大学中退理由を就職面接でどう答える?落ちる人・受かる人の面接対策の違い
大学中退した私でも就職できた方法とは?
最近、私の質問箱より、ブログの読者さんから以下のような「大学中退理由について、面接官が納得できそうな理由はありませんか?」というご質問が届きました。
実は、就職面接時の中退理由の答え方については、これまでも数多くのご相談が寄せられていて、ご相談者さんの状況毎に、「最も面接に受かりやすい答え方」について提案してきましたが、ありがたいことに最近では、内定報告も数多くいただくようになりました。
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、秘書の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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何度となく面接で落とされましたし、それは「中退歴があるから」というよりは、中退理由の答え方が悪かったから。例えば、「経済的理由」で中退したと答えた場合でも、面接時の説明の仕方次第では、合否が大きく違ってきます。今だから言えることですが、面接で受かりたいのであれば、中退理由の答え方だけではなく、説明するタイミングや履歴書の中退理由の書き方や、志望動機、なども含めて考えていく必要があります。
これまで数多くの大学中退者の相談もさせていただきましたが、面接に落ちる人や受かる人のパターンも見えてきたので、私のこれまでの実体験も合わせて、大学中退歴があっても就職しやすい面接対策について解説していきたいと思います。
このページでは、「中退理由は事実を言わないと経歴詐称になるから、正直に言いましょう!」と勧めるつもりは全くありません。企業側に肩入れするつもりは全くなくて、できるだけあなたに寄り添って、面接に受かりやすくするためにはどうしたらいいのかを一緒に考えていくために書いた記事なので、「全て正直に中退理由を伝えないとダメでしょ!」と考えている方にはこれ以上読み進めることはおススメしません。
このページでは、少しでも面接に受かりやすい方法を解説しています。あなたがどんな理由で大学を中退していたとしても、役に立つノウハウを詰め込んでいるので、「ここの部分は使える!」という所だけ参考にしてみてください。
大学中退者に対する面接官が持つイメージ
例えば、「中途半端」「長く続かない」「途中で物事を投げ出す」「忍耐力が無い」など、どんな理由で中退していたとしても、面接をするまで大学中退者は就活に不利と言えます。
面接官が上のようなマイナスイメージを持っていると「会社もすぐ辞めてしまいそう」と考えてしまいます。
就職面接に受かる1番のコツは、面接官でも納得できる中退理由を説明して、就職後もすぐに辞めるような性格ではないことをアピールすることが大切です。
ここで大切なことは、「もし就職できたとしても、すぐに辞めてしまったらどうしよう…」と考える必要はありません。会社に迷惑がかかろうと、今大事なのは自分自身。「どうすればこの会社に、長く働ける人材だとアピールできるのだろう?」という点に集中して考えていきましょう。
大学中退した理由は面接で必ず聞かれる…落ちる人と受かる人の違いとは?
大学中退歴があったとしても内定を数多く取る人もいますし、逆に全く上手くいかない人もいます。
私の経験上、面接に落ちる人と受かる人の違いは2つあって、以下のことを意識できているかどうかが面接の合否に関わってきます。
【面接に落ちる人と受かる人の違い1】大学中退理由を自己紹介で説明してしまう(先手を打つ)
大学中退した理由は、面接時に必ず聞かれます。必ず聞かれるのであれば、質問される前にこちらから説明してしまった方が、面接官のマイナスイメージを先に払拭できるので、面接の最初の自己紹介の時に中退理由も一緒に説明している人の方が面接に受かっている印象が強いです。
例えば、面接序盤で「自己紹介をお願いします」と言われた場合、中退理由を含んだ自己紹介の一例として、
高校時代に進路をしっかり考えていなかった私が悪いのですが、中退前に自分自身の進路についてしっかり考える時間を取り、私の親戚の姉がちょうど経理の仕事をしていましたので、人生の先輩の話を色々聞いてみようと考え、経理の仕事について話を聞きました。
