大学中退は就職できない?失敗しないおすすめの就職先【正社員3選】
大学中退した私でも就職できた方法とは?
現在大学に在学中で、中退を考えている方は数多く、最近では、「大学中退を考えていますが、中退すると就職できないと聞いていて不安です…」というご相談が私の質問箱で多く寄せられるようになってきました。
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、某外資系大手の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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少し緊急性が高いと感じたので、上のご相談に対して、私の大学中退後の経験を基に、以下の4つの不安に対して返答していきます。
(2) 大学中退後の進路はどれが一番就職しやすいのか?
(3) 大学中退者におすすめの就職先は?
(4) 大学中退後の就職活動のやり方は?
【大学中退率と中退理由について】どれくらいの割合で辞めていて、皆どんな理由で中退してるの?
平成26年度に行った文部科学省の「学生の中途退学や休学等の状況について」という調査によると、1年間の大学中退率は2.65%で、大学を休学している人の割合は2.3%という結果が出ました。
上の調査は1年間の大学中退率や休学率を調べたものなので、4年間の大学中退率を考えると単純に中退率を4倍すると、大学4年間の中での大学中退率は10.6%、つまり、10人に1人が大学を中退しているという事が言えます。大学休学率に関して言えば、2.3%の4倍なので6.9%、つまり14.5人に1人が休学しているという計算になります。
文部科学省の「学校基本調査」によると、4年生大学の大学生数は約257万人(2016年)なので、大学中退する人の人数は、4年間で約25万人いると考えられます。
・文部科学省「学校基本調査」(http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm)
・文部科学省「学生の中途退学や休学等の状況について(平成26年)」(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/10/__icsFiles/afieldfile/2014/10/08/1352425_01.pdf)
大学中退理由はどんな理由が多い?
大学の中退理由を公式に調査したのは、「文部科学省」と「独立行政法人労働政策研究・研修機構」の2つで、調査結果には少しばらつきがあります。
「文部科学省」が行った「大学中退をした人に関して学校にアンケートを行った結果」では、下の表のように「経済的理由」で大学を中退している人が多いという結果に。
大学中退理由 | 大学中退者に占める割合 |
---|---|
経済的理由 | 20.4% |
転学 | 15.4% |
学業不振 | 14.5% |
就職 | 13.4% |
病気・ケガ・死亡 | 5.8% |
出典:文部科学省「学生の中途退学や休学等の状況について」平成26年9月25日
一方で、「独立行政法人労働政策研究・研修機構」が行った「ハローワークを訪問した大学中退者にアンケートを行った結果」では、下の表のように「学業不振・無関心」が中退理由として断トツの1位という結果でした。
大学中退理由 | 大学中退者に占める割合 |
---|---|
学業不振・無関心 | 42.9% |
家庭・経済的理由 | 19.3% |
進路変更 | 15.1% |
病気・ケガ・休養 | 10.9% |
人間関係・大学生活不適応 | 10.0% |
特に何もない・その他 | 1.8% |
出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」平成27年5月27日
ただ、どちらもアンケート形式で調査したものなので、いわゆる、「アンケートに書くのは適当でいいや」という感じで答えている人の方が多いです。
私はこれまでに、質問箱やツイッターの個別相談を合わせると、2000人以上の就活に関する相談に答えてきており、大学中退を検討している方や、大学中退してしまった方の相談にのっていて、私の経験則から、一番中退理由として多いのは、「大学の勉強に興味が持てないので中退したい、学費を払い続けるのがもったいないのでもう辞めたい」という理由が一番多いです。
高校の進路を決める時期も、周りが一生懸命進路について動いている中で、私だけは特にやりたい仕事や進路も思い浮かばず、ただただ、「この進路であれば就職しやすいかな~」くらいで、深く考えずに大学に進学してしまいました。進路について何も考えなかった私が悪いのですが、入学後は大学の学業が全く楽しくなくて、次第に学校に通わなくなる、、、という流れになりました。
ただ、大学の中退理由がいかなる理由であれ、自分の人生の時間をどう使うのか、どんな進路を進んでいくのかは自分次第です。別に大学を中退することは決して悪いことでもありません。
もし、現時点で大学中退を検討しているのであれば、一番の不安点は「中退すると就職できないのでは?」という点だと思います。「大学中退者は就職できるかどうか」についてこれからお答えしていきます。
・独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究(平成27年5月27日)」(https://www.jil.go.jp/institute/research/2015/138.html)
・文部科学省「学生の中途退学や休学等の状況について(平成26年9月25日)」
大学中退すると就職できないの?
