大学中退女その後の進路は人生終わり?どんな就活/就職先/仕事が待ってるのか本音で告白
大学中退した私でも就職できた方法とは?
大学を中退してしまうと、その後の進路を考えた時に「就職できないんじゃないか…」「まともな就職先は残されていない…」と不安になってしまい、ネットをみても「中退したら人生終わり」と書いてあるので、今後どんな進路を進んでいけばいいのか悩んでしまう方は多いです。
こういう私は、19歳で大学中退した経験があるので、
「大学中退したその後の生活はどうなるのか?」
「中退後はどんな進路があるのか?」
「大学中退後に専門学校や短大、違う大学に通い直すのは現実的か?」
「大学中退するとどんな就職先や仕事が選択肢としてあるのか?」
「中退者はどんな就活をすれば正社員就職しやすいのか?」
現在28歳女性。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、某外資系大手の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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ただ、結論として言えることは、「大学中退したら人生終わり」とネットに書き込む人もいますが、それは間違いです。
最近は、私の質問箱でも、大学中退後の進路や就活方法、どんな就職先がおすすめなのか等の質問が多くなってきているので、大学中退したその後の進路や就職に関する悩みに対して、私の実体験を基にお答えしていきます。私の就職先が決まった就活方法についても触れています。
大学中退したら「その後の人生終わり」と言われる理由
私が大学中退した理由は、1年浪人してまで入学した大学でしたが、ほとんどの同級生が1歳年下で、同じ高校から進学した友達もいなかったことも原因ですが、大学に馴染めず、また、「就職に有利だからこの学部でいいかな」という感じで進路を選らんでしまったこともあり、大学の勉強に興味が持てず、大学1年次(当時19歳)で中退を決心しました。
正直、当時の私も大学中退した後は就職できるはずがないと、「この後の人生終わりだ…」と落ち込んでいて、2ch/5chなどのネットの書き込みなどを見ても「人生詰んだ」「人生終わり」などと否定的な意見しかなくて、今後の人生に対して絶望したことを覚えています。
実際、大学中退後の人生は終わりでもなんでもありませんが、「人生終わり」だと考えられる理由としては、大学中退すると最終学歴が高卒となってしまい、しかも高校を既に卒業してしまっているため中退した時点で「既卒」となってしまいます。
つまり、大学中退してしまうと、新卒扱いでの就活は手遅れで、「大学卒業以上」の求人には応募できないため、「高卒以上応募可」や「未経験者OK」等の「中途採用枠」での就活となってしまうので、大卒者と比べると選択肢が少なくなってしまうのは事実です。
更に、就職面接では必ず「どうして大学を中退したの?」と聞かれてしまい、面接で中退歴が不利に働いてしまうこともあります。
このように、大学中退歴があるだけで就職先の選択肢が狭くなってしまい、面接でも中退理由次第では合否に影響が出てくることから、「大学中退すると人生終わり」と考えられてしまうと推測できます。
私が就活してみて実際に感じたことは、大卒に比べると確かに就職先の選択肢は減ってしまいますが、とはいっても、数えきれないくらいの求人数は存在します。「大卒以上」の求人には応募することはできませんが、それを省いて考えても、ホワイト企業の就職先はあります。
また、中退理由さえしっかり固めて、就活の方法さえ押さえておけば、正社員の就職自体難しいものではありません。もちろん新卒以上に頑張らないと就職するのは難しいのは事実ですが、それでもこれから紹介する就活方法は、就職率96%という就職支援場所もあるので、「人生終わり」などと悲観する必要は全くありません。
大学中退したその後の進路【10の進路】
大学中退したその後の進路は以下の10通りあります。
【大学中退したその後の進路1】職業訓練校⇒就職
大学中退したその後の進路1つ目は、中退後、職業訓練校に通って資格を取ったり、スキルを身につけたりして就職する進路があります。ただ、実際は私のようにやりたい仕事が決まってない状態で中退してしまい、「取りあえず事務系のオフィスワークで働ければいいかな」という感じで、職業訓練校でMOSやPCスキル、秘書検定などをとって就活に臨む方は数多いです。