その中で、会社のお金関係の整理をし、資産を守り、会社の備品や商品などを管理するという経理の仕事に興味を持ちました。元々、子供の頃から「お金の節約」ということに興味があり、自分のアイディアや知識で会社の経費の節約化や業務の効率化に関われる経理のお仕事であれば、興味を持って勉強できますし、営業の方々が売り上げを立ててくれたお金を守るという大事な役割を担うことができるので、地元企業で昔から利用させていただいている御社に応募させていただきました。
経理は未経験なので、まずは事務員として書類の整理や受付、営業電話などが主な業務になると思いますが、最初は雑用でもお茶くみでもなんでも私にできそうなことを積極的に見つけて動いていきたいです。後々は、会社の経理や労務などの知識を身につけて、少しでも御社に貢献できればと考えております。本日はどうぞ、よろしくお願い致します。
上の自己紹介文であれば、面接の質問で「自己紹介をお願いします」ではなく、「自己PRをお願いします」と最初に聞かれた場合でも、同じように答えることができるので、利用しやすい例文だと思います。
中退理由を答える時は、自己紹介と一緒に答えつつ、志望動機や自己PR(自分の興味や得意なこと)をさりげなく入れ込むことで、中退理由というマイナスイメージを、自然にプラスのイメージに変えることができます。また、上の例文では「どうしてウチの会社でないとダメなの?」という点に対しても「地元企業で、昔から愛着のある、ユカリのある企業なので」と「昔からお宅の商品を愛用しているんです!」と会社を褒めれば、面接官も決して嫌な気はしません。
上の自己紹介は答える時間が3分ほどの例文ですが、最初は多少説明が長くなったとしても、開口一番でどれだけ面接官に良いイメージを持たせるかが大切なので、時間は気にせず、中退理由・自己紹介・自己PR・志望動機をまとめて伝えるのも悪くありません。その後の質問に関しては、できるだけ簡潔に答えるように心がけましょう。
【面接に落ちる人と受かる人の違い2】NGな中退理由は何かを知っている
「大学中退した理由は、面接で正直に話すようにしましょう」という就活サイトやブログをよく見かけますが、本当に大学中退して面接に困ったことのある人であれば、そんなことは言わないと思います。
同じ大学中退者でも、面接に落ちる人と受かる人の大きな違いは「面接にNGな中退理由は何かを知っているかどうか」です。例えば、鬱やパニック障害など、精神的な病で、再発症する恐れがあるものだと、会社の人事採用担当者は嫌がります。「大学在学中に、鬱になってしまって中退してしまいました」と伝えると、後からどんなに良い志望動機や自己PRができたとしても、不採用になる確率が極めて高くなります。
大学中退理由10選!面接で落ちる人・受かる人の答え方
平成24年に文部科学省が大学中退者に対して「どうして中退したのか」その理由についての調査を行いました。その結果、以下のような結果になりました。
※調査には、大学中退者に加えて、高等専門学校中退者も含まれます。
最も中退理由として多いのは「経済的理由(20.4%)」ですが、私の経験上、この中退理由以外にも、「人間関係」や「大学の授業に興味が持てなかった」「勉強についていけなかった」「大学に通う意義を見出せなくなった」などが、本音の事情かなと感じます。
文部科学省の調査によらず、大学中退の理由別に、面接でどう答えた方が受かりやすいのか、どんな中退理由がNGで落ちやすいのかを解説していきます。
【大学中退理由の答え方1】経済的理由の場合
経済的な理由とは、
☑ 父親が病気・怪我が原因で働けなくなった
☑ 姉の不妊治療の医療費が必要になり、やむを得ず…
など、本人が原因というよりも、親など外的要因の場合がほとんど。
上のようなことが理由で大学を中退したのであれば、面接官も「経済的な理由であれば、中退したのもやむを得ないな…」と納得しやすいので、「経済的な理由」は、最もマイナスイメージになりにくい中退理由の1つと言えます。
ただし、面接で「経済的な理由で辞めました」と答えると、ただの説明に終わってしまいます。なので、面接で中退理由を説明する時は、やむを得ない状況であったことも伝えた方が、すんなりいきやすいので、以下のような感じで説明すると効果的です。
大学を中退した理由は、家計を支える父親が病気で入院することになり、学費を払うことが困難になったため、私自身が早く就職して家計を支えないといけない状況になってしまいました。やむを得ない事情ではありましたが、元々目指していたのは税理士で、大卒資格がなくても就職できるということで、早めに中退して、御社で実務経験を積みながら、税理士試験の勉強をしつつ、後々は御社で税理的な業務にも関わっていきたいと考えています。
大学を中退した理由は、経済的な理由で辞めました。
