしても年齢を気にする文化です。例えば、今24歳で、これから通信大学で卒業必要単位を取得したとすると、約2年前後はかかります。そうなると卒業時の年齢は26~27歳。確かに大卒資格は取れますが、就活時の周りの就活生の年齢は22歳。
「大卒」の方が「高卒」という学歴よりも給料が高いことは間違いありませんが、このまま最終学歴が高卒として就活した方が、まだブランクが少ないので就職自体はしやすいと、経験上感じます。
裏技ですが、就職Shopなどの就職エージェントでは、62単位以上取得していれば、短大卒・専門卒として採用してくれるように企業に交渉してくれたりするので、その点、これまで取得した単位が無駄にならずに、単位を最大限に生かした就活ができます。
大学中退その後に専門学校に通い直すのは実際どう?
大学中退後に専門学校に通い直して卒業資格や専門資格を取ることも悩んだかもしれませんが、これもオススメできません。
(2) 卒業時の年齢が高い
(3) 高卒と専門卒の給料がそれほど変わらない
もし、保育士や宅建、電気工事士などの資格を取得するのであれば、まだハローワークの職業訓練校に通った方が安いです。また、6か月以内で取得できる資格程度であれば、無料で資格が取れます。
大学中退向けの資格とは?受験資格と応募資格を勘違いしてはいけない!
「大学中退者が受験できる資格」と「大学中退者が応募できる資格」というのを勘違いしていませんか?
とても大切なポイントなので、詳しく解説していくと、大学中退していても受験できる資格と、求人票に載っている応募資格を混同してはいけないということです。
例えば、税理士や公認会計士などの資格は、大学中退していても、学歴に関係なく受験資格があります。つまり大学中退していても税理士や公認会計士の国家試験に合格できれば、その資格を得ることができます。
しかし、資格を取得できたとしても、いざ会計事務所に求人応募しても、その会計事務所の求人票の応募条件に「大卒以上可」という記載があれば、応募することができないので、会計事務所への就職は難しくなります。
大学中退におすすめな7職種・おすすめできない7職種
「大学中退者におすすめの職種」とネットで検索すると、いくらでも「○○がオススメ!」という記事がありますが、実はどれも根拠のないものが多いです。これまで多くの大学中退経験のある方から、私の質問箱を通して「将来性のある仕事は?」「凡庸性の高い職種は?」「ニートちゃんがオススメする職種は?」などのご質問が多く、やはり大学中退歴のある就活生が気にしている点といのは、「将来性のある職種はどんな仕事か?」という点です。
最近話題なのが、オックスフォード大学のオズボーン氏の研究で「10年~20年後に47%の仕事がなくなる」という発表が話題となっていて、702の職種の中から消える可能性が高い順に「将来なくなる仕事」として予想しました。また、日本の野村総合研究所も同様の発表をしています。
・野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf
・オックスフォード大学「THE FUTURE OF EMPLOYMENT」
https://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf
大学中退者におすすめできない7職種
まずは、大学中退者におすすめできない職種から。
将来なくなりそうな仕事 | |
---|---|
一般事務員 | 学校事務員 |
医療事務員 | 貿易事務員 |
行政事務員 | 郵便事務員 |
受付係 | 通関士 |
データ入力係 | 電気通信技術者 |
ビル清掃員 | 銀行員 |
会計士 | タクシー運転手 |
テレアポ(電話販売員) | トラック運転手 |
主に、事務系の職種が目立ちますが、仕事としてなくなる理由が、単純で繰り返しできる作業自体、最近はAI化やシステム化によって代用がきくので、事務員の人員削減が早いスピードで行われてきているからというものでした。
注目すべき点が、学校事務や行政事務の公務員職であっても「なくなる可能性が高い仕事」としている点です。確かに国の大きな財政赤字を考えると、公務員系の事務員は、大きなシステムを入れる事によって、国の人件費を大幅に削減できてしまいます。今後は公務員だから安泰という考え方も古くなる時代が来たという事ができます。
また、一昔前までは一生安泰な職業と言われていた「銀行員」も、なくなる職業の1つに数えられていて、2017年には日本のメガバンク3社が大量にリストラを決めたのは記憶に新しいニュースです。(三菱UFJフィナンシャル・グループは9500人分の業務量削減、三井住友フィナンシャルグループは4000人分の業務量削減、みずほフィナンシャルグループは1万9000人の人員削減)
