大学中退から公務員に就職は無理?上級~初級に合格するための完全マニュアル
大学中退した私でも就職できた方法とは?
現在大学留年や休学している人は増えていて、最近では、「大学中退予定で、公務員を目指そうと考えていますが、実際、中退者から公務員に就職することはできるのでしょうか?」というご相談が私の質問箱で多く寄せられるようになってきました。
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で秘書の正社員として就職。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
⇒ニートちゃんのプロフィール
少し緊急性が高いと感じたので、上のご相談に対して、私の大学中退後の経験も踏まえて、以下の4つの不安に対して返答していきます。
(2) 面接で大学中退理由をどう答えればいいのか?
(3) 地方上級(大卒程度)になることはできる?
(4) 大学中退者(21歳)が合格しやすい公務員職種とは?
ただ、公務員試験や、大学中退者から公務員への就職事情について、私自身、わからないこともあるので、公務員から民間企業へ切り替えた学生や既卒者をこれまで15年以上サポートしてきたプロの就職アドバイザーからも直接取材した内容をまとめて、ご紹介していきます。
大学中退から公務員に就職するのは無理?
大学中退してしまうと、大卒資格ももらえず、最終学歴が高卒となってしまうので、「学歴的に公務員に就職するのは無理なんじゃないか…」と悩む部分は多いと思います。
企業の人事採用担当を経験後、キャリアコンサルタントの資格を取得し、これまで15年間、20代の就職相談に関わる。
学歴や職歴が公務員試験の合否に影響されない根拠の一つとして、地方公務員法や国家公務員法という法律の存在が挙げられます。これらの公務員法の項目の1つに「平等の取り扱い」という項目があって、その項目では、「一切の学歴や職歴や職業、身分、性別による差別で、採用の判断をしてはいけない」と定められているので、「大学中退歴があるから合格させない!」「職歴がなくて、ブランクがあるから合格させない!」と面接官が判断することは禁止されています。
大学中退してその後フリーターから公務員試験を受けても大丈夫?
公務員法の「平等の取り扱い」にもあるように、ニート・フリーターなどのブランクなどで差別をしてはいけません。また、倍率の高い地域の公務員試験を受ける人で、まったくバイトをせずに数年勉強漬けの生活を送る方や、フリーターをしながら公務員試験に挑戦し続ける方も珍しくありません。
特に倍率の高い公務員の面接試験では、履歴書の職歴欄にブランクがある人の方が多いので、面接官的にはブランクがあったとしても「この期間は勉強していたんだな」と理解してくれるので、ニート歴やフリーター歴が長かったとしても気負う必要はありません。
大学中退してても公務員試験の受験は可能【年齢制限だけに注意!】
公務員試験は、「国家公務員試験」と「地方公務員試験」の2種類に分けられます。それぞれで受験可能な年齢が違ってきます。
「国家公務員試験」に関しては、最近、ほとんどの試験区分で、年齢の上限を30歳に統一しました。
「地方公務員試験」の場合は、ほとんどの自治体の年齢上限を30歳までとしています。ただ、最近では、公務員試験受験の年齢引き上げをする自治体も多くなってきているので、自治体によって年齢制限が32歳まで、35歳まで、40歳までなど、自治体によって年齢制限はバラバラです。
「地方公務員試験」は、「高卒程度=初級」「短大卒/専門卒程度=中級」「大卒程度=上級」と試験区分が分かれています。それぞれの試験区分によって、年齢制限が分かれています。各自治体によって年齢の下限・上限は異なりますが、全国的な年齢制限の平均値を、各試験区分ごとに出してみました。
【短大卒/専門卒程度、中級】18歳~25歳は受験可
【大卒程度、上級】21歳~30歳は受験可
例えば、現在の年齢が21歳だとすると、高卒程度の公務員試験をギリギリ受けられる可能性がありますが、自治体によっては年齢の上限を20歳としている所もあるので、高卒程度の試験を受けることができない場合もあります。
21歳であれば、ほとんどの自治体で短大卒/専門卒程度や大卒程度の公務員試験の受験はできます。ただ、20歳であれば、年齢的に21歳になってからしか大卒程度の受験はできないので、1年待ってから大卒程度の受験という流れになります。
公務員試験の種類とは?大学中退してても地方上級(大卒程度)になれる?