上の例文のように、やむを得ない事情であったとしても、「お金を稼がないといけないからウチに応募したの?」と偏った考えをする面接官も少なからず存在するので、「経済的な理由で中退することにはなったけど、元々この仕事に興味があったのでちょうど良い機会だと捉えています」というニュアンスで伝えた方が、よりイメージとしては良いでしょう。
上の経済的理由以外にも、例えば、特待生制度の全額免除の奨学金を受けていたけど、2年次に特待生の成績条件にマッチせず(成績が足りなかった)、特待生から外れていまい、奨学金を受けることができなくなり、やむを得ず中退… というケースもあります。
こういった理由であれば、特待生で入学したという事実は必ず評価されるので、「努力したけど、ギリギリ成績が足りずに特待生から外れてしまいました」と説明すれば、面接官に悪い印象を与えることはありません。
もし、大学中退して後に、例えば資格を取るためにニート・フリーターをしていて、就職面接で「金銭的な理由で辞めておきながらすぐ働かなかったのは何故?」と突っ込まれる可能性もあるので、中退後に空白期間がある場合は、経済的理由ではなく、別の中退理由にしておくことをオススメします。
【大学中退理由の答え方2】学業不振の場合
ただ、「成績が悪かったから成績不足で中退しました」と面接官に説明するのはオススメしません。学業不振に関しては、言い換えやプラスイメージへの転換が難しいので、学業不振が原因で大学を辞めたとしても、別の中退理由に言い換えた方が得策です。
なぜなら、成績が悪いということは、「会社でも仕事の成績が悪い可能性がある…」と人事採用担当者なら考える可能性が高いので、「勉強できない」「成績が悪い」と、バカ正直に伝える必要はありません。
【大学中退理由の答え方3】部活動やサークル活動が忙しかった場合
大学の部活動やサークル活動に熱心に打ち込んでいたため、学校に行かなくなった場合。もし、部活動が忙しいことが理由で中退したのであれば、これはこれで正直に面接で話した方が受かりやすい可能性があります。
例えば、部活動はヨサコイをしていて、美術班の班長として衣装のデザイン、小道具、地方車などの制作を担当。就きたい職が警備、営業のため大卒でなくても良いと思ったので辞めた…
このようなケースであれば、
大学を中途退学した理由は、部活動に全力で打ち込む中で、本当に自分のやりたいことを見つけたからです。
在学中は、ヨサコイをしており、美術班の班長として衣装のデザイン、小道具、地方車などの制作を責任をもって担当しておりました。活動している中で、地域の方やお店の方々などと値段の交渉や、振り付け師との相談など、多くの方を巻き込んで1つの目的に向かって活動することに、大きなやりがいを感じました。
私の親戚に、営業の仕事をしているおじがいて、親せきが集まる場でよく営業の仕事の話を聞く機会がありました。営業の仕事は、会社の部署で立てた売り上げ目標に対して、1人1人が役割を担い、社外の会社とも協力し合いながら、PDCAを実践していくような仕事なので、1つの目標に向かって活動するという面では、これまで取り組んできた部活動と重なる点があり、とても魅力的に感じました。
大学で4年間勉強して卒業するよりも、できるだけ早い時期からこういった仕事に関わりたいと考え、中退を決意しました。途中で物事を投げ出すことは良くないと考えましたが、それ以上に、やりがいのある仕事に全力で打ち込めるという道の方がワクワクするので、御社のように規模の大きな会社の中で、どこまで自分が通用するのか試してみたいと考え、応募するに至りました。
部活動に熱中していて、大学の授業と両立できなくなり中退してしまいました。
部活動を熱心に取り組んでいたのであれば、できるだけ具体的に「何を頑張って、何を学んだのか」を面接官に伝えるべきです。面接官が一番気にすることは「入社後にすぐに辞めてしまわないだろうか」という点です。
であれば、「私は、一つのやりがいのあることに対しては、徹底的に打ち込む性格で、目的達成のためには努力することを惜しみません」と自己PRすることで、かなりプラスな印象に変わります。
【大学中退理由の答え方4】アルバイトが忙しかった場合
アルバイトが学業よりも忙しくなり、単位が取れずに大学中退してしまった場合。この場合であれば、中退理由として面接官に伝えても問題ありません。
ただ、「アルバイトと学業を両立できなかったの?」「もっと計画的にできなかったの?」と突っ込んでくる面接官も必ずいるので、以下のように答えるといいでしょう。
大学中退した理由は、大学の学業よりも働くことの方が楽しくなり、大卒資格を取るよりも、いち早く社会に出て正社員として責任のある仕事をしたいと考えたからです。