私自身、大学中退する前は、周りの友人やゼミの教授、親などからは「大学中退すると、ろくな企業に就職できないから」と引き留められた経験がありますが、大学中退しないで卒業する方が就職にも有利というのはわかってはいても、卒業するまで通い続けるモチベーションが既にない状態でした。
大学中退せざるを得ない場合、一番気になるのは間違いなく「大学中退すると就職できないの?」という点です。結論から言うと、「大学中退してても正社員の就職は可能」ということです。
更に言えば、就職活動のコツさえ押さえれば、大学中退者でもホワイト企業への就職はできるということです。実際に、私の現在の就職先は、某外資系大手企業で、決算期や繁忙期の残業があるくらいで、それ以外に関してはかなりホワイトな職場環境です。
また、これまでに直接就職相談に載ってきた大学中退経験者の方も、数多く就職が決まっています。下の方も私のツイッターのフォロワーさんの一人で、就職するまでの体験談を書いてくれました。
大学中退者が就職できないと思われている理由
これまで「大学を卒業しないと就職できない」と周りから言われてきたと思いますが、どうして大学中退者は就職できないと思われているのでしょうか?
主に以下の理由で「大学中退者は就職できない」と思われていることが多いです。
・最終学歴が高卒になってしまうから
・最終学歴は高卒だから応募できる求人がないから
・既卒となってしまって、新卒扱いの求人に応募できないから
・職歴なしの状態から就職するのは難しいから
・途中で辞め癖があると面接で嫌われてしまいそうだから
・まともな企業への就職はできないイメージがあるから
など、ほとんどの人が大学中退経験がないので、実際は、全て推測で話していることが多いです。ただ、上の推測はすべて事実です。
しかし、大学中退していても、応募できない求人は「大卒以上応募可能」という求人だけですし、高卒以上で応募できる求人も結構多いです。また、既卒3年以内であれば高卒の新卒扱いとして、応募できる求人もありますし、大学中退者でも就職できる大企業も存在します。
大学中退者でも就職はできる、ただ新卒者と比べると就職率は低い
「大学中退すると就職できない」というのは根拠のない思い込みですが、ただ、大学中退してしまうと、高卒の新卒者や大卒の新卒者と比べると、就職率が下がってしまうのは事実です。
平成31年5月に出された文部科学省の調査によると、大学生(新卒)の就職率は97.6%で、高校生(新卒)の就職率は98.2%と歴史的に見ても高いという結果になりました。
一方で、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、大学中退者が中退直後に正社員として就職した割合は10.2%とごくわずかで、中退して3か月以内に就職できた人の割合も3割に満たないという結果が出ています。
ただ、この調査では、大学中退者から正社員へ就職した人の割合が限りなく低いとされていますが、実際、ほとんどの大学中退者が、「大学中退してしまったから、正社員の就職は無理だ…」と思い込んでしまって、大学中退後にアルバイトや派遣などの非正規雇用の仕事を選んでしまっているのが実態です。
後述しますが、大学中退していても、就職活動の方法さえ押さえてしまえば、就職成功率を8割以上に持っていくことも可能です。新卒者と比べると、大学中退者が正社員就職する確率は低くなってしまいますが、それでも8割以上就職できる可能性が残されているのであれば十分です。将来的に正社員を希望しているのであれば、絶対に諦めてはいけません。
大学中退するとブラック企業にしか就職できない?