しかし、事務系での就職希望であれば、職業訓練校に通うことはオススメしません。例えば、「この資格・免許がなければ希望職に就くことができない…」という理由で職業訓練校に通うのであれば職業訓練を受けると言う進路はアリですが、特に進路が決まっていない状態で職業訓練校の進路に進むのは、逆に就職率を落としてしまう可能性もあります。
特に事務系の資格(MOSやPC検定、簿記等)を持っていても、就活ではあまり評価してもらえません。簿記1級以上であれば、ある程度評価してくれますが、事務系の就職に関して一番重視されるのは「実務経験」です。
そして、人事採用でもう一つ重視されるのは「年齢の若さ」です。いわゆるポテンシャル採用や人柄採用といった採用方法ですが、大学中退者であれば、中退歴や職歴なしという状況を埋めようとして資格を取りに行くのではなく、「若さ」を生かして早めに就活する方が就職しやすくなる可能性が高いのです。
【大学中退したその後の進路2】専門学校/短大に通い直す⇒就職
特に事務系や医療系の専門学校に通い直して卒業してから就職を考える方は多いですが、「医療系に興味があるから専門学校/短大に通い直そう!」というよりは、「最低でも専門卒・短大卒の卒業資格があった方が就職に有利だから…」という理由で専門学校への進学を考えているのが「本音」だと感じます。
ただ、注意点としては、今回の大学中退理由が「勉強に興味が持てなくて…」などであれば、目標なく専門学校や短大に通い直した場合、同じように中退する可能性も高いということです。学校の通い直しは、入学時点で周りの同級生が全員年下ということもあるので、年齢のギャップで人間関係がきつくなるケースが多いです。
【大学中退したその後の進路3】違う大学に再受験⇒就職
大学中退したことを後悔して、再度、違う大学に再受験を考える方も少なくありません。確かに、大学卒業していて「大卒資格」があった方が応募できる求人数も多いので、進路的にも道が広がります。
違う大学に通い直して、大卒資格を取るのも大事なことかもしれませんが、注意点としては、違う大学に通っても単位の移行ができないことが多いので、卒業時期は同年代よりも遅れてしまうリスクがあります。
大学の授業も自分より年下の大学生と一緒に受講しなくてはいけませんし、就活の際、他の新卒生よりも年齢が年上のため、「大卒資格」があったとしても、就活に有利とまでは言えません。
【大学中退したその後の進路4】通信制大学に編入⇒就職
私のように大学1年で中退してしまった場合は当てはまらないかもしれませんが、例えば「大学3年までは単位もちゃんと取って通学したので、どうにかあと1年分単位を通信制の大学で取得できないか…」と考えて、中退後、通信制大学への進路を考える方もいます。
通信制大学では、他の大学と比べて、編入時の単位認定を積極的に行っている大学が多く、大学3年次での編入の場合、「最大で62単位認定する」という通信制大学もあるので、「どうしても大卒資格が欲しい」という場合は通信制大学への編入を検討してもいいかもしれません。
普通、4年生大学を卒業するために必要な単位数は124単位以上必要ですが、最大で62単位までしか単位認定されないのであれば、通信制大学に通い直したとしても、卒業までに最低2年はかかってしまいます。
「大卒資格を取るため」であれば通信制大学編入という進路は最も合理的だと言えますが、卒業後の就職までを視野に入れた場合、経歴的には「通信制大学の卒業」という経歴が残るため、面接では「どうして通信制大学に編入したの?」と聞かれることが多いので、その点の対策が無ければ就職が不利になってしまう可能性があります。
【大学中退したその後の進路5】IT系プログラミングスクール⇒就職
最近では、専門学校に通い直したり通信制大学に編入したりするよりも、卒業後の就職を重視している方はIT系のプログラミングスクールに通って、スキルを身につけてから就職するケースも多いです。
IT系のプログラミングスクールの場合、通う期間も学校によって様々ですが、1ヵ月~3か月の範囲でカリキュラムが終わる所が多く、中退後にブランクを空けずに、しかもスキルを身につけた状態で就職率も高いので人気がある進路と言えます。
プログラミングスクールでは就職保証を付けているスクールもありますが、有料の所だと30~60万ほどするので決して安くはありません。しかし、東京であれば、無料で通えて質も高いスクールがあります。もしIT系を目指すということであれば、IT系の求人数は断トツで東京に集中していて多いので、東京で就活したり、プログラミングスクールに通った方が低コストで、尚且つ良い就職先が見つかりやすいです。
【大学中退したその後の進路6】フリーター