私が高校生の時、進路について深く考えておらず、周りの同級生がみんな大学に進学するという空気があったので、特にやりたいことや興味のある学部がなかった私は、「入りたい大学」というよりも、「入れる大学」を選択してしまいました。そのため、どうしても大学の講義に興味を持てないままズルズルと時間だけが流れていくだけでした。
しかし、大学1年の時に始めた居酒屋のアルバイトは、とてもやりがいを感じ、接客だけではなく、メニューの考案やイベントの企画なども任せてもらえたので、働くことに対して「楽しさ」を感じていました。
高校生の時、しっかり自分の進路を考えなかったことについては、とても反省しております。ただ、アルバイトだと任せてもらえる仕事も限られますし、「正社員としてもっと責任のある仕事を早くやってみたい」という思いがあったので、分野は違いますが、御社のような、地元に根差したイベントを企画するような事業に関わりたいと考え、今回応募させていただきました。
大学時代のアルバイト業に熱中してしまい、大学の学業よりも働くことを優先してしまったため、大学を中退してしまいました。
受かる人の答え方のポイントとしては3点、「学業よりも働くことに楽しさを感じたから」「バイトよりも正社員の方が責任をもって働ける」「高校の進学の際、周りに流されて大学に進学したことを反省している」の要素を含めればOKです。
面接官も、「働くことが楽しい」「責任をもって正社員として働きたい」「過去の進路の選択の誤り」を素直に認めて、前に進もうとしている人に対しては、マイナス評価というよりは、良い印象を持つでしょう。なぜなら、入社後に楽しみながら働いてくれて、責任をもって行動し、失敗を反省できる人材は、どこでも通用する人材と言えるからです。
【大学中退理由の答え方5】人間関係の場合
大学でいじめにあった、同級生とノリが合わず友達ができない、ゼミの人との人間関係が悪い、ゼミの教授とソリが合わない等、「人間関係」が理由で中退する場合も少なくありません。
ただ、どんな理由であれ「人間関係」が理由で中退する場合は、マイナスイメージからプラスに変換させることは難しいです。なので、中退理由が本当は「人間関係」であったとしても、中退理由は別の理由にした方が面接で落とされにくいです。
【大学中退理由の答え方6】勉強についていけなかった場合
「成績不足」の考え方と同じですが、勉強についていけなくて、単位が取れず中退してしまったと答えてしまうと、「勉強が苦手」「キャパ不足」と面接官に捉えられてしまうので、別の中退理由に言い換えることが望ましいと言えます。
【大学中退理由の答え方7】単位が足りず留年が決まった場合
大学3年次までエスカレーター式で進級できたけど、4年次に上がる時に成績判定されて進級できず、留年が確定、しかも卒業単位を取るまでにあと2年かかることを知り絶望。そして中退。
こういったケースも珍しくありません。単位が足りずに留年が決まった場合、「計画性の無さ」の点で、面接官からマイナス評価されます。
「教授が厳しくて、必修の1単位だけどうしても取れない単位があって留年が決まってしまった…」という場合でも、「会社に入社後、乗り越えられない壁があれば辞める人」という印象を持たれてしまうので、単位が足りずに中退したことは、別の中退理由に言い換えた方が良いと言えます。
【大学中退理由の答え方8】大学が合わなかった場合
「大学が合わなかった」とは、
☑ 浪人したので周りが年下で合わなかった
☑ 同級生が幼稚で合わなかった
☑ 授業がつまらなかった
☑ なじめなかった
☑ やる気がなくなった
など、どの意味で捉えられても不思議ではありません。上の4つの意味合いで捉えられてしまうと、面接官にはマイナス評価されてしまうので、面接で直接的に「大学が合わなかったから中退しました」と答えるのはオススメしません。
「やりたいことと違った」という理由であれば、「正直に話した方が良い」と書いてある就活サイトもありますが、私はオススメしません。
なぜなら、「その理由だと入社しても思ってたのと違ったってなって辞めたりしちゃいますよね?」と切り返されると言葉に詰まってしまうからです。
いくら職業研究したとしても、会社の実態や仕事内容を完璧に把握して入社することは無理です。入社後は、必ず想定外の仕事内容や「思っていたことと違った」という働き方は出てきます。
とは言っても、大学を中退するほとんどの人の本音は「大学が合わなかったから…」だと思います。実際、私もそうだったのでよくわかります。