「大学中退するとまともな企業には就職できないのか?」
「大学中退するとブラック企業にしか就職できないのか?」
これは考えるまでもなく、絶対にそんなことはあり得ません。
ここで言う「まともな企業」とは大企業や中小企業のホワイト企業のことを指していますが、大学中退していても就職できる大企業はありますし、中小企業の中にも数えきれないくらいの中小企業が存在していて、大学中退などの経歴関係なしに、こういった「まともな企業」への就職は可能です。
ただ、注意点として、就職活動のやり方を間違えば、知らず知らずのうちにブラック企業に応募してしまい、就職後に「自分の思っていた企業と違う…」と気づき、短期離職という結果になることもあるので、できるだけブラック企業を避ける就活方法も理解しておく必要があります。この就活法については後述していきます。
大学中退して就職できない人の5つの特徴
先ほども少し触れましたが、大学中退直後に正社員として就職する人の割合は10.2%と、わずか10人に1人しかいません。つまり、大学中退後に正社員として就職できない人の方が多く、大学中退者の10人に9人は就職できずに卒業してしまっていることになります。
私自身も、当時はその「就職できない組」の1人でしたが、最近では、多くの大学中退歴のある方の相談をさせてもらっている中で、就職できない人には共通点があることがわかりました。就職できない人には5つの特徴があります。
【大学中退後就職できない人の特徴1】正社員は無理だと諦めてしまっている
大学中退者で就職できない人に一番多くみられる特徴ですが、そもそも「正社員は中退しているから、私は無理」と思い込んでしまって、正社員職に応募しないことが、就職できない原因と言えます。
よく、2ch/5chの掲示板等に「大学中退したら人生詰んだ」「もうまともに就職できない」などの根拠のない書き込みを信じてしまって、正社員就職に一歩踏み出せない方がほとんど。確かに、面接官に中退理由を聞かれて、色々突っ込まれそうで怖いという気持ちは痛い程よくわかりますが、応募しない事には何も始まりません。
今、ここまでこの記事を読んでくださっているあなたの場合は、少しでも「正社員になるためにはどうしたらいいんだろう…」という気持ちがあるので、この特徴には当てはまらないと言っていいでしょう。
【大学中退後就職できない人の特徴2】応募する求人数が少ない
意外とこのケースは多いですが、まだ1~2社に応募しただけで「書類選考に落ちてしまったんですが、もう就職できないんでしょうか?」と相談される方や、まだ1社しか面接を受けていないのに、「面接で上手く答えられず、不採用を頂きました。大学中退してると就職できないのでしょうか?」という方など、「大学中退を理由に不採用になっている」と考えている方は多いです。
しかし、これはただ単に、応募する求人数が少なすぎることが原因であって、大学中退が不採用の理由ではありません。
就職率が約98%の新卒生でさえ、平均エントリー数(応募数)は30社ほどと言われているので、数社応募しただけで「もう就職できない…」と落ち込んでしまうのは、少し話が違います。
【大学中退後就職できない人の特徴3】事務系などの競争率・倍率の高い求人に絞って応募している
大学中退後に就職できない人の中には、「正社員職に何社も応募したけど採用されない…」という方もいらっしゃいますが(私も当時はそうでした…)、事務職などの競争率が高くて求人数も多くない求人に絞って応募していることが原因で就職できていないケースが多いです。
という私も最終的には事務系(秘書)の正社員として就職できましたが、事務系に絞って就活を進めるのであれば、平均よりも多めに応募しないと就職は難しいです。競争率や倍率が高いとわかっていても事務系に絞って就活するのであれば、とにかく応募数を増やすしか対策はないので、下の記事(私の就職するまでの実際の体験談)を参考にしながら就活を進めてみてください。
【大学中退後就職できない人の特徴4】誰にも頼らず1人で就活している