また、これまで士業などの専門資格を持っていれば、「将来ずっと食っていける」と言われていましたが、個人的には、接骨院、司法書士、弁護士、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士の7つの職種もおすすめできません。
「弁護士でもダメなの?」と驚くかもしれませんが、最近では弁護士ドットコムなどのサイトである程度の内容は検索すれば解決できてしまう相談も多くなっているので、弁護士に対する依頼件数が大幅に減っているという調査結果が出ています。弁護士の数は昔と比べて2倍以上に増えているのに、ITやAIなどの技術の進歩で、弁護士の仕事が減っているという矛盾が起きてしまい、弁護士業界はかなりの不況に陥っていると言えます。
また、独立開業しやすい接骨院も、今や数が増えすぎて、大手コンビニ3社の合わせた数より多いと言われていて、過剰な客取り合戦となり、整骨院や整体等の職種も不況で、おススメできる職種ではありません。
弁護士や接骨院に加えて、税理士、司法書士、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士もあまりおすすめできない理由として、これらの士業は、AIやシステム化によって作業が取って代わられやすい職種で、これらの士業の登録者数は増えているけど、仕事がAIに取って代わられているため、今後ますます不況になっていくと考えられます。
士業は難易度の高い試験をパスするために、莫大な勉強時間を投資しなければいけません。にもかかわらず、AI化によって仕事を奪われ、不況となれば、割に合わないというのは言うまでもありません。
これまでは安泰な職種と言われてきた士業も、今ではおすすめできない職種に挙げられています。昔は「本屋は無くなるはずがない」と思われていましたが、今ではアマゾンによって市場を奪われて、廃業に追い込まれる本屋が後を絶ちません。
・総務省 行政書士制度
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/gyouseishoshi/index.html
・日本公認会計士協会 概要/会員数
https://jicpa.or.jp/about/outline/
・国税庁 税理士登録者数
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/seido2.htm
・日本弁護士連合会 基礎的な統計情報(弁護士白書2018年版等から抜粋)
https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/statistics/reform/fundamental_statistics.html
・みんなの顧問 社会保険労務士登録者数
https:// www.minnano-komon.com/komonsharoushi/sharoushi-tourokushasuu/
・日本司法書士連合会 全国会員数の推移
https://www.shiho-shoshi.or.jp/association/release/rengokai-data
・厚生労働省:平成 28 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/16/dl/kekka3.pdf
大学中退者におすすめの7職種
「じゃぁ一体、どんな職種が大学中退者にはおすすめなの!?」と気になる所ですが、私がおすすめする職種は以下の7つです。
(2) インフラエンジニア/ネットワークエンジニア
(3) ビルメンテナンス
(4) 施工管理
(5) 公務員
(6) 保育士
(7) 事務職
【大学中退者におすすめの職種1】プログラマ/システムエンジニア
大学中退者におすすめな職種1つ目は、「プログラマー/システムエンジニア(PG/SE)」です。
こういったIT系の就職先は、どこも人材不足で、将来的にも大幅な人材不足が予測されています。IT業界が超成長産業であるにも関わらず、プログラマーやシステムエンジニアなどのITエンジニアの人材は2030年までに78.9万人不足するといわれています。