大学中退後の進路の6つ目は、そのままフリーターとして働くことです。大学時代にしていたバイト先でそのまま働き続ける人が多いですが、正社員登用制度がないバイト先の方が多いので、ずっとフリーターとして続けていくのも中退後の進路の一つに挙げられます。
私もフリーター期間はありましたが、最初は正社員としての責任もなく、意外に稼ぎもあるので「結構気楽でいいじゃん!」と感じましたが、問題はその後。
22歳頃に高校や大学時代の友人がどんどん大学を卒業していき、良い会社に就職先が決まってくる様子をSNSで見るうちに、自分の置かれている状況を始めて客観的に見ることができます。
そして24~25歳頃になると、新卒1年目の正社員の給与はフリーター期の給与とさほど変わりはありませんが、正社員3年目辺りからかなりの差が生まれてきます。この辺りからかなり現実的に考えられるようになりますが、フリーターという働き方だと、いつ解雇されてもおかしくありませんし、30代になると体力が続かなくなってきて、就職先も選べなくなり、生活は不安定になりがちです。
大学中退後のフリーター生活はある程度気楽でいいのですが、その後、20代後半辺りから、「このままではヤバイ」と焦りはじめて、それから真剣にフリーターから正社員への就職を考え始めることになります。
【大学中退したその後の進路7】ニート
大学中退してしまうと、親に大金を払ってまで大学に行かしてもらったにもかかわらず、親の期待を裏切って大学を辞めてしまうので、本当に申し訳ない思いがありました。
大学在学中にまだアルバイトをしていなかったので、中退後何もやることがなくなってしまって、私はニート状態となってしまいました。誰しも望んでニートになるわけではないですが、もし大学中退後ニートになってしまって、でも正社員に就職したいということであれば、以下の記事を参考にしてみてください。
【大学中退したその後の進路8】起業
海外では、大学を中退したその後に起業して成功を収めた起業家は数多いです。例えば、Appleのスティーブジョブス、Microsoftのビルゲイツ、Facebookのマークザッカーバーグなどが挙げられます。
最近では、パソコン一台あれば、IT系で起業できる時代になってきているので、決して悪い進路ではありません。ただし、現時点でスキルや強みがあれば今すぐにでも起業するという進路は現実的ですが、ゼロの状態から起業するにはリスクが伴います。
それよりも、例えばITエンジニア系の会社に一度就職して、お給料をもらいながらスキルを磨いて、起業資金が貯まった段階で独立起業するという流れの方が、最も現実的だと言えます。
【大学中退したその後の進路9】公務員として就職
「公務員は安定職」「公務員になると周りから認められる」ということで、大学中退後の名誉挽回として、公務員と言う進路を考える人も少なくありません。
公務員は中退歴や学歴などは一切見られず、受験する公務員試験の年齢枠に入っていれば、学歴・職歴関係なく、誰でも受験することは可能です。ただ、公務員試験は倍率も高く、公務員専門予備校等に通って真剣に対策していかないと受かることは難しいです。
公務員試験に受かれば花形の職業に就職することができて、ダメだった場合、試験対策期間のブランクができてしまうため、公務員への進路は、諸刃の剣だと言えます。
【大学中退したその後の進路10】就活して就職
「大学中退すると、まともな企業に就職するのは難しい…」「就活しても面接で中退歴を突っ込まれそう…」という理由から、大学を中退した後も就活をせず、正社員職を諦めてしまう方がほとんどです。
確かに大学中退してしまうと、その後の学歴の扱いは「高卒」となってしまい、大学に行ける学力はあるのに、就活時の扱いは「高卒」としてで、「大卒扱い」の求人に応募することはできません。
とはいえ、「高卒以上」で応募できる求人数は数えきれないくらいありますし、就職エージェントなどを利用すれば、「大学中退」という学歴を考慮してくれて「短大卒・専門卒」という扱いで給与の交渉をしてくれたり、「短大卒・専門卒」でしか応募できない求人も紹介してくれたりしてくれる裏技もあります。
ネットの書き込みには「大学中退すると人生終わり」「大学中退するとろくな職業に就けない」と、人の成功をねたんでいる書き込みをよく目にしますが、中退していても、良い就職先はいくらでもあります。
人と関わることが苦手だったり、体がそれほど強くない場合でも、コミュニケーションをそれほど必要としない仕事や、デスクワーク系の仕事もちゃんと選ぶことができます。
就職Shopに実際に行ってきた体験談も参考にしてみてください。
大学中退したその後にフリーター(バイト)から正社員登用で就職できる可能性は?