大学中退するとなると、大学のキャリアセンターも利用できないですし、ハローワークもなんだか説教されそうで行きたくないという理由で、誰にも頼らず1人で就活する方は多いです(私もその1人でした…)。
ただ、誰にも頼らず1人で就活すると、就職できない可能性が跳ね上がります。新卒生でもキャリアセンターや大学のOB/OGに頼ってやっと内定が取れるくらいなので、大学中退者が誰にも頼らずに就活するのは、ある意味無謀だと言えます。
大学中退してしまうと、「誰にも会いたくない」「誰にも相談したくない」と自分の殻に閉じこもってしまいたい気持ちも分かりますが、本気で正社員を目指したいのであれば、とにかくハローワークでもエージェントでもいいのでプロの就職相談員に頼ることが大切です。
【大学中退後就職できない人の特徴5】進路を明確にしないまま進学してしまう
大学中退後に就職できない人の特徴の5番目は、「進路が明確でないまま進学してしまう人」です。「取りあえず進学しよう」と考えている場合、大抵の場合、途中で挫折してしまい、更にブランクがながくなって就職できない…という末路になります。
特にやりたい仕事がわからず、「どうしたらいいんだろう…」という分には問題ありませんが、何も進路ややりたいことが固まっていないのに、資格を取ったり、専門学校に通ったりするのは、自分からゴールの見えない迷路に迷い込むようなものです。
大学中退後に絶対におすすめできない進路とは?
(2) 違う大学に再入学
(3) 短大/専門学校に通い直す
(4) ハローワークの職業訓練校で資格を取得
(5) 公務員を目指す
(6) 最終学歴が高卒の既卒として就活
ただ、もし「特にやりたいことが決まっていなくて、就職を有利にしたいから進学したい、資格をとりたい」と考えているのであれば、上の「最終学歴が高卒の既卒として就活」の進路を除いて、残りの5つの進路は絶対にお勧めしません。
【大学中退後におすすめできない進路1】通信制大学に編入して卒業→就職
大学中退後に「就職を少しでも有利にするために、取りあえず大卒資格は取っておこう」と考えて、通信制大学に編入する方も多いです。
しかし、通信制大学を卒業すると、確かに大卒資格は取れるので、「大卒以上応募可」の求人にも応募することができて、就職先の幅が広がるように見えますが、「実際、通信制大学を卒業した後に就職できるか?」と聞かれると疑問が残ります。
通信制大学に編入できたとしても、全ての取得済単位を移行できるわけではないので、計画通りに卒業できず、卒業時には「周りの新卒生の年齢と比べて3歳年上だった」というケースも珍しくありません。
更に、大学中退履歴が消えるわけではないのと、通信制大学卒業という学歴は、面接官にとっては「どうして通信制大学に編集したの?」「どうして大学を中退してまで通信制大学に通おうと思ったの?」と突っ込まれてしまうため、大卒資格を取って就職に有利にしようと考えていたけど、実際は年齢の面と編入理由の面で大きなデメリットになってしまう可能性があります。
【大学中退後におすすめできない進路2】違う大学に再入学
違う大学に再入学したとしても、入学目的ややりたいことがハッキリしていないと、今回の大学中退と同じように中退してしまう可能性もあるからです。2度も大学を中退してしまうと、それこそ履歴書に大きな穴が空いてしまいます。
また、違う大学に再入学した場合、移行できない単位の方が多かったりするので、卒業に必要な単位を取得できずに、留年してしまうケースもあります。違う大学に再入学するのも1年のブランクが空いてしまいますし、もし留年してしまうと、周りよりも2年の年齢差ができてしまい、結局就活時には不利になってしまいます。
【大学中退後におすすめできない進路3】短大/専門学校に通い直す
短大や専門学校は1~2年でカリキュラムが修了する学校もあるため、「それほど期間がかからないのであれば、取りあえず短大卒/専門卒の卒業資格を取っておこう」と考えてしまう気持ちはよくわかります。
平成29年の厚生労働省の調査によると、学歴別の初任給の平均値は以下のように試算されています。
【専門、短大卒の平均初任給】約17万9,200円