プログラマー/システムエンジニア系の求人に関して言えば、IT系の応募条件として、年齢が若いことがかなり重要視されており、未経験であっても採用してくれる会社が多いので、研修制度のしっかりしている就職先を選ぶか、プログラミングスクールなどでプログラミングを学んで就職することができれば、大学中退者していても、高給取りになれる可能性も高くなります。
現在のITエンジニアの平均の給与水準は高く、厚生労働省の調査によると平均給与は業種第3位の593万円となっています。また、現在のITの求人倍率が約8倍とかなり高いので、就職するのも難しくありません。
【大学中退者におすすめの職種2】インフラエンジニア/ネットワークエンジニア
大学中退者におすすめな職種2つ目は、「インフラエンジニア/ネットワークエンジニア」です。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの仕事もIT系の仕事ですが、プログラマーが「IT系の花形」と言われているのに対して、インフラエンジニア/ネットワークエンジニアは「裏方の仕事」と言われています。
プログラマーの仕事が、プログラミング言語を使って、アプリやウェブサイトをどんどん企画・開発していく仕事なのに対して、インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの仕事は、プログラマーが開発した作品がスムーズにバグがなく作動するように、保守・運用していくような裏方役の仕事と言えます。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの就職先はあまり聞いたことのない方がほとんどですが、給与水準もプログラマー並みに高く、どちらかと言うと文系向きの仕事です。マニュアルに沿って作業を進めていくことが多く、資格取得や経験年数が一番重視される業界なので、コツコツ努力できる方に向いています。
【大学中退者におすすめの職種3】ビルメンテナンス
「ビルメンテナンス」は通称「ビルメン」と言われていて、人手不足が続いている業界なので、大学中退など学歴関係なく、未経験であっても就職は難しくありません。
ビルメンテナンスとは、モールや大型商業施設、オフィスビル、病院、などの大型ビルで、利用者が安全かつ快適に過ごせるように、裏方として管理やメンテナンスに関わる仕事です。仕事内容としては、電気設備・空調設備・ボイラー設備などの管理、不具合のある設備の保守・点検、また必要に応じて修理や専門業者の手配を行います。
最近では大型ビルの建設ラッシュが進んでいて、ビルメンの人手が慢性的に不足している状態です。今後も需要がますます増える仕事なので、将来性がある仕事だと言えそうです。また、ビルメンテナンスは、点検作業などを行うために保有しておかなければならない専門資格が多数あります。
ビルメン4点セットと呼ばれる「第二種電機工事士」「危険物取扱責任者乙種4類」「二級ボイラー技士」「第三種冷凍機械責任者」などの資格が代表的で、試験難易度も高くないため、多くの人が取得します。
これらの専門資格を保有していないとできない仕事がビルメンの仕事なので、スキルも身につきます。ただ、平均年収が300万円ほどと低く、時には仕事外のこともビルオーナーから言われた仕事であれば、雑用や清掃等もしないといけない場面もあったり、自分の責任ではないのに不具合が出るとクレームが出たりと、きつい仕事ではあります。
体力に自信があって、コツコツ仕事をこなせる人に向いている職種と言えます。もしビルメンを考えているのであれば、個人が経営する企業ではなく、系列の大手が運営する企業に入社した方が待遇や給与が高いです。残業時間はほとんど無いので、ライフワーク的には働きやすい職場と言えます。
【大学中退者におすすめの職種4】施工管理
一応先に行っておくと、個人的には「施工管理」の職種は合わないと感じます。ただ、将来性とスキルが身について、お給料も高い、学歴や資格が不問で大学中退者でも就職しやすいという意味で、おすすめの職種の1つとして挙げています。
「施工管理」とは、公共施設やビル、住宅、道路、橋などの工事においての司令塔に当たる役割を担うお仕事です。例えば大型ビルを建設する際、必ず「12月末までに大阪の浪花に大型商業施設を建てて、1月1日からオープンさせたい」という依頼に対して、職人さんを集めて、工事期間などのスケジュールを作成して、予算を調整して、資材を取り寄せて、などの調整が主な仕事になります。
未経験で資格無しで就職した場合、年収は250~300万円ほどですが、資格を取ったり経験を積み重ねていけば自動的に昇給・昇格するような職業で、平均年収は400~600万ほどと言われています。