大学を中退した後に在学中にやっていたアルバイトをそのまま続けるケースや、非正規雇用のフリーターとして働いて、その後に「バイトから正社員登用制度で正社員に就職できないかな…」と考える方も少なくありません。
しかし、フリーター(バイト)から正社員登用制度を当てにして、正社員就職を狙うのはオススメできません。なぜなら、「正社員登用制度あり」という会社であっても法律的に正社員に就職させるという義務はなく、実際に、バイト等(非正規雇用)から正社員に登用されるケースは少ないからです。
その根拠として、厚生労働省の「労働経済動向調査(平成29年2月)の概況」によると、約3分の2の企業(68%)が「正社員登用制度がある」と答えていますが、実際に正社員登用の実績がある企業はその内、41%だけという結果になりました。
また、正社員登用制度がない企業の内、正社員登用実績がある企業はたったの8%という結果をみても、フリーター(非正規雇用)から正社員への移行は厳しいと言えます。
フリーターからの正社員移行率
更に厳しいことを言いますが、「中退後はフリーターで、しばらく経ってから正社員になればいいや」という考えは甘いです。
厚生労働省の「フリーターから正社員への移行率」という調査によると、フリーター期間が長ければ長いほど、正社員にはなりにくいという結果がわかっており、下のグラフのように、フリーター期間が3年以上になってしまうと、男性で就職率は48.9%、女性だと就職率は38.3%まで落ちてしまいます。
大学中退したその後は親に頼らず一人暮らしで生活できるの?
大学中退したその後の生活が一番不安な点だと思いますが、実際親に頼らずに一人暮らしで自立することは可能なのでしょうか?
結論から言うと、アルバイトや派遣等の非正規雇用でもフルタイムで働けば、一人暮らしの生活は可能です。派遣などであれば、正社員の初任給よりも給与が高いこともあるほどです。
非正規雇用(フリーター)のまま30代・40代になると、想定外の病気や家庭の事情、会社の倒産等で転職を余儀なくされてしまうことも少なくありません。ただ、正社員歴がない場合、30代からの正社員転職は現実的にかなり厳しく、若い20代の内に就職しておいた方が、将来的にみた「自立」はしやすいと言えます。
大学中退したその後の就職先/仕事は?職種や業種は選べるの?
「大学中退者が就職先や仕事を選べるのか?」
大学中退する前は、中退後の就職先や仕事について考えられる精神状況ではなかったのですが、その後落ち着いて考えてみると、大学中退者の私の進路は、どんな選択肢があるのか不安でたまらなくなったことを今でも覚えています。
まず、「就職先として難しい」所を上げるとすると、有名な大企業やメディア業界、音楽業界等は厳しいです。これらの大企業や業界は、新卒採用を重視していて、結構学歴や経歴も重視しています。
また、コンサルティングやマーケティング系の職種も、経験者重視なので、求人に応募したとしても見向きもされません。
ただ、裏を返せば、大学中退者が選べない求人は、大企業や、新卒採用重視のメディア業界、音楽業界等、経験者重視のマーケティングやコンサルティング系の職種、大卒以上の求人などで、これらを避ければ、他の就職先や仕事を選ぶことができるのです。
一部の大企業では、人柄重視の採用面接を実施している所もあり、また、経験を積めばマーケティングやコンサルティングの仕事を任せてもらえることもあります。更に言うと、IT系の客先常駐の仕事であれば、一流大手企業への常駐もしょっちゅうあるので、スキルが認められて、大手企業への引き抜き(ヘッドハンティング)も少なくありません。
大学中退者で未経験の私が、よく目にした正社員求人は以下が多かったです。
大学中退した女ニート(私)の就職先とは?