【高卒の平均初任給】約16万2,100円
目的がハッキリしているのであれば短大や専門学校に通い直すのはアリですが、高い学費を払ってまで短大/専門学校に進学しても、高卒の初任給と比べて1万7,100円しか給与が変わらないので、学費分の元が取れるかどうかは微妙な所です。
また、短大や専門学校に通い直したとしても、目的が無ければ、大学と同じように中退してしまう可能性もあるので、2度目の中退歴を作ってしまうと、就活は更に困難になり、本当に正社員に就職できなくなるリスクもあります。
・厚生労働省‐「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給」
【大学中退後におすすめできない進路4】ハローワークの職業訓練校で資格を取得
「就職をできるだけ有利にしよう」と考えて、大学中退後にオンライン講座で資格を取ったり、ハローワークの職業訓練校で資格を取ったりすることも、中退後の進路として考えられますが、こちらも進路がハッキリしていない状態での資格取得はオススメできません。
特に多いのは、「事務系に就職したいから、取りあえず簿記やMOS、エクセルやワードの資格を取っておこう」と考えて職業訓練のコースに通う方もいますが、今の時代、簿記は1級以上なければ、就職に有利な資格とは言えません。
また、MOSやエクセル、ワードのコース修了の資格を取得したとしても、就職面接時には何のアピールにもなりません。
やりたい仕事が決まっていて、その希望している求人の応募条件に「〇〇資格」があるので、「その資格を取得するために職業訓練に通って資格を取る!」ということであれば、職業訓練校はおすすめですが、そうでない限りは、資格取得するよりも、高卒の既卒として就活してしまった方が良い就職先が見つかりやすいです(ブランクが短い分)。
【大学中退後におすすめできない進路5】公務員を目指す
大学中退後におススメできない進路の5番目は、公務員を目指すことです。公務員であれば、学歴や職歴に関係なく誰でも公務員試験を受けることができるため、安定職を目指すのであれば公務員はオススメだと言えます。
しかし、公務員職を真剣に目指している人は、予備校に通って、最低でも半年、平均しても1年はみっちり部屋の中に缶詰めになって勉強してやっと受かることができるレベルなので、中途半端に公務員試験対策をしても落ちてしまうのは言うまでもありません。
また、公務員試験にも面接が必ずあるので、面接時に「どうして大学を中退したんですか?」という質問は避けられません。
本気で公務員を目指していない場合は、筆記試験に通ったとしても、面接で落とされてしまうので、「公務員になりたい!」という熱い気持ちが無い場合は、安易に公務員を目指すことはオススメできません。
大学中退者におすすめの就職先【ベスト3】
大学中退後の就職先として、正直、大企業を狙うのは難しく、「大卒以上可」の求人に応募することはできませんが、職種や業種が限定されるわけではなく、大学中退という経歴であっても、ちゃんと選べば良い就職先を選ぶことができます。
とはいえ、特にやりたい仕事や進路が定まっていないのであれば、「自分に合ってる就職先って何だろう?」と考えている間にどんどんブランクが長くなってしまいます。
ここでは、私が色々就活してきた中で、今後将来性があってスキルも身につけられるような仕事で、尚且つ、オフィスワークで働ける就職先に絞って、私が考える今後最もオススメの就職先を3つ厳選してご紹介していきます。
選んだ基準としては、個人的に、ノルマ主義の会社は嫌で、あと残業が毎日あって自分の時間が取れない会社も嫌なので、利益至上主義ではない、ライフワークバランスのとれた就職先を選んでみました。
・スキルの身につく就職先
・オフィス内でできる仕事
・ノルマのある就職先はNG
・残業がきつくない仕事
・ライフワークバランスが取れる就職先
(2) プログラマー/システムエンジニア(PG/SE)
(3) インフラエンジニア/ネットワークエンジニア
【大学中退者におススメの就職先1】事務職
大学中退者にお勧めする就職先1つ目は、「事務職」です。