ただ、他の職種と比べて給料が高い理由としては、調整役としての仕事なので、職人さんと依頼主、資材提供会社からの板挟みにあって、結構ストレスがかかる仕事でもあるからです。また、残業も多いのがデメリット。
例えば、工事中によくある台風や大雨などの自然災害によって、工事の中断を余儀なくされて、工事日程に遅れが生じてしまった場合、職人さんに「もう少し早く作業して!」とお願いしても「こんな日数でできるわけがないだろ!」みたいに言われることもあったり、資材会社に「この予算でお願いできませんか?」とお願いしても「この予算では無理!他を当たってくれ」など言われたりすることは日常茶飯事。
建設業界では、工事の納期を守るのは絶対なので、何かトラブルがあったり、工事日程に変更があったりすると、残業で職場に泊まったりということもあり得ます。
ただ、将来的に施工管理の職種で頑張っていきたい場合は、「施工管理技士」という資格の取得を強くおすすめします。施工管理技士の資格は国家資格で、所定の実務経験年数を積んで試験を受け、合格すれば資格を得ることが出来ます。
施工管理技士の資格を持っておけば、転職の際も仕事に困りませんし、年収も高い人で700~800万までいく方もちらほらいらっしゃいます。学歴関係なく、ここまで年収が高くなる職種も珍しいので、ある程度の残業やストレス耐性がある方は向いている職種だと言えます。
【大学中退者におすすめの職種5】公務員
安定職の代表格の1つに挙げられるのが「公務員職」です。あまり知られていませんが、公務員試験は学歴に関係なく、受験年齢に達していれば「高卒程度試験」だけではなく「大卒程度試験」も受験できます。
大学受験で合格できる学力があれば「大卒程度試験」の突破も現実性がありますが、ただ、公務員試験はご存知のように難易度が高く、「予備校に通って2~3年目でやっと合格できた!」というのは当たり前なので、本当に熱意がなければおすすめできる仕事ではありません。
公務員の職種で人気が高いのが、行政事務系の職種で、学校事務や警察事務などが挙げられますが、上で少し解説したように、学校事務や行政事務は将来なくなる可能性の高い仕事の一つなので、その点は注意が必要です。
【大学中退者におすすめの職種6】保育士
大学中退者におすすめの職種6つ目は、「保育士」です。
保育士は士業の1つと言えますが、最近では「待機児童」が社会問題となっていて、保育士不足が叫ばれているほど、保育士は足りていません。保育士は大学等で62単位以上取得していれば受験資格はあるので、本当に子どもが好き!という方にとってはおすすめの職種だと言えます。
ただ、保育士の平均年収は、20代~30代でほぼ変わらず、270万前後と低いです。40代になってやっと平均330万ほどなので、お給料を気にする方にはおすすめできる職種ではありません。ただ、保育士は子どもを相手にするお仕事ですし、AIに取って代わられる仕事でもありません。
【大学中退者におすすめの職種7】事務職
大学中退者におすすめな最後の職種は、「事務職」です。
おススメの就職先が「事務職」と聞いて、「え、なんで?」と思う方もいらっしゃると思いますが、事務職は先ほど挙げた無くなる可能性の高い職種の1つで、「将来性のない」「AIに取って代わられる仕事」「人気があって倍率が高い」「求人数が少ないので就職は難しい」と言われています。
「じゃぁ、おススメでもなんでもないじゃん!!」
となるかもしれませんが、私自身も普通に事務職として就職することはオススメしません。事務職は給与もそれほど高くなく、将来的な昇給も限定的で、最近ではAIやシステム化によって、どんどん人の手が必要なくなってきているので、求人倍率が高く難易度が高い割には、あまり魅力的な就職先とは言えません。
しかし、事務職として就職した後に、プラスアルファで資格を取ったり、人事や経理の知識を地道に勉強していけば、その後のキャリアアップは容易です。
大学中退していると、事務系の平均給与は東京付近で月19万くらいが相場ですが、最初は文句言わずに地道に努力して、資格取得や人事・経理の勉強をしておけば、労務事務や総務の事務、経理事務に係る仕事ができるので、企業側の需要度としては高く、普通の雑用事務というよりは、スキルのある事務として仕事ができます。
どこの会社でも人事系の労務や経理系の仕事は存在しており、AIやシステム化だけでは追いつかない仕事も多数あるので、せっかく努力して事務職に就くのであれば、人事や経理の知識も独学で身につけてキャリアアップできた方が楽しいですし、将来的にも重宝される人材となります。
結局、おすすめの職種って何なの?