「大卒程度」という名前がついていると、「大卒資格がないと受験できないのか?」と勘違いしてしまいますが、これは試験区分の名まえが「大卒程度」とついているだけで、特に大学卒業資格がないと受験できないという意味ではありません。
最近の公務員試験の傾向として、筆記試験よりも面接試験の方が重視されるようになってきました。つまり、大学中退という事実によって合否が左右されることはありませんが、中退理由が「人間関係に問題があって辞めた」「バイトが忙しくなって辞めた」ということを面接で伝えてしまうと、その中退理由が原因で落とされてしまう可能性はあるということです。
面接官は、「この人が公務員に採用された後も長くしっかり働いてくれるかどうか、周りと強調しながら働けるか」なども重視しています。なので、大学時代に人間関係に躓いていたり、時間の使い方が下手だったりする場合、それは学歴に関係なく、「公務員の適性」という部分で落とされてしまう可能性があります。
大学中退理由は公務員の面接で聞かれることがほとんど…【ベストな答え方とは?】
独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者の中退理由の多くが、「学業不振・無関心」や「家庭・経済的理由」であるとされています。
大学中退理由 | 大学中退者に占める割合 |
---|---|
学業不振・無関心 | 42.9% |
家庭・経済的理由 | 19.3% |
進路変更 | 15.1% |
病気・ケガ・休養 | 10.9% |
人間関係・大学生活不適応 | 10.0% |
特に何もない・その他 | 1.8% |
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」平成27年5月27日
「勉強に興味が持てなかった」という中退理由は実際多いですが、ただ、面接官によっては、「公務員として採用された後に、勉強意欲がなくてやめられてしまうと困るな…」という面接官もいます。面接試験は一回きりの勝負なので、どの面接官でもマイナスに捉えられることがない答え方をするのが無難と言えます。
注意点として、大学中退理由が、「人間関係の不振」や「大学の勉強に興味がなくなった」などのマイナスな理由である場合には、プラスに言い換えられればいいのですが、もし思い浮かばないのであれば、経済的理由ということで説明するのがいいです。
ただし、怪我や病気などの健康上の理由であれば、正直に伝えても問題ありませんが、うつ病などの精神的なものが原因で中退したということであれば、公務員として採用された後の「持続性」に関してマイナスに評価される可能性もあるので、伝え方には注意が必要です。
通信制高校・大学への在学や三流大学(Fラン)などの学歴は公務員の面接試験に影響はある?
先ほども少し触れましたが、地方公務員法や国家公務員法では「平等の取り扱い」という項目で、一切の学歴や身分による差別を禁止しています。通信制高校や大学、三流大学(Fラン)出身というのは合否に影響されません。
【公務員のイロハ】大学中退者が合格しやすい試験とは?
「地方公務員」「国家公務員」「国際公務員」
「公務員」と一概に呼ばれていても、色々種類があって、大きく分けると『地方公務員』『国家公務員』『国際公務員』の3つがあります。
『国際公務員』という言葉はあまり聞きなれないかもしれませんが、いわゆる「国連(UN)」や「世界保健機関(WHO)」、「ユニセフ」などの国際的に活躍している公務員の人達のことで、人種問わず働いているので、日本人でも少数ですが活躍している方もいらっしゃいます。年収は500万~1000万と地域によって違いがあって、待遇自体は良いですが、英語やフランス語が堪能であることと、修士号以上の学位が必須とされているので、超超エリートの公務員と言えます。
一般的に呼ばれる「公務員」というのは、『地方公務員』や『国家公務員』になります。平成30年の人事院のデータによると、『地方公務員』の数は274.9万人で、『国家公務員』の数が58.3万人だったので、「公務員」の約8割が『地方公務員』ということになります。
・人事院「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント(平成30年)」(https://www.jinji.go.jp/kankoku/h30/pdf/30point.pdf)
・外務省国際機関人事センター「国際機関の職員」(https://www.mofa-irc.go.jp/work/staff.html)
大学中退者の就職先として多い『地方公務員』とは?

