既卒三年目も正社員就職できるベストな方法とは!?行き詰っている本当の理由を検証します
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「既卒三年目で、このコロナの状況で、フリーターから正社員になるのは厳しいの?」「既卒三年目で内定がでなくて辛い。。」と、悩んでいませんか?
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、秘書の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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書類すら通らないと、このままだと一生フリーターで生きることになるのでは、、と不安になってしまうお気持ちは本当によくわかります。
でも、大丈夫です。既卒で卒業からブランクがある既卒三年目の方でも、正社員として就職することはできます。
そして、やり方があっていれば優良企業に就職できる可能性は十分あります。それはコロナ禍でも同じです。
私はニート歴が合計2年あり、大学中退した高卒という学歴ですが、恐らく多くの人が知っている某大手企業の秘書として正社員就職できました。
この記事では、正社員就職をめざしたいという既卒三年目の方のために、就活に役立つ情報を提供できたらと思います。
既卒三年目は新卒扱いと聞くけれど、本当なの?
「既卒三年目なら新卒扱いだからあきらめるなと親は言いますが、これって本当なの?」既卒三年目は新卒と同じだとアドバイスされ、悩んだことがある方もいるかもしれません。
既卒三年目だと「職歴やキャリアもないけど、新卒でもない」という状況なので、新卒として扱ってもらえるならありがたい!と思われるでしょう。
実は、既卒であっても、卒業から三年以内であれば「新卒」枠で応募できる企業があります。
厚生労働省が公表している「青少年の雇用の促進等に関する法律」において、以下の文言があります。
これは、既卒三年以内であれば新卒と同じ条件で雇用するように、と国が企業に対して要請しているということです。
そもそも「既卒者」の定義は、厚生労働省でも明確にはしていません。ただ、以下の調査資料の中では、学校卒業後すぐに就職する人以外(35歳未満)で、勤務経験の有無は問わない、となっています。
その調査の中で、『過去1年間(平成29 年8月から平成30 年7月まで)に、新規学卒者の採用枠での正社員の募集に「既卒者は応募可能だった」とする事業所の割合は、調査産業計で43%となり、そのうち「採用にいたった」のは47%となった』とあります。
この調査からも、既卒者でも新卒者枠に応募できる会社はあり、実際に採用されている実績があることがわかります。
ただ、既卒の定義や応募条件は会社によって違います。実際に求人を見る時は、既卒応募可と書かれている求人を探し、「既卒三年以内」などの記載を確認しましょう。
「既卒可」は形だけ!?新卒扱いがそんなにうまくいかない理由
「国が主導して新卒と同じように扱ってもらえる仕組みがあるなら、既卒三年以内はもっと就職しやすいはずなのでは?」と思われる方もいるのではないでしょうか。
実は、こちらに関しては、既卒は新卒と同じように公平に見てもらえるわけではないという現実があります。
既卒三年目はやっぱり不利?
既卒三年目の方が新卒枠に応募すると、純粋な「新卒カード」を持っている人(新卒)がライバルになります。たとえ既卒三年目が同じ土俵に立てたとしても、やはり既卒は新卒に比べて不利な状況にあるのが現実です。
ある説明会に参加した際に聞いた話なのですが、企業側が持っている既卒者に対するイメージはかなり悪く、既卒者を受け付けてはいるけど、内定は出していないという実態があるようです。
2017年卒マイナビ大学生内定率調査によると、新卒者と既卒者の内定率を比べてみるとかなりの差があり、
【既卒者の内定率】48.9%
新卒が95%を越えるのに対し、既卒は半分以下です。
ただ、ニートやフリーターだと3年未満の退職率が44.2%と高くなっており、企業側が既卒者の採用するのを躊躇する気持ちもわからなくはないです。
既卒に対して企業側が抱くイメージとしては、
・「新卒の時にすぐ就職せず既卒になったのは、仕事に対する意欲、モチベーションが低かったからではないか」
など、悪い印象が先行してしまうことも多いです。
例えば、
☑ 大学在学中にやむを得ない事情(怪我、親の介護等)で就活できなかった
☑ 名門大学(早慶、旧帝大など)を卒業している
などの、特別なスキルや留学などの経験、もしくはやむを得ない事情がある場合は別です。
でもそうでない場合は、既卒三年目が新卒枠に挑戦するのは、正直かなり分が悪いという認識をしておきましょう。
やっぱり既卒三年目だから?内定がでない本当の理由とは?