おすすめの職種を7つ挙げてきましたが、正直多くて迷うかなと思います。公務員や保育士も資格に合格しないと就職はできませんし、施工管理やビルメンも体力勝負でどちらかというと男性向けの職種です。
特におすすめなのが、プログラマ/システムエンジニアやインフラエンジニアなどのITエンジニアの職種です。おすすめする理由としては、IT業界は、数ある業界の中でも最も成長している産業で、その割には極度の人手不足です。
大学中退していて最終学歴が高卒であったとしても、自分の努力次第で周りの同期も見返せるほどの高給取りになることも可能ですし、未経験からでも就職しやすいので、一番注目すべき職種かなと感じます。
注意点としては、ITエンジニアは向き不向きがはっきり分かれる職種でもあるので、自分に適性があるのか体験してみることを強くおすすめします。理系はプログラマ/システムエンジニア向き、文系はインフラエンジニア/ネットワークエンジニア向きと言われているので、覚えておいても損はないかなと思います。
東京都内であれば、プログラマカレッジやGEEK JOBなどでプログラミングやインフラエンジニアリングの体験が無料でできるので、これらのプログラミングスクール(受講料も就職あっせんもすべて無料です)で説明だけでも聞いてみると、より進路が広がります。
大学中退から就職に強い5資格
大学中退後に就職を有利にするために資格の取得を検討されたかもしれませんが、実は資格を持っているからと言って、それほど就職に影響しないのも事実です。
どの資格を取ろうか検討する際、大事なポイントは、「その資格を生かせる職場が多いか少ないかを考えること」です。
(2) 宅地建物取引士資格
(3) 介護系の資格
(4) ビルメンテナンスの資格
(5) ITエンジニア向け資格
【大学中退から就職に強い資格1】公務員資格
公務員試験に合格することができれば、就職は確実なものになります。大学中退などの学歴関係なく、誰でも公務員試験を受けることができるので、受験資格に関しても問題ありません。
注意点としては、公務員試験に長年受からず、受験可能年齢を過ぎてしまった場合は、受験対策期間をブランクとして見られてしまうことが多いので、民間就職に切り替えた際に大きなリスクがあります。
【大学中退から就職に強い資格2】宅地建物取引士資格
「宅地建物取引士」は通称「宅建」と呼ばれる資格ですが、宅建は簡単に言うと、不動産関係の就職で有利になる資格です。毎日2時間、4カ月~5カ月の勉強期間(平均200~300時間)で宅建の資格が取れて、資格があれば給料の手当てにダイレクトに反映されるので、人気の高い資格だと言えます。
不動産業界自体、人手不足の業界で、営業や販売系の職種はかなりブラックな働き方も多いのであまりお勧めできる職種ではありません。ただ、不動産事務はそれほどきつくもなく、仕事的にも事務の仕事がメインなので、事務系を狙うのであれば、不動産事務も悪くありません。
宅建の資格は、資格専門学校やオンライン講座でも勉強できますが(有料)、もし宅建資格を取るのであれば、ハローワークの職業訓練校であれば無料で資格を勉強できるので、職業訓練校の方がオススメです。
ただ、宅建の資格がなくても、不動産業界は人手不足なので、資格無しで就活してもそれほど就職には苦労しません。また、入社後に研修の一環として宅建資格を取らせてくれる職場も多いので、お金をもらいながら宅建資格を取れるのであれば、今から宅建資格を取らずに就職してしまった方が、コスパ的には良いのかなと感じます。
【大学中退から就職に強い資格3】介護系の資格
介護の仕事と言えば3K(きつい、汚い、危険)と言われていて、あまり良いイメージが無いかもしれませんが、有料老人ホームや大手が運営している系列の介護施設であれば、待遇も給与も良く、体力や力が必要な仕事も最低限だったりするので、職場を選べば就職先としてはおすすめです。
介護系の資格は5つあって、「介護職員初任者研修」「介護職員実務者研修」「介護福祉士」「ケアマネジャー」「介護事務」があります。
この中で最初に取るべき資格は「介護職員初任者研修」のみ。あとの資格は介護職員初任者研修を受けていないと取れなかったり、実務経験がないと取れない資格なので、未経験で介護を目指すのであれば「介護職員初任者研修」だけを知っていればいいかなと思います。
「介護事務」の資格もありますが、この資格は誰でも受けることができて、比較的取りやすい資格ですが、介護事務の資格はオススメしません。お勧めしない理由としては、介護事務だけで求人を募集していることはほとんどなく、介護士として仕事をして、その仕事の傍らで介護系に関わる事務をするくらいなので、「事務をやるくらいだったら、介護の仕事をしてくれ~」というのが介護の職場の実情です。
介護職員初任者研修の資格を持っていれば、介護系の就職には有利になるのですが、こちらも宅建資格同様、未経験・大学中退・資格無しという状態でも、人手不足の業界なので、就職はそれほど難しくありません。むしろ、入社後に研修の一環として介護職員初任者研修を受けられる職場も多いので、就職後に資格を取るという流れがオススメです。
【大学中退から就職に強い資格4】ビルメンテナンスの資格
大学中退者におすすめの職種の1つにも挙げた「ビルメンテナンス」の仕事ですが、ビルメンの仕事は専門資格を取っていれば就職に強く、また資格手当も着くので、おすすめの資格の1つだと言えます。