試験の内容や区分は、各自治体で違いますが、「上級(大卒程度、Ⅰ類、1種)」「中級(短大卒/専門卒程度)」「初級(高卒程度)」の3つに分けられることが多いです。例えば、ある自治体では「上級」と呼んでいるけど、別の自治体では「大卒程度」と呼ばれているイメージです。東京都の場合は「上級・中級・初級」ではなく、「Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類」と呼ばれています。
地方上級(大卒程度)や地方初級(高卒程度)などの試験は、単に試験の難易度のことを示している場合が多く、「大卒程度」の試験であれば、大学卒業レベルの試験という意味合いで、「高卒程度」の試験だと、高校卒業レベルの試験ということになります。
『国家公務員』とは?大学中退していると難しい?

『国家公務員』は、財務省、法務省、外務省、経済産業省などの省庁や、裁判所、国会などの国家機関に所属していて、仕事の種類は大きく分けると4つです。
(2) 農業、工業、商業関係
(3) 労働、厚生、社会福祉関係
(4) 教育、文化関係
大学中退者でも国家公務員を目指すことは可能ですが、国家公務員職は給料も高く、人気があるので、かなり難易度の高い試験ということができます。
公務員の仕事の種類について
(2) 公安職
(3) 技術職
(4) 専門職
(5) 心理職・福祉職
(6) 資格・免許職
【公務員の仕事の種類1】一般行政職
『一般行政職』は、デスクワーク(オフィスワーク)の仕事がメインで、「事務職」と言った方が分かりやすいかと思います。採用人数も多く、大学中退者も多く働いている職種と言えます。
働く場所としては、公立の学校や病院、図書館、福祉施設、市町村などの役場などが挙げられます。
【公務員の仕事の種類2】公安職
『公安職』は、警察官、消防士(消防吏員)、刑務官などが挙げられます。世に知られた職業なので、大学中退していても、公安職に就職できれば、知名度が高いだけに、周りから評価されます。
ただ、警察官や消防士などは、身体的な運動能力が高くないと合格することはできないため、体力に自信がない方にはおススメできません。
【公務員の仕事の種類3】技術職
公務員試験の仕事の3つめは、『技術職』です。地方公務員の技術職で採用数の多い仕事は、「土木」「建築」「機械」「電気」の4つです。
ただ、『技術職』として就職する場合は、大学レベルの専門知識を求める「専門教養」の試験があるので、技術系の大学出身者の方が大学中退者よりは有利と言えます。
【公務員の仕事の種類4】専門職
公務員の種類として『専門職』があります。『専門職』は、税務職員、審査官、航空管制官などが挙げられますが、
【公務員の仕事の種類5】心理職・福祉職
『心理職・福祉職』は各種相談所で心理判定などの業務に携わる「心理職」や、児童相談所や福祉事務所などでケースワーカーとして困っている子供や人に関わる「福祉職」があります。
「心理職」だと、資格無しで受験できる試験も多く(稀に、臨床心理士の資格が必要となる所もあります)、「福祉職」だと「社会福祉主事任用資格」の資格が必要とされるケースがあります。
【公務員の仕事の種類6】資格・免許職
『資格・免許職』は、名前の通り、資格や免許を持っていないと試験を受けることができませんが、仕事の種類としては、「看護師」「薬剤師」「獣医師」「保健師」「栄養士」「司書」などが挙げられます。
公立の学校や病院、図書館、福祉施設、市町村などの役場で事務職がメイン
(2) 公安職
警察官、消防士(消防吏員)、刑務官など
(3) 技術職
建築、土木、機械、電気・電子、情報、化学、農学、畜産
(4) 専門職