それでも、面接で使う言葉は選ぶ必要があります。
「じゃぁ、どう答えるのがベストなの?」となるので、個人的にオススメなのは、「大学の授業に興味が持てず辞めた」という中退理由です。その後に付け加えて、
と答えると、面接官も納得しやすいです。本音を言ってしまえば、ほとんどの大学進学者が「就職を有利にするために、大卒資格さえ取れればいいや」という考えで、大学に進学します。本音と建て前は違いますが、実際の所、面接官も1人の人間なので、こういった本音の部分は面接官自信も思っていたことなので、共感してくれるはずです。
【大学中退理由の答え方9】病気や怪我の場合
病気や怪我が原因で中退する場合、一般的に「怪我」であれば、完治すれば仕事に支障はないので、怪我が理由で授業に参加できず、留年が確定し中退…という流れであれば、そのまま面接官に説明すれば、ちゃんと納得してくれるはずです。
「病気」が理由で大学を中退してしまった場合、現在の状況が「完治したもの」「完治してないもの」「完治したが再発の恐れがあるもの」の3つの内、どちらに当てはまるのかで、合否が大きく関わってきます。
面接官の考えは、「ウチの会社に入社して、再発して辞められる可能性がある」と考えてしまうからです。つまり、面接官が気にすることは、「この人が途中で辞めないで、長く働いてくれるかどうか」です。こういったことで合否を判定するのは残念ですが、就職面接事情というのはかなりシビアです。
とはいえ、働かないと生活していけないので、就職できるか・できないかは死活問題です。では、「病気持ちを隠して面接して、入社後に病気があったことが判明して辞めさせられることはあるのか?」と疑問に持つかもしれませんが、履歴書に「持病欄」のような項目は存在しませんし、面接で持病を申告する義務はありません。会社に病気の全てを伝える必要はないのです。
逆に、入社後に病気を持っていることが判明して辞めさせられることが、万が一発生した場合、これは会社側のモラルが疑われて、明るみに出れば世間からのバッシングは避けられないので、就職後のことはあまり気にする必要はありません。ただし、働きながら病気とどう付き合っていくかは、かかりつけのお医者さんと相談しながら、対策を考えていく必要はあるので、その点は抜かりなく進めていきましょう。
【大学中退理由の答え方10】精神的な病の場合
「精神的な病」とは、例えば、鬱や不眠、パニック障害、統合失調症などが挙げられますが、面接で正直に説明した場合、ほとんどの方が落とされています。
また、やんわりと「身体を壊してしまって…」と説明した場合でも、面接官が最初に疑うのは「鬱や精神的なものが原因なんじゃないか?」という点なので、完治するような病でない限りは「身体を壊してしまって」という表現はあまり使わない方が無難です。
面接官が「精神的な病」と判断してしまうと、結構深く掘り下げられたり、病名や薬の服用期間まで聞かれたりします。この流れになると、ほぼ受かることはありません。
経済的な理由に関しては、誰でも「学費を払うのはキツイ」というのは一緒なので、金銭的な理由で中退したというのは、常套手段だと言えます。
大学中退理由の履歴書の書き方で面接の合否は変わってくる?
これまで、「面接時に中退理由をどう答えるべきか」という点について解説してきましたが、それ以上に大切なのが「履歴書の書き方」です。
まず、やってはいけない中退理由の書き方としては、「一身上の都合で退学」と書いた場合。この書き方をしてしまうと、面接でかなり掘り返されて質問されますし、面接前に人事担当者から追加質問として「大学中退の理由を差支えなければ教えてください」などのメールが届くこともあります。
「一身上の都合」という書き方自体、面接では必ず「どういう都合なの?」「本当にやむを得ない事情だったの?」という視点で、掘り下げて聞かれる場合も少なくありません。
また、面接官によっては「一身上の都合」という中退理由に対して、「自分勝手なのかな」「自分の都合を優先するのかな」と勘ぐる面接官もいるので、できるだけ中退理由は誰にでも分かりやすく、尚且つ、「やむを得ない事情」であることが大切です。
「やむを得ない事情」で最も書きやすいのが、「経済的な事情」と「健康的な事情」、そして「家庭的な事情」の3つです。
<学歴>
平成27年3月 〇〇中学校 卒業
平成27年4月 △△高等学校 入学
平成30年3月 △△高等学校 卒業
平成30年4月 ◆◆大学 △△学部 入学
令和1年12月 ◆◆大学 △△学部 中途退学「経済的な事情のため退学」
大学中退理由を履歴書に書かない方が良い場合とは?