ビルメンの資格は4つあって、「第2種電機工事士」「危険物取扱責任者乙種4類」「2級ボイラー技士」「第3種冷凍機械責任者」がありますが、まず未経験から取るべき資格は「第2種電機工事士」の資格です。
理由としては、「第2種電機工事士」の資格を持っていれば、応募可能な求人がグッと多くなる点と、給与や待遇面の良い系列会社に応募することができる点です。ビルメンの就職先には独立系と系列の2種類がありますが、大手が運営する系列の方が職場環境は断トツで良いです。
「第2種電機工事士」以外の資格は、年に1回しか試験日がなかったり、難易度が高かったり、実務経験が必要だったりするので、ビルメンを目指すならまず「第2種電機工事士」の資格をとってから、就職後に他の資格を勉強していくとう流れがおすすめです。
実際にビルメンとして働く際には、照明器具の交換や、ビルメンで使う基本的な工具の名まえや使い方を覚えたりできるので、資格を取るのであれば、まずは「第2種電機工事士」の資格が、未経験者にとって最も実践的な資格と言えます。
【大学中退から就職に強い資格5】ITエンジニア向け資格
ITエンジニア系の資格は、正直どの資格を持っていても就職には強いです。というよりも、企業の本音としては「やる気があるなら、未経験・資格無しでもいいから、とにかく早くきてくれ~!」という企業は数多いです。
ITエンジニアの資格として最も初歩的な資格は「基本情報技術者」で、別名ITパスポートともいわれています。ネットワークエンジニアの職種であれば、「CCNA」「CCNP」などが代表的で、インフラエンジニアであれば「LPIC(エルピック)」や「LinuC(リナック)」などの資格が有名です。
他にも多数資格はありますが、プログラマ系を目指すのであれば資格取得を頑張るというよりも、スキルを磨いた方が就職の近道になります。
これらのITエンジニア系の資格は、持っていればある程度の知識が認められるため、未経験からの就職には有利になります。しかし、持っていなくても就職はできて、入社後に研修の一環として資格を取ることができる職場も多いです。
IT系企業の採用基準として、最も重視しているのは「年齢」です。未経験でも採用してくれますが、特にプログラマ職の求人の場合、上限年齢を26~27歳までとしている企業も多いので、資格取得に時間をかけるよりも、就活を優先した方が就職には有利です。
大学中退から資格無しで就職する最短の方法とは?
ちなみに、ITエンジニア系や事務系、介護系、施工管理、ビルメンなどを目指すのであれば、資格無しでできるだけ早く就活した方が、就職後の研修期間中に資格が取れる企業も多いので、お金をもらいながら資格も取れるという意味では理想的かなと、実際就活をして感じました。
大学中退後に、資格無しで上の職種で就職したいという場合、最も就職率が高く、最短で、尚且つ、ホワイトな企業を狙う方法は、就職エージェントを利用した方が経験上良かったです。
この中には、質の悪いエージェントもあって、正直おすすめできないエージェントはいくつかあります。これら全てのエージェントを利用してきた私だから言えることですが、この中で最も求人の質が高く、上で挙げたような職種を幅広く紹介できるエージェントは「就職Shop」です。
実際に就職Shopを利用した体験談も下の記事にまとめているので、参考になれば嬉しいです。
大学中退者におすすめできない7資格
就職に強い資格もいくつか解説してきましたが、逆に、「この資格だと、就職に有利でもなんでもなく、全くおすすめできない」という資格もあります。就職後に役職につけばキャリアアップの際に有利な資格はありますが、下の資格は、大学中退・正社員未経験者からの就職においては、あまり役に立たないのでおすすめできません。
(2) MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)
(3) 簿記2級、3級
(4) 中小企業診断士
(5) TOEIC
(6) 数検
(7) 英検
MOSや簿記、中小企業診断士の資格等は、他の就活サイトなどで「大学中退者には、この資格がおすすめです!」と堂々と書かれていますが、私個人としては、実際に就活してきた中では何の役にも立たないのでおすすめできないというのが、正直な感想です。
FPや中小企業診断士などの資格は、どちらかというと経営層や起業家などが持っていれば役に立つ資格といえますが、就職・転職どちらもそれほど役に立つ資格ではありません。FPに関しては、銀行員や保険会社、証券会社への就職を目指しているのであれば、とっても良い資格かなという感じですが、大学中退者が就職を有利にするための資格ではないというのが、私の意見です。
また、簿記は2級、3級レベルだと、見向きもされなず、簿記1級以上でないと有利になることはありません。最近では簿記1級を持っていたとしても、それほど高くは評価しない企業も増えてきているので、簿記1級を目指すよりも、早く就活した方が就職は決まりやすいと言えます。
TOEICは、800点以上であれば就職も有利になりますが、500点台、600点台であればおすすめできません。数検や英検に関しては、就活では重要視されていないので、資格として頑張って取る必要はないです。英語系であれば、英検よりもまだTOEICの方が日本の会社では重要視されます。
大学中退歴は面接官からマイナス評価される?面接での印象とは?