おススメの就職先が「事務職」と聞いて、「え、なんで?」と思う方もいらっしゃると思いますが、事務職は最近の人材業界では「将来性のない」「AIに取って代わられる仕事」「人気があって倍率が高い」「求人数が少ないので就職は難しい」と言われています。
「じゃぁ、おススメでもなんでもないじゃん!!」
となるかもしれませんが、私自身も普通に事務職として就職することはオススメしません。事務職は給与もそれほど高くなく、将来的な昇給も限定的で、最近ではAIやシステム化によって、どんどん人の手が必要なくなってきているので、求人倍率が高く難易度が高い割には、あまり魅力的な就職先とは言えません。
しかし、事務職として就職した後に、プラスアルファで資格を取ったり、人事や経理の知識を地道に勉強していけば、その後のキャリアアップは容易です。
大学中退していると、事務系の平均給与は東京付近で月19万くらいが相場ですが、最初は文句言わずに地道に努力して、資格取得や人事・経理の勉強をしておけば、労務事務や総務の事務、経理事務に係る仕事ができるので、企業側の需要度としては高く、普通の雑用事務というよりは、スキルのある事務として仕事ができます。
どこの会社でも人事系の労務や経理系の仕事は存在しており、AIやシステム化だけでは追いつかない仕事も多数あるので、せっかく努力して事務職に就くのであれば、人事や経理の知識も独学で身につけてキャリアアップできた方が楽しいですし、将来的にも重宝される人材となります。
【大学中退者におススメの就職先2】プログラマー/システムエンジニア(PG/SE)
大学中退者にお勧めする就職先2つ目は、「プログラマー/システムエンジニア(PG/SE)」です。
こういったIT系の就職先は、どこも人材不足で、将来的にも大幅な人材不足が予測されています。IT業界が超成長産業であるにも関わらず、プログラマーやシステムエンジニアなどのITエンジニアの人材は2030年までに78.9万人不足するといわれています。
プログラマー/システムエンジニア系の求人に関して言えば、IT系の応募条件として、年齢が若いことがかなり重要視されており、未経験であっても採用してくれる会社が多いので、研修制度のしっかりしている就職先を選ぶか、プログラミングスクールなどでプログラミングを学んで就職することができれば、大学中退者していても、高給取りになれる可能性も高くなります。
現在のITエンジニアの平均の給与水準は高く、厚生労働省の調査によると平均給与は業種第3位の593万円となっています。また、現在のITの求人倍率が約8倍とかなり高いので、就職するのも難しくありません。
【大学中退者におススメの就職先3】インフラエンジニア/ネットワークエンジニア
大学中退者におすすめの就職先3つ目は、「インフラエンジニア/ネットワークエンジニア」です。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの仕事もIT系の仕事ですが、プログラマーが「IT系の花形」と言われているのに対して、インフラエンジニア/ネットワークエンジニアは「裏方の仕事」と言われています。
プログラマーの仕事が、プログラミング言語を使って、アプリやウェブサイトをどんどん企画・開発していく仕事なのに対して、インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの仕事は、プログラマーが開発した作品がスムーズにバグがなく作動するように、保守・運用していくような裏方役の仕事と言えます。
インフラエンジニア/ネットワークエンジニアの就職先はあまり聞いたことのない方がほとんどですが、給与水準もプログラマー並みに高く、どちらかと言うと文系向きの仕事です。マニュアルに沿って作業を進めていくことが多く、資格取得や経験年数が一番重視される業界なので、コツコツ努力できる方に向いています。
(2) プログラマー/システムエンジニア
(3) インフラエンジニア/ネットワークエンジニア
大学中退者におすすめできない就職サイトとは?