「新卒枠だと難しいのはわかったけれど、、面接の対策をしていても全然内定が出ない人は、何が間違っているの?」「やっぱり既卒三年目で資格が運転免許だけだったら、正社員をめざすなんて無理なの?」など、理由がわからないと悩む方はかなり多いです。
では、なぜ内定までたどり着けないのでしょうか?
既卒三年目で未経験だから?
「どんなに頑張っても結果が出ない。。」「既卒三年目で社会人未経験だから採用してもらえないのかな。。」と悩んでいる方も多いと思います。
実は、既卒一年目よりも二年目の方が、二年目よりも三年目の方が、未経験の正社員就職は厳しくなっているというデータがあります。
下の図は、リクナビNEXTが行った「未経験者を採用するなら何歳までか」という調査の結果です。
23歳頃を境に、1年毎に採用してくれる企業の割合が減っていくのがわかります。20代の未経験者が就職するのは可能。でも年齢が高くなればなるほど就職は不利になる、ということがわかります。
つまり、正社員の就職をめざすのであれば、より早く動いた方が採用される確率は高いのです。
ただ、全く採用されていない、ということではありません。採用されている既卒の方もいますし、現に私も26歳の時にほぼ未経験の状態で今の会社に採用してもらっています。
では、採用されていない人と内定をもらえる人では、同じ既卒三年目でも何が違っているのでしょうか?
正社員登用のあるアルバイトやパートを狙っていないから?
「既卒三年目から正社員になるには、正社員登用のあるアルバイトやパートから目指したほうがいいのかな?」と考えている方もいるかもしれませんが、正直望みはかなり薄いです。
例えば「いきなり正社員からやるのが怖いから、まずは働くことに慣れたい」という場合は、アルバイトから少しずつステップアップするのも一つの方法です。
でも、既卒でアルバイトをしている期間が長くなればなるほど、フリーター歴が長くなります。つまり、経歴としては既卒は不利になる可能性が高いのです。
しかも、アルバイトから正社員へ移行する確率は、正社員登用制度(アルバイトから正社員になれる制度)がない企業の場合、男性だと平均9.2%、女性は平均3.4%とかなり低いのが現状。
「労働経済分析レポート No.1正規雇用へ転換した方の特徴と影響」
派遣社員などで職歴をつくっていないから?
「社員としての経験がないのがダメな理由なら、せめて派遣社員になって経験を積むのはアリなのかな?」と思った方もいるのではないでしょうか。
確かに派遣社員は「社員」という響きから、アルバイトよりもしっかりしているような印象があります。ただ、派遣社員は非正規雇用。仕事内容も正社員とは違いますし、景気が悪くなれば契約を切られてしまう可能性もあります。
派遣会社には、「紹介予定派遣(※注1)」という求人があります。
最初は派遣社員としてその企業に勤務するので、その間に「本当に自分に合っているか」を確認することができます。
ブラック企業ではないかも確かめられますし、職場の雰囲気を知った上で就職できるため、ミスマッチが少なく正社員になれるのはメリットといえるでしょう。
ただ、この方法はとても難易度が高いのが問題です。
派遣会社は、まず内部で、紹介予定派遣に応募してきた人の書類選考をして、派遣する人を決定しています。紹介予定派遣の場合は、待遇も良く正社員への移行率もいいので、その分人気があり競争率が高くなってしまいます。
さらに、その内部での書類選考の時点で、既卒や職歴がない状態だと不利になりやすく、選ばれるのは厳しいです。よっぽどの実力や確約がない場合、派遣社員が正社員に移行する可能性は低いと考えておきましょう。
ただ、例外として、既に派遣会社を数年利用していて、派遣会社との信頼関係を築けている場合は、優先的に紹介予定派遣を紹介してもらえる可能性があります。
既卒三年目なのに仕事を選んでいるから?