冒頭でも少しだけ触れましたが、私の経歴は、大学中退した後に無職のニート期間が1年、その後、短期のアルバイトや派遣のフリーター期を経て正社員職を目指すことになりましたが、こんなボロボロの経歴の私でも最終的には、秘書の正社員として就職することができました。
「大学中退すると、もうまともな就職先はない…」と思い込んでいた私ですが、それは私の思い違いで、ちゃんと探せば良い就職先はいくらでもあることがわかりました。
秘書業はなかなか求人でみることも少なく、未経験で採用されることはほとんどありませんが、私の場合はラッキーで、たまたまエージェントさんに紹介してもらった求人が事務系で、採用後しばらくして、人事の方から「育休で最近休んだ秘書のポジションが早急に必要になって、やってみる?」という感じで提案を受け、秘書の役職に就くことになりました。
大学中退したことがきっかけで正社員職を諦めてはいけません。女性でニート歴がある私でも就職することができたくらいです。正しい方法で就活していけば、必ず良い就職先に出会うことができます。
大学中退後に専門学校に通い、その後就職という進路は現実的?
目指す職種によっては、大卒で就職してもそれほど賃金は高くなく、それよりは、学業に興味の持てない大学を4年間無理して通うよりも、中退して、事務系の専門学校に1年通い直してから就職しようと考えることもあるかと思います。
ただでさえ、親に大金を出してもらって大学に行かせてもらって、その大学を1年目で中退、その後専門学校に通う学費まで出してもらうのは気が引けてしまう気持ちもよくわかります。
現実的かどうかは、就活時の面接をイメージしてもらえば分かりやすいのですが、就活時は少なくとも、周りの就活生よりも年齢的に高いですし、中退歴があるため、面接官からは「どうして中退してまで専門学校に通おうと思ったの?」と突っ込まれてしまいます。
更に、事務系を目指す場合は、専門学校に通ったとしても、面接で重視されるのは「職務経験」なので、専門卒の資格を持っていたとしても、就職に有利になるとは限らないのです。
大学中退(高卒)と専門学校卒業の給与の違いはほとんど無い!?
平成29年の厚生労働省の調査によると、学歴別の初任給の平均値は以下のように試算されています。
【専門、短大卒の平均初任給】約17万9,200円
【大学中退(高卒)の平均初任給】約16万2,100円
大学中退者(高卒)と大卒者の給料と比べると大差がありますが、専門卒・短大卒の給料と比較すると、1万7,100円しか給料が変わらないことがわかります。専門学校に通う学費を考えると、元が取れるかどうかは微妙だと言えます。
注意点としては、専門学校でも中退してしまうと、2度の中退歴が残ってしまい、その後の就活は更に厳しくなると言うリスクがあります。中退後に専門学校に通う進路を選択する場合は、どんなことがあっても卒業しなければ、就職は難しいと言えるでしょう。
【参考】
・厚生労働省‐「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給」
大学中退歴は履歴書に書かない?受かりやすい書き方とは?