上に挙げたような事務職やIT系の仕事で就職したい場合、大学中退者はどのように就職活動を進めていけばいいのか、ほとんどの方がわからないと思いますが、ただ、最初に思いつくのは、就職サイトを使った就活だと思います。
就職サイトと言えば、リクナビやマイナビなどがまず挙げられますが、これらの就職サイトは、新卒者向けで、大学中退者が利用しても選考時点で新卒生と比べられて落とされる可能性が極めて高いです。
また、就職サイトならぬ転職サイト(リクナビNEXTやマイナビ転職、DODAなど)を利用して応募しようとしても、転職サイトは正社員経験のある転職者向けのサイトなので、こちらも新卒向けの就職サイト同様、選考時点で職歴のある転職者と比べられてしまい、ほとんどの確率で落とされます。
大学中退後の就職先はどう探すのがベスト?【おすすめの就活方法】
大学中退すると就職サイトを使った就活がおすすめではないとすると、どうやって就職先を探していくのが良いのでしょうか?
これまでの経験則から言うと、私がおすすめする就活方法は、大学中退専門(既卒専門)の就職エージェントとハローワークを活用することです。特に、就職エージェントの就職成功率は高く、就職率が96%と高いエージェントもあります。
ただ、就職エージェントを選ぶ際、どのエージェントでも利用していいわけではなく、新卒向けのリクナビ就職エージェントやマイナビ新卒紹介エージェントや、転職者向けのリクルートエージェントやマイナビエージェント、DODAエージェント等は、大学中退者が利用してしまうと、書類選考落ちの方が多くなってしまうので、大学中退者は大学中退専門(既卒専門)の就職エージェントを利用した方が効率も良く、ホワイト企業への就職成功率も高くなります。

事務系の就職先に強いおすすめの就職エージェントは?
もし、事務系で就職先を選ぶとするなら、求人倍率が高い求人なだけに、できるだけ多く応募しないと難しいので、少なくとも2~3社の就職エージェントは利用した方が効率的です。
事務系に強い就職エージェントは、「就職Shop」と「いい就職」の2つです。
IT系の就職先に強いおすすめの就職エージェントは?
IT系に強いおすすめの就職エージェントは、「就職Shop」と「DYM就職」です。ウズキャリ既卒もIT系に強いエージェントとされていますが、利用してみた感じ、客先常駐のインフラエンジニア求人しか紹介されなかったので、就職ShopやDYM就職の方が質的には高いと感じました。
就職エージェントを使って就活する場合、上のエージェントであれば、研修制度のしっかりしている求人を中心に紹介してくれるので安心ですが、プログラミングスクールに2~3か月通ってから就職した方が、IT系求人であれば、完全未経験で就職するよりも、多少なりとも給料が高い状態で就職することができるのでお勧めです。
IT系の求人は、東京都に集中しており、次いで大阪に多く、逆に他の地方都市にはIT系求人が少ないので、本気でIT系を目指したいという場合は、東京での就職をお勧めします。
東京都には、無料で通えるプログラミングスクールがあって、私も利用したことがありますが、かなり良質でしっかりしていて、就職先もホワイト企業を中心に選んで紹介してくれます。プログラミングスクールに通う注意点としては、大学中退前の在学中だと、利用できるのはGEEK JOBというスクールだけです。
GEEK JOBも質的には良い方でしたが、大学中退後であれば、プログラマカレッジの方がオススメです。
就職先が明確に決まっていない場合は?
就職Shopはリクルートが運営しているので、提携している求人数は、エージェントの中でも断トツで多く、就活の仕方がわからず、方針が定まっていなくても、親身に相談にのってくれます。大学中退後の就職活動では、悩むことの方が多いと思いますが、正社員への就職を本気で考えているのであれば、きっと突破口になってくれるはずです。
大学中退前に就活を始めて、在学中に内定をもらってから辞めるという流れがおすすめ
一点だけ、私からのアドバイスですが、もし現時点で大学在学中であれば、中退してから就活を始めるのではなく、在学中に「大学中退予定」として就活を始めて、企業から内定をもらった段階で中退した方が、空白期間ができるリスクを減らすことができるので、大学中退前に就活を始めることをおすすめします。