「営業を希望しているけれど、内定が出たことがない。。やっぱり受かるためには、もっと妥協して誰でも受かりそうな求人に応募してみるべきなのかな?」「とりあえず経験を積まないと話にならないし、ブラック系・恐れられているような求人に応募してみるしかないのかな」と思っている方もいるかもしれません。
そのような求人には、お給料が良い、大量に採用しているから受かりやすい、というメリットもあるかもしれませんが、ブラック企業の可能性も多いにあります。でも、あなたにはブラック企業で働いて、身体を壊したり心を病んでほしくありません。
でも、最初から労働環境が悪い企業を狙って入らないといけないほど、既卒三年目に仕事がない訳ではありません。それはこのコロナ禍であってもです。
就活の方法は後ほど説明しますので、早まらないでください。焦ってしまうお気持ちはわかりますが、自棄になっては負けです。
既卒三年目で資格やスキルがないから?
「既卒三年目で資格が運転免許だけだから厳しいのかな?」「何か資格を取ってから改めて就活に臨むのが、遠回りに見えるけれど一番近道だったりするかも?」と思っている方もいらっしゃると思います。
では、本当に既卒は資格を取った方がいいのでしょうか。
こちらは「フリーターを正社員として採用する際に重視した点」という厚生労働省の調査(複数回答あり)です。
職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神
柔軟な発想
マナー・社会常識 組織への適応性
業務に役立つ専門知識や技能(資格・免許や語学力)
業務に役立つ職業経験・訓練経験
コミュニケーション能力
従順さ・会社への忠誠心
体力・ストレス耐性
上記の中で、15~34 歳の年齢層に対して、企業が重視したとされる項目はどれだと思いますか?
結果は、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」が最も高く、全体の68.7%の企業が重視する項目となりました。ついで「マナー・社会常識」(59.8%)、「コミュニケーション能力」(52.5%)の順となっています。
つまり、大事なのは「仕事に対するやる気」です。職業経験や専門知識・難しいスキルは問われていないということがわかります。
資格やスキルがなくても就職できる「エンジニア」とは?
さらに、どうしても手に職をつけて既卒三年目から就職したい!という方には、未経験からエンジニアになるという方法もあります。
「エンジニア、、?」と不安になった方もいるかもしれませんが、今このコロナ禍で不景気な世の中でも、IT業界は業績の良い業界であり、将来性のある仕事のひとつです。
数学や理系科目が得意な方は「プログラマ」が向いていますし、マニュアルに沿ってコツコツ仕事をしたい方は「インフラエンジニア」という文系の方でも挑戦できる職種もあります。
エンジニアの業界は、未経験の状態のままでは正社員としての採用は厳しいため、プログラミングスクールなどに短期間通ってから就職するのが通常の流れです。
プログラミングスクールを利用する方が就職は最短で、客先常駐などの求人も紹介してくれます。「プログラミングスクールに通う⇒客先常駐派遣として企業に勤務する⇒正社員としての採用を狙う」という方法で、可能性が開けます。
実は、スクールに無料で通えて、就職先も紹介してくれる「プログラマカレッジ」というスクールがあります。
既卒三年目で面接の対応が上手くできていないから?