就活時、大学中退歴を履歴書に書くべきかどうか、悩ましい所です。実は、中退したことを書いた方が受かりやすいケースと、書かない方が受かりやすいケースの2パターン存在します。
「えっ?中退したことって書かなくてもいいの??」
と驚くかもしれませんが、実は大学中退したことを履歴書に書かなくても過去の学歴が会社にバレることはほとんどありません。基本的には、社会通念上、大学中退歴は履歴書に書かないといけません。
ただ、大学中退したことを隠して、最終学歴が高卒のまま就活した場合、新卒採用枠で内定をもらうと卒業証明書などの提出を求められることはありますが、高校の卒業証明書を提出するだけで、大学の在学証明書などをこちらから提出しない限りは、会社に学歴詐称したことがバレることはありません。
会社にバレる可能性があるとすれば、入社した会社に知り合いがいたり、会社の取引先に大学の知り合いがいたりした場合に限られます。ハローワークの相談員に相談した経験もあるのですが、相談員によっては中退歴を書かずに就活することをおすすめする方もいるくらいです。
一般的に中退経験を隠すなどの学歴詐称はバレにくいですが、職歴の詐称はバレる可能性が高いです。高校を卒業してからこれまでにアルバイト経験がないものを働いていたことにしたり、職場を偽ったりなどは、就職後の源泉徴収票の提出時(年末調整の際)や雇用保険の手続き時に前職の履歴が残っているので、職歴の詐称はやらない方がいいでしょう。
大学中退を履歴書に書かない方が良いケース
大学中退したことを履歴書に書かない方が書類選考に通過しやすいというケースはよくあります。例えば以下の場合は、履歴書に中退歴を書かない方が良いと言えます。
☑ 大学を1年未満で中退して、その後別の学校に通い卒業した場合
☑ 大学中退後アルバイトや派遣の転職回数が多い場合
一番多いのは、大学を1年未満の超短期で中退した場合です。一応、面接官には「高校卒業後に公務員試験対策をしていましたが、進路を変えました」と進路変更という理由で伝えると納得してもらえる場合もあります。
アルバイトや派遣などで転々としている場合は、「すぐに辞める性格なんだ」と思われる可能性が高いので、中退歴を書かない方が良いと考えられます。
実際、中退の経歴が会社にバレることが稀ということから、ハロワの相談員も専門学校を中退したことを履歴書に書くべきかどうかは、自分で決めても大丈夫ということが多いです。
大学中退の履歴書の正しい書き方
(2) 「〇〇大学 中途退学」と書くのが基本
(3) 中退理由は「〇〇大学 中途退学」の横に書き込む
<学歴>
平成27年3月 〇〇中学校 卒業
平成27年4月 △△高等学校 入学
平成30年3月 △△高等学校 卒業
平成31年4月 ◆◆大学 入学
令和1年12月 ◆◆大学 中途退学「経済的な事情のため退学」
一般的に、履歴書の書き始めは中学校卒業時から書き入れます。ただし、高校入学時から書き入れても大きな問題にはなりません。例えば、地域的に評判の悪い中学校であったりした場合などは高校入学時から書き入れる等の工夫は必要になります。
中退理由に関しては、書きたくない場合は履歴書に書く必要はありません。しかし、健康上の理由や経済的な理由、家庭内の事情等の「やむを得ない事情」である場合は、書き入れることをお勧めします。
大学中退理由を面接でどう答えるべき?実践的な答え方【4選】
就活時に一番困るのが、大学中退理由を面接官にどう答えるべきかです。
(2) 健康上の理由
(3) 家庭内の事情
(4) 進路変更
数多くの面接を経験してきた中での私の本音ですが、中退理由は時間をかけて説明するよりもサラッと説明して流した方が中退理由の印象も残らないのでお勧めです。実際、中退理由をそれほど気にしていない面接官もいるからです。
中退理由のベストな答え方は、大学中退したことが「やむを得なない状況だった」と答えた方が私の経験上一番上手くいきました。経済的な事情や家庭内の事情などが最も使いやすく、そしてツッコまれにくいです。
大学中退理由が「うつ病」「人間関係」はオススメしない
「やる気がなくなった」「方向性が合わなくなった」「人間関係で…」などの理由はすべてマイナスな印象になります。マイナスな理由が事実であったとしても、言い方を変える事をお勧めします。