税務職員、審査官、航空管制官など
(5) 心理職・福祉職
各種相談所、児童相談所、福祉事務所など
(6) 資格・免許職
看護師、薬剤師、獣医師、保健師、栄養士、司書など
各公務員試験の難易度について
公務員試験の難易度まとめ | 難易度 | |
---|---|---|
地方公務員試験 (初級、高卒程度) | ||
地方公務員試験 (中級、短大・専門卒程度) | ||
地方公務員試験 (上級、大卒程度) | ||
国家公務員試験/一般職 (高卒程度) | ||
国家公務員試験/一般職 (社会試験、係員級) | ||
国家公務員試験/一般職 (大卒程度) | ||
国家公務員試験/総合職 (大卒程度) |
高卒程度(初級)と大卒程度(上級)の試験では、給料的にも開きがあるので、自分の学力と試験の難易度を的確に判断していくのが一番良いと言えます。大学中退していたとしても、偏差値の高い大学に入学できるくらいの学力があれば、大卒程度の試験に挑戦するのもOKです。
地方公務員試験の大卒程度(上級)だと、応募者数も多く倍率も跳ね上がるため、大学中退者で学力に自信がない場合は、おススメできません。また、国家公務員試験の大卒程度(上級)試験の場合、採用面接等で学歴が問われるプロセスがあるので、大学中退者にとってはかなり厳しいと言えます。
大学中退者だと地方初級・中級の方が合格しやすい
公務員の平均給料(月収)と平均年収
※大学中退者に人気の「一般行政職」に絞っています。
【地方公務員】 ※平均年齢42.3歳 | 【国家公務員】 ※平均年齢43.5歳 | 【民間企業】 ※平均年齢42.2歳 | |
---|---|---|---|
平均月収 | 40万1,415円 | 46万3,684円 | 33万3,700円(産業全体) |
平均年収 | 632万0,662円 | 722万3,644円 | 489万9,000円 |
上の表を見ても分かる通り、給料的には「 民間企業>地方公務員>国家公務員 」という順番で、地方公務員と民間企業を比較しても、大きな差があることがわかります。
・人事院「平成30年国家公務員給与等実態調査」(https://www.jinji.go.jp/kyuuyo/kouindex.html)
・DODA「平均年収ランキング」(https://doda.jp/guide/heikin/age/)
・東洋経済ONLINE「最新版!『月額給料が高い業界』ランキング」(https://toyokeizai.net/articles/-/190638)
公務員試験に合格してから大学中退するのは可能?
一例で挙げると、資格や免許が必須とされている職種(教員、看護師、栄養士等)で、大学4年次の受験時に「卒業見込み」として受けて、合格が決定、卒業前に大学中退して、必要な資格を取得しないままだと、必須資格を持たずに中退したことになるので、受験資格がないことになります。
また、卒業単位ももう少しという状況で、学費を払い続けることができるという場合は、公務員試験に合格するまでは、大学に籍を置いておく方が、おススメです。公務員試験が上手くいかない時や、進路変更した際などのリスク分散になるからです。
大学中退者からでも合格しやすい低倍率の公務員試験3選(地方上級/中級/初級別)
学力に自信がなくて、公務員対策の予備校や専門学校に通って親に迷惑をかけたくない、できるだけ短期決戦で公務員試験の対策をしていきたい場合などは特に、低倍率の自治体の受験がおすすめです。
倍率が高い都道府県だと、沖縄県(警察事務)が41倍、新潟県(学校事務B)が37倍、福井・愛知・大阪なども20倍以上です(平成30年度)。下手したら国家公務員試験並みに倍率が高く難易度が上がったりするので、倍率の低い所をしっかり選んでいく必要があります。