これまでに「面接で、大学中退の理由がつらくて話せない…」と相談される方もいらっしゃいました。20代女性の方で、かなり頑張って名門大学に入学、周りはおしゃれで、ただコミュニケーションが上手くなく、周りに溶け込めずに数か月で中退。
この中退理由は、相談者さん自身の心の傷になっていて、「辛くて面接で話したくない…」という状況がありました。
ただ、この相談者さんのように、大学に入学後、数か月で辞めた場合、履歴書に大学中退と書かないで「高卒」として就活する方法もあります。「学歴詐称にならないの?」と疑問に感じるかもしれませんが、ハローワークの相談員の中にも、中退したことを書かずに(大学に行ったことにせず)、高卒のまま就活することをオススメする方も実際に存在します。
大学中退の面接対策で注意すべき点とは?
それは、「履歴書に書く中退理由と面接で答える中退理由を一緒に考えてはダメ!」という点です。
とはいっても、面接で「高校の進路を選ぶ際に、入れる大学を選んでしまったため、大学の授業に興味が持てずに中退した」という方向性で説明しようと考えていて、履歴書に「大学に興味が持てなかったため退学」と書くと、書類選考で落とされます。
このようなことを防ぐために効果的なのは、ほぼ書類選考なしで面接が受けられるエージェントを利用することです。
書類選考を心配せずに面接に行けるということは、履歴書や職務経歴書を何度も書き直す必要がないので、面接対策に集中できるということ。私のように大学中退という経歴があれば、書類重視の選考よりも、人物重視の選考+面接の方が内定は確実に取りやすいです。
大学中退歴があるのであれば、「第二新卒エージェントneo」のようなエージェントの方が、書類選考落ちもほとんどないので、就職率は確実に高くなると言えます。
大学中退で最も就職成功率の高い就活方法とは?
大学中退という経歴があると、どうしても就職には不利になります。大学中退者が利用できる就活場所としては、ハローワーク、ジョブカフェ、エージェント、求人サイトの4つが挙げられますが、最も就職成功率が高いのは何でしょうか?
「就職エージェント」の中でも、質の悪い所もや就職成功率が低い所もあるので、どのエージェントでも利用していいわけではありません。ただ、以下の2つであれば就職率も高く、求人の質も良いので、利用してみて良かったです。

【1位】第二新卒エージェントneo
第二新卒エージェントneoの強みは、提携先の優良企業数の数が5000社以上(未経験OK)と、就職エージェントの中ではかなり多い方です。また、他エージェントと比べて、平均サポート時間が一番長いので、職務経歴なしで就活未経験でも、スムーズに内定獲得できる点が特徴的です。
提携先の企業数が多いので、職種や業界も自分に合ったところから選びやすいです。例えば、職種は営業系はもちろん、事務系やサービス販売、IT系、コンサル系、法人営業などもあります。
第二新卒エージェントneoの特徴的な点としては、提携先の企業数は多いのですが、これら全ての企業を100%訪問取材しているというところです。取材をしっかりしているということは、マッチングの質が高くなり、結果として就職後の定着率も高くなります。
また、私のような正社員未経験者がよく悩んでしまう職務経歴書や自己PR、志望動機の書き方も、第二新卒エージェントneoの担当者は一緒になって考えてくれたり、推薦書や職務経歴書もプロの視点で代わりに書いてくれたりします。
こういった密なサービスをしてくれるので、書類選考通過率はかなり高く、ほぼ書類選考なしで面接することができのは最大のメリットかもしれません。社会人未経験歓迎の求人が中心で、経歴よりも人柄重視の面接をしてくれる企業を集めています。
【2位】プログラマカレッジ
もし、未経験からIT系への就職に興味があれば、プログラマカレッジを検討してみてください。プログラマカレッジは、無料のプログラミングスクール兼 就職エージェントで、1~3ヶ月のコース受講後に、優良なIT企業を紹介してくれます。
実際に利用してみた感想として、無料なのにコースの質がかなり良くて、提携先の求人先も業界ではNo.1、尚且つ、就職成功率も96.2%と内定にも結び付きやすいという点は、利用する大きなメリットだと感じました。
店舗があるのは東京になりますが、現在は、コロナ予防でオンライン受講も可能です。実際にプログラマカレッジに行ってきた体験談も参考にしてみてください。
【3位】ジェイック(JAIC)