就職面接において、大学中退歴があると、「どうして大学を途中で辞めたの?」と突っ込まれるのが怖くて、なかなか就活に一歩踏み出せない気持ちもあるかと思います。では、実際に面接官から大学中退歴はマイナス評価されることはあるのでしょうか?
私の経験談にはなりますが、正直、大学中退という経歴は面接官にとっては印象が悪く、「すぐに辞めそう」「なんで辞めたの?」「忍耐力が無い」などのマイナスイメージは持っています。
就職面接での中退理由のベストな答え方
就職面接に受かる1番のコツは、面接官でも納得できる中退理由を説明して、就職後もすぐに辞めるような性格ではないことをアピールすることが大切です。
そして、面接では必ず中退理由を聞かれるので、聞かれる前に先手を打って、自己紹介時に中退理由を説明してしまうのも、一つの打開策です。
大学中退したことを履歴書に書かないと学歴詐称?正しい書き方
大学中退歴を履歴書に書く場合の、正しい書き方は下のポイントを押さえて書くといいですよ。
(2) 「〇〇大学 中途退学」と書くのが基本
(3) 中退理由は「〇〇大学 中途退学」の横に書き込む
<学歴>
平成27年3月 〇〇中学校 卒業
平成27年4月 △△高等学校 入学
平成30年3月 △△高等学校 卒業
平成30年4月 ◆◆大学 △△学部 入学
令和1年12月 ◆◆大学 △△学部 中途退学「経済的な事情のため退学」
大学中退から後悔しない就活方法とは?
新卒採用枠と中途採用枠どっちで求人を探す?
大学中退者の就活は、既卒での就活になるので、大学1年で中退していようが、4年で中退していようが、中途採用枠での就活になります。
一応、既卒3年以内(高校卒業から3年以内)であれば、新卒採用枠で応募できる求人もありますが、高校在学中に病気や怪我、留学などのやむを得ない事情で就活ができなくて「既卒」となってしまった人であれば、既卒で新卒採用枠を狙っても採用されることもありますが、大学中退という理由で既卒となってしまった場合は、中途採用枠で求人を探すことをオススメします。
就活時期は4月入社を目指すのか、いつでも良いのか?
大学中退後は、中途採用枠で求人を探した方が就職しやすいと上で解説してきましたが、基本的に中途採用は年中いつでも入社時期が設定されています。中途採用とは、欠員や急な増員が必要となった時の人材確保という採用方法なので、年中いつでも就活してOKです。
まだ先の4月入社を目指しても、それまでのフリーター期間が延びるだけですし、実際厚生労働省の調査でも、フリーター期間が長いほど、正社員移行率は悪くなるというデータも出ています。
また、4月入社の場合、同期がいて安心かもしれませんが、「周りの同期はみんな年下でノリが合わない…」と悩む方も多いのが現実。自分の努力次第で同期に追いつきたいのであれば、中途採用でぐんぐんスキルを伸ばした方が、同期の研修ペースに合わせる必要もないので、これまで遅れてしまった時間も挽回することが可能です。
求人サイトで後悔する理由とは!?