※国家公務員試験に関しては倍率が高く難易度も跳ね上がるので、こちらでは割愛します。
地方公務員試験(初級、高卒程度)
【1位:1.7倍】北海道(教育行政B)
【2位:2.5倍】鳥取県(警察行政)
【3位:2.8倍】愛媛県(警察事務)
【番外編:3.2倍】岐阜県(一般事務)
※北海道(一般行政B)、長崎県(教育事務)、広島県(学校事務)、熊本県(教育事務)、鹿児島県(警察事務)は3倍台でした。
地方公務員試験(中級、短大/専門卒程度)
【1位:3.2倍】岐阜県(事務B)
【2位:3.5倍】北海道(一般行政)
【3位:3.7倍】岩手県(一般事務)
【番外編:4.2倍】鹿児島(一般事務)
地方公務員試験(上級、大卒程度)
【1位:1.5倍】秋田県(行政B2)
【2位:2.7倍】京都府(行政ⅠA)
【3位:3.3倍】香川県(行政)
【番外編:3.4倍】福井県(行政)
※岐阜県(行政Ⅰ)、静岡県(従来型)、兵庫県(一般事務)、奈良県(行政B)、岡山県、は3倍台でした。
大学中退から公務員に就職するのに独学は無理?予備校などの専門学校での勉強?
もちろん、独学で勉強して合格するのも無理ではありませんが、一人で勉強する場合、モチベーションが続かず、途中で挫折するケースもあるので、「一人では怠けてしまいそう」「勉強の仕方がわからない…」という場合は、予備校や専門学校の方が良いと言えます。
ただ、公務員対策用の予備校や専門学校の学費は年間30万前後が相場なので、決して安くはありません。公務員対策に必要な時間は平均的に1000~1500時間と言われていますが、1日10時間毎日勉強したとしても、最低でも3か月以上はかかります。倍率の高い自治体であれば、2~3年かけて合格を目指す方も少なくありません。
給与をもらいながら公務員試験勉強をする裏技とは?
(2) 航空保安大学校学生採用試験
(3) 気象大学校学生採用試験
(4) 防衛大学校学生採用試験
どの大学校も、国の省庁管轄の学校で、普通の大学試験と同じように、試験を受けて合格すれば入学となります。ただ、大学校に入学する場合、入学した時点から「国家公務員」という身分になるため、試験も「入学試験」というよりは「採用試験」と言った方が正しい表現になります。
採用されれば、国家公務員という身分になるので、給与も支給されて、また、学費も無料なので、大学校で4年間、国家公務員を目指すための勉強や訓練等に取り組むことになります。
注意点としては、学費も無料で、国家公務員を目指せて、尚且つ給与も支給されるので待遇的には良いですが、「規則が厳しい」「途中でやっていく自信を無くした」「集団生活が苦手…」と言う理由で、大学校を中退する方も多いので、大学校の試験に挑戦する場合は、慎重になって検討する必要があります。
公務員試験の時期はいつ?今年は諦めて来年挑戦すべき?
公務員試験は、日程が重複しないのであれば、何か所でも受験ができて、受験料もすべて無料です。公務員試験日程の時期については、「公務員試験総合ガイド」というサイトが各自治体の試験日程を詳しくまとめているので、参考にしてみてください。
ただ、試験会場の雰囲気や試験の流れを知るだけでも、来年の備えにはなるので、今年試験対策が間に合わない場合であっても、試験に落ちるとわかっていても、受験はしておくことをおすすめします。
試験対策が間に合わない場合は、来年までまだ時間があると思うので、民間企業の面接も受けておいた方が、より大学中退後の進路を広げることができます。
大学中退後に初級(高卒程度)で就職して、その後上級(大卒程度)に上がることってできる?