JAICの魅力的な点が、就職後の定着率・満足率が94.3%と就職エージェントの中でも断トツで高いところです。ブラック企業であったり、ミスマッチがあったりすると、これほどの数字にはならないので、その点、よりホワイトな環境で就職することができると言い換えることもできます。
平成29年9月に出された厚生労働省の調査では、新規高卒就職者で、3年以内の離職率は40.8%でした。つまり、高卒で入社した会社を3年以内に、5人に2人は辞めているという結果です。この統計を考えると、自分で進める就職活動よりも、JAICの就職後の定着率94.3%の凄さがわかるかと思います。
また、JAICは全国2万社ある人材紹介会社の中で43社しか認定されていない、厚生労働省委託が決める「職業紹介優良事業者」に認定されています。この認定は、どんなに大手であってもなかなか取得することは難しく、厳しい条件をクリアしている事業者しか認定されません。マッチング成功率はもちろん、就職後のサポートもしっかりしていて、利用者の満足度が高いという証でもあります。
ジェイックが企業と提携する際は、企業に訪問したり取材したりしているので、担当者の求人に対する理解力が高く、ミスマッチが起こりにくいのも良い点です。無料の就職講座を受けると、誰でも必ず20~30社の企業と書類選考なしで面接を受けることができるので、その中から就職先が選べるのはジェックオリジナルの就職支援といえます。
ただ、ジェイックの就職支援は千葉県内でもトップクラスで良いのですが、千葉県内での就職支援は期間限定というのが残念な点です。今月中にも千葉県での就職支援が受けられなくなる可能性が高いので、無料の説明会に登録だけしておく方がいいでしょう。ジェイックでは毎週無料の説明会を開催しています。
説明会に参加して、ジェイックを利用しないと断っても、しつこい勧誘や電話が来ることはないので、その点は心配無用です。説明会に登録しておくだけで、支援は受けられるということなので、早めに登録だけは済ませておきましょう。
【4位】就職Shop
就職Shopの魅力的な点は、就職エージェントの中でも断トツで提携先の優良企業が多く、8500社と提携しています。また、就職Shopの認知度は高く、過去の利用者数も10万人と就職エージェントの中でNo.1です。
これだけの人気がある理由としては、就職エージェントを運営している母体がリクルートグループの最大手ということもあり、求人数も多いので、より希望に合った就職先を紹介してもらいやすいという点が挙げられます。
これだけ提携先企業が多くても、100%取材しているので、利用者に企業を紹介する際のミスマッチも起こりにくい分、就職後の離職率も低いのは就職Shopの良い点です。
また、就職成功者の7割が正社員経験が1年未満なので、仕事未経験でも問題なく就職できています。公務員試験に落ちてしまって、進路変更するケースの場合も、希望の職種に就ける人も数多くいるので、その点は安心できます。
面接で職務経歴書を求められた場合、アルバイトの経歴だけでも大丈夫?
中退理由を完璧に準備していたとしても、面接で職務経歴書などを求められ、中退理由以外の準備の面でつまづいてしまうことがあります。
大学中退者がは既卒として中途採用枠に応募することが多くなってくるので、職務経歴書を求められることが多いですが、実際、最近まで大学に通っていたわけで、正社員経験がない場合がほとんどです。このような場合、在学中のアルバイト経験を書いたものを持って行って問題ありません。
まとめ
これまでご紹介してきた中退理由の答え方や履歴書の書き方等は、あくまでも一例にすぎませんが、人それぞれで微妙にニュアンスが違ったり、中退する背景が異なっているかと思います。なので、使えそうな部分だけを参考にしてみてください。
一番、面接官も納得してくれる中退理由は「経済的な理由」ですが、中退後しばらく空白期間が空いてしまった場合などは「金銭面で厳しかったはずなのに、どうしてすぐに働かなかったの?」と聞かれるとツジツマが合いません。そういう場合は、履歴書上、中退したことを最近にしてしまうなどの「調整」をする人も多いです。
ただ、中退理由をクリアできても、最も大切な点は、志望動機や自己PRなどを含めて全体的な面接スキルです。
面接対策以外にも履歴書の書き方もしっかり考えていかないといけないので、本気で就職を目指す場合は、ハローワークの相談員や就職エージェントのカウンセラーなどに頼った方が、経験上必須だと感じます。どちらも無料なので、リスクは一切ありません。