一番注意しなければならない点としては、健康上の理由で、うつ病などの精神的なものによって中退した場合。完治した病気や怪我であれば健康上の理由として答えても問題ないのですが、うつ病などは精神的なもで再発の恐れがあると考えられることが多いです。
実際、私が就職エージェントを利用して就活していた時も、エージェントさんも「うつ病とかメンタル的なものを持っていると職場復帰してもすぐ再発して短期退職することが多いので、就職も難しい傾向がある」と話していたのをよく覚えています。
うつ病で完治したとしても、就活では表に出さない方が採用はされやすいです。ただ、うつ病などまだ完治していない場合は、しっかり休んで、元気になってから無理しない状態で働き始めた方が体のためです。
大学中退したその後の就活は厳しい!?私の実際の経験談
「大学中退したその後の就活では、本当にまともな企業に就職はできるのか?」という疑問について、私の経験談を基に、本音で語っていきたいと思います。
結論から言うと、間違った就活をしなければ、正社員への就職はそれほど厳しいものではありません。
「間違った就活」というのは、例えば、新卒向けの就職サイトや転職者向けの転職サイトを使う就活のことを指します。想像していただくとわかりやすいですが、リクナビやマイナビなどの新卒向けの就職サイトは、登録者の大部分がピカピカの新卒生です。登録して、希望する企業に応募したところで、他のライバルと比べられてしまい、書類選考で落とされることがほとんどです。
また、リクナビNEXTやマイナビ転職、DODAなどの転職サイトは、「未経験でも年収600万以上!」といううたい文句に惹かれて興味を持つ方も多いですが(私もその一人でした…)、これらの転職サイトも新卒向けの就職サイト同様、ほとんどのライバルが正社員経験の職歴があるため、大学中退して職歴も学歴もない状態で戦っても、書類や面接で比較されて落とされる可能性が高いです。
大学中退者の就職支援場所は3つ
就職サイトや転職サイトはどこでも場所を選ばず、求人を選ぶことができるので楽な就活方法ではありますが、就職成功率で考えると、最も効率性の悪い就活だと私は考えています。
中退してしまうと、大学のキャリアセンターを利用できず、中退前であったとしても大学に通っていない状態が長く続いていると、キャリアセンターも使いづらくなってしまいます。ここでは、大学のキャリアセンター以外で、大学中退者でも就職支援してくれる支援場所を3つご紹介します。
【大学中退者の就職支援場所1】ハロワーク
ハローワークと言っても普通にハローワークの窓口で相談するのはオススメしていなくて、高校を卒業して3年未満であれば「若者応援ハローワーク」、3年以上であれば「わかものハローワーク」という就職支援サービスが利用できます。
どちらの就職支援サービスも、普通のハローワーク以上に就職支援制度が整っていて、個別の担当者が付いてくれて応募書類添削や面接練習もしてくれるので、マンツーマンの分、効率的に就活対策ができます。
特に「若者応援ハローワーク」の場合、新卒扱いで応募できる求人も積極的に紹介してくれるので、既卒3年以内の新卒採用案件にも応募しやすい環境が整っています。
ただ、ハローワークは就活対策に関しては良いのですが、求人選びの面では、ブラック企業の求人も混ざっていてブラックかホワイトかの判断がしづらいです。そして、膨大な求人数の中から自分に合った求人を全て自分一人で探し出さなくてはいけないため、逆に迷ってしまい、就活が前に進まなくなるというデメリットがあります。
【大学中退者の就職支援場所2】ジョブカフェ
ジョブカフェとハローワークはよく混合されて同じ就職支援サービスとして勘違いされがちですが、大きな違いとしては、運営元が違うということ。ジョブカフェが都道府県の管轄なのに対して、ハローワークは厚生労働省、つまり国が管轄しています。
ジョブカフェは、都道府県が運営している分、地域に特化した求人情報が集まることが多く、ハローワークのように求人数が膨大ではないですが、求人の質的には良いです。
ハローワークは求人検索や就職支援サービスに特化していますが、ジョブカフェはそれに加えて、職業相談など、初めての就活で何から始めていいのかわからない、どんな仕事が自分に向いているのかなどの相談などがしやすい雰囲気です。
「大学中退後ニート歴ができてしまった」「大学中退を考えているけど、これから就職する上での現状やメリット・デメリットも知っておきたい」などであれば、ハローワークよりもジョブカフェの方が向いていると言えます。逆に、「とにかく早く仕事を探したい!」ということであればハローワークの就職支援サービスが最適です。