求人サイトは主に、新卒向けと転職向けのサイトがありますが、大学中退者にとってはどちらも相性が悪いです。新卒向けサイトと言えば、リクナビやマイナビ、転職向けサイトはリクナビNEXTやマイナビ転職、DODA転職などが挙げられますが、実際に私はこれらのサイトを利用して失敗しました。
今振り返ってみると、なぜ上手くいかなかったのか、その理由は明確ですが、新卒サイトはピカピカの新卒生がライバルで、転職サイトは正社員経験をバリバリ積んできた転職希望者がライバルだからです。
大学中退歴があると、その時点で既卒。しかも正社員未経験だと、登録時点で、履歴書上、既にライバルに負けてしまっているのです。
大学中退者が利用できる就職支援場所は3つ
大学中退歴があっても利用できる就職支援場所は3つで、「ハローワーク」「ジョブカフェ」「就職エージェント」の3つで、全て無料で利用できます。
実際、3つ全ての就職支援機関を利用しましたが、最終的な結論としては、ハローワークと就職エージェントを併用するのがベストということです。
ハローワークは、応募書類の添削や面接対策、就活イベントや合同企業説明会を上手く活用して、就職エージェントは求人選びの際に利用するという使い方が、一番効率が良いと感じます。
「ハローワークはブラック求人が多い」とよくネットで書かれることが多いですが、実際、私が利用した際も、いくつかのブラック求人はありました。また、求人検索機も利用者が多いので、結構待ったりする必要があって、効率も良くありませんでした。それでも、定期的に開催される既卒者向けの合同企業説明会は、直接人事担当者からの話を聞けたり、職場見学できる機会があったりと、ハローワークのメリットは多いです。
就職エージェントは、応募書類の添削から面接対策もしてくれて、尚且つ、ブラック企業をできるだけ排除した求人紹介をしてくれるので、求人選びの質は最も高いと感じました。
就職エージェントは、自分で求人検索ができない点はエージェントのデメリットと言えますが、ハローワークの膨大の求人数で自分に合った求人を選び出すことが難しいという点を考えると、プロの目線で、希望のヒアリングを通して自分に一番マッチした求人を複数選んでくれるという方法は、私にとってはかなり助かりました。
大学中退から就職率が最も高いエージェントとは?
どの就職エージェントでも上手くいくわけではありません。例えば、新卒向けのリクナビ新卒エージェントや、マイナビ新卒紹介エージェントや、転職者向けのリクルートエージェントやマイナビエージェント、DODAエージェント等は、大学中退者にとっては相性が悪いです。
というわけで、大学中退者は既卒専門のエージェントを利用した方が最も相性がよく、意外とホワイト企業への就職や、大手企業への就職も決める方も少なくありません。
大学中退者専門のエージェントは、以下の8社です。
この中で、最も就職率の高いエージェントは、先ほど紹介した「就職Shop」ではなく、「DYM就職」というエージェントです。DYM就職の就職成功率は96%と、就職エージェントの中でも断トツ1位。元々新卒向けの就職支援をしていたので、非公開の新卒案件も既卒として応募できるのは魅力的な点です。
また、書類選考なしで面接できる求人を中心に紹介しているので、書類審査で落ちるということがありません。デメリットとしては、紹介される求人数が他のエージェントよりも少ない方なので、希望する職種が無い可能性もありますが、タイミング的にその職種の求人がない場合は、新着求人が出た段階でメールで通知してくれるので、その点、早めに相談しておくと、良質求人を見逃すことがなくなるので、より就職率を高くすることができます。
DYM就職は求人の質もそれほど悪くはないのですが、個人的に一番良かったと感じるエージェントは、やはり「就職Shop」です。エージェント選びも、大学中退後の就職を上手くいかせるためにも、かなり重要と言えますが、エージェントは最低限2社以上は利用した方がホワイト企業への就職は決まりやすいです。
どちらも利用して、内定を何社かもらった中から、自分が一番良いと感じた企業を選ぶという方が、良い会社選びができます。どちらのエージェントも、求人が気に入らなければ無理に応募する必要はありませんし、内定が出ても、内定辞退もできるので、リスクはゼロ。お金も一切かかりません。
まとめ
現時点でやりたい仕事がわからず、資格や職種を探している状況であれば、まだはっきり進路が決まっていないということです。焦って自分の進路を決めるのはオススメしませんが、一人で長い時間悩んでいても答えが出てくるわけではありません。
まずは「求人に応募する!」というよりも、相談することが先決です。ハローワークでもエージェントでもどちらでも大丈夫なので、相談するところから始めてみましょう。