私の質問箱から、他にも「地方初級で就職して、その後上級に上がることは可能か?」という質問が挙がっていましたが、こちらはどうでしょう?今年度20歳で、年齢的に上級(大卒程度)の試験を受けることができないので、今年度地方初級を受験した方がいいのか、それとも来年まで受験を待ってから地方上級を受けた方がいいのか?という感じで困っていた方です。
ただ、初級で就職した後に、上級の試験を受け直して、上級に受かることができれば、試験に合格しているので上級に上がることは可能です。自治体によっては、人員整理の都合で初級から上級に上がることを許している自治体もあるかもしれませんが、可能性としては低いでしょう。
もし年齢的に「上級(大卒程度)の試験を受けられない」ということであれば、受験可能年齢になるまで待つしか方法はありません。または、大学中退してブランクができるのが嫌ということであれば、正社員として民間企業に就職して職歴を積みながら、公務員試験の対策をして、挑戦するという流れも方法としてはあります。
大学中退からの就職なら公務員よりも民間の方がしやすい
公務員就職から民間就職へ切り替えた理由というのは、就活のやり方次第では、民間就職の方が公務員よりも簡単だからです。元々は、民間企業の正社員になりたくて就活していましたが、就活の仕方が悪かったために、書類選考でほとんど落とされたり、面接では人事担当者の相手にされなかったりして、「民間就職は無理だ…」と諦めていたので公務員就職も視野に入れたというのが本音です。
ネットの情報には、「大学中退者の就活にはリクナビNEXTがオススメ!」など、本当に大学中退者として就活したことのない人の情報に踊らされて、痛い目に遭いました。
これらの転職サイトは、正社員経験のある転職者に向けた転職サイトなので、職歴の無い大学中退者が利用すると、別の利用者の経歴と比較されて、就職はかなり厳しいと言えます。私自身、失敗したので断言できます。
新卒向けのリクナビマイナビも同様で、これらの新卒向け就職サイトは、ピカピカの新卒生をターゲットにしているため、大学中退して、最終学歴が高卒の既卒だと、他の利用者と比較されて落ちてしまいます。
大学中退から民間企業の正社員就職を目指すのであれば、ハローワークと就職エージェントを併用した方が就職成功率が最も高い就活方法だと感じます。
就職エージェントの就職成功率は高く、就職率が96%というエージェントも存在します。
ただ、どの就職エージェントでも利用していいわけではなく、就職サイト同様、新卒向けや転職者向けのエージェントはオススメできません。本気で正社員への就職を目指しているのであれば、大学中退専門の就職エージェントを利用した方が失敗しにくいです。というよりもホワイト企業への就職がしやすい。

これらの就職エージェントでも質はバラバラで、対応が悪いエージェントも実際ありました。その中でも、私が実際に利用してきた中では、「就職Shop」と「第二新卒エージェントneo」の組み合わせが良かったです。
就職Shopは求人の幅も質も数も、他のエージェントと比較すると断トツで良くて、第二新卒エージェントneoは希望した条件とズレた求人を紹介されることもありますが、紹介求人数は28社と他社と比較しても3~4倍ほど紹介してもらえる求人数が多いので、両方利用して、いくつか内定を取ってから、自分の行きたい就職先を選ぶという方が、コロナ禍で最も効率的で就職成功率の高い就活法かなと感じます。
民間就活をする場合、大学中退後に就活をするよりも、大学中退する前に就活を始めることをおすすめします。その理由としては、大学中退後に就活して、しばらく就職先が決まらないと、ブランクができてしまって、ブランクが長くなってくると、就活では更に不利になります。それよりも、大学中退前の在学時に就活を始めて、内定をもらえた段階で、中退するという流れが、最もリスクの低い方法だと言えます。
まだ、「自分のやりたい仕事が何かわからない…」「どういう就職先が自分に向いているのかわからない…」という理由で、就活の第一歩が踏み出せないという場合でも、対応の良い就職エージェントであれば、こういった進路相談や適職相談も時間をかけてしてくれるので、まずは相談してみることを心掛けると上手くいきますよ。