ジョブカフェのデメリットを挙げるとすれば、ジョブカフェの運営は都道府県に任されているので、地域によってはジョブカフェに力を入れている県と入れていない県に大きく分かれるということです。東京都が運営しているジョブカフェ「東京しごとセンター」や、大阪府が運営する「OSAKAしごとフィールド」などの場所は、就職支援制度が他の地域よりもかなり整っています。
ただ他の地域は、ハローワークの中に「ジョブカフェコーナー」という位置づけで、ただブースを設置しているだけで、ハローワークの就職支援サービスと大して内容が変わらないという地域もあるので、一概には「大学中退者にはジョブカフェがおすすめ!」とは言えません。
とはいえ、「就活が初めてなので、色々丁寧に教えてほしい!」という方は、ハローワークよりもジョブカフェの方が向いていると言えます。下のリンクが各都道府県のジョブカフェ情報になります。
⇒自分の地域のジョブカフェサイトをみてみる
【大学中退者の就職支援場所3】就職エージェント
就職エージェントは民間企業が運営している就職支援場所ですが、ハローワークやジョブカフェ同様、応募書類の添削や面接対策、就活セミナーなども実施しているエージェントもあります。
ハローワークやジョブカフェと就職エージェントの大きな違いは、エージェントと1~2時間のカウンセリング後に自分に合った求人を紹介してくれるという点です。ハローワークやジョブカフェは、公的な就職支援場所なので、相談員の方から「この企業があなたに合っていると思いますよ」など、特定の会社をおすすめすることは、公平性を保つ意味でもできません。
逆に、就職エージェントだと民間企業が運営しているため、その人に合った求人を紹介することができるので、「求人がありすぎて、どの求人に応募すればいいのかわからない…」という悩みがなくなるので、就活スピードが早く、より効率的に進めることができます。
また、就職エージェントの中には、書類選考なしで面接できる企業を中心に紹介してくれるエージェントや、就職率が96%と高いエージェントも存在するため、ハローワークやジョブカフェと比べてもかなり効果的な就活が可能です。
就職エージェントのデメリットを挙げるとすれば、エージェント側から求人を紹介されるので、自分で自由に求人を選ぶことができません。「できるだけ多くの選択肢から選びたい!」という場合は、紹介求人数が多いエージェントを利用する必要があります。
就職率の最も高いおすすめの就職支援場所とは?
これまで、大学中退者の就職支援場所として以下の3つ、
(2) ジョブカフェ
(3) 就職エージェント
を挙げましたが、この中で最も就職率の高い就職支援場所は間違いなく「就職エージェント」です。
就職エージェントの平均的な就職成功率は80~90%が多く、高いエージェントで就職率96%という所もあります。
大学中退専門の就職エージェントはどこがベスト?
注意点とは、「どのエージェントでも利用していいわけではない」ということです。
例えば、大学中退者が新卒向けの就職エージェントや、転職者向けの転職エージェントを利用しても上手くいく可能性が低いということ。
新卒向けの就職エージェントはリクナビ就職エージェントやマイナビ新卒紹介エージェント、転職向けエージェントは、リクルートエージェントやマイナビエージェント、DODAエージェントなどが挙げられます。これらのエージェントが紹介する求人自体はどれも年収が高く表示されていたり、魅力的な求人が多いので、目移りしちゃいますが、ただ、大学中退者が利用すると、書類選考や面接で他のライバルと比較されて落とされやすいです。
新卒向けはピカピカの新卒生が登録していますし、転職者向けは正社員経験が豊富な猛者達が登録しているわけです。大学中退者というと、高校卒業して1年~3年経過している既卒生という扱いですし、正社員経験もありません。なので、新卒向け・転職者向けのエージェントは相性が悪いと言えます。
私も最終的にはこの大学中退専門の就職エージェントにお世話になって就職先が決まりましたが、大学中退専門の就職エージェントも結構数は多いです。全国的に有名なエージェントは以下の8社です。
私が実際に利用してきて、「ここなら紹介できる」と本気で感じたエージェントを、私の体験談も踏まえてランキング形式にしてみました。