「面接で話すことは、添削してもらってイメトレを普段からしてるから大丈夫なはずなのに結果が出ない。。」「緊張はほとんどないはずなのに、受からないのはなぜ?これは既卒三年目だったら仕方ないことなの?」と思われる方も多いと思います。
上手くいかない理由が面接での対応だとしたら、やはりネックとなってくるのが空白期間についての答え方ではないでしょうか。
おそらく面接では、空白期間のことを高い確率で聞かれます。そして、「空白期間に何をしていたのか」「どうして空白期間ができたのか」をしっかり説明できないと、採用されることはありません。
面接においては、空白期間についてはある程度正直になった方が受かりやすいです。
「正直に言うとマイナスにならないの?」と思うかもしれませんが、もちろんありのままを率直に言うだけでは受かりません。以下のポイントを押さえて説明するのが重要です。
2.今後どうしていきたいかを面接官にアピールする
3.志望動機や自己PRをしっかり伝える
この3つ(特に3つ目)ができれば、採用される確率は大きく上がります。
新卒応援ハローワークは既卒三年目をバックアップしてくれるところ!
ただ、もうすでに自分に向いていることや好きなこと・得意なことを分析した上で、希望する職種もある、添削もしてもらっている!という場合は、一度プロの力を借りてみてもいいかもしれません。
「ハローワークは前に行ってみたけれど、経験者採用が多い気がする。。」「自分にはマッチしていない感じがして、使いづらい。。」という方もいると思いますが、実は既卒三年以内の方を対象にしたハローワークがあります。それが、「新卒応援ハローワーク」です。
個別の担当者(ジョブサポーター)がついて就職相談を丁寧にしてもらえる上に、新卒枠で応募できる企業を紹介してもらえます。
職業適性検査、自己分析、職種・業界研究、エントリーシート・履歴書の添削、模擬面接などもできるので、自分に必要なプログラムを受ければ、就職の内定率も高くなります。
一度、自分の分析や面接対策にズレがないかを確認してもらうのも良いかもしれません。
既卒三年目が就活するにはどのような方法がある?
「今まで原因かも?と思っていたことが内定できない理由じゃないとしたら、何がダメなんだ?」と不安に思われるのではないでしょうか?
これは私も指摘されるまで全くわからなかったのでお気持ちはよくわかります。
答えは、就活の方法が違っていたのです。
では、既卒三年目の方は、どのような方法で就活すると良いのでしょうか?ブラックではない「長く働ける企業」に出会って、正社員就職することは本当に可能なのでしょうか。
NGな方法を使っても、既卒三年目の就職は決まらない!
求人サイトは「未経験でもOK」などという文言があることも多いです。中にはとても条件の良い求人が載っていることもあるので、「もしかしたら自分でもいけるのかも?」と思う方もいるのではないでしょうか?
就活には様々な方法がありますが、特に「就職支援サイト」は手軽に利用でき、身近な存在なので利用したいとお気持ちはよくわかります。
では実際に、既卒が転職サイトを利用するとどうなるのでしょうか?
これは私の経験ですが、既卒が転職サイトに手を出しても上手くいきません。
転職者向けの求人サイトであるDODAやリクナビNEXT、マイナビ転職などは、これまでのキャリア(職歴)が重視されます。即戦力を求めている企業が集まるサイトだからです。
私の場合、未経験OKと書かれているサイトでも、いざ登録しようと思ってもできなかったり、運よく面接までいけても経歴でライバルに負けてしまって、全然上手くいきませんでした。
やはり、経歴や職歴でフィルターがかかっていると既卒には不利な戦い方です。転職サイトに費やす時間がもったいないので、この方法はお勧めしません。
また、先ほどご紹介した新卒応援ハローワークですが、書類選考になかなか通過しなかったり、面接も連続で落とされるということが多かったです。
ハローワークは全国から求人が集まるため、その大量の求人を全て「ブラック企業ではないかどうか」チェックするのは大変難しいのです。ブラック求人が紛れ込んでいる可能性が高いので、注意する必要があります。
既卒三年目が知っていれば役に立つ!未経験でも就職率の高い就活方法とは?
では、既卒三年目でも正社員就職できる確率が高く、ブラック求人の可能性が低い方法とはいったい何なのでしょうか?
それは、就職エージェントを利用してプロを味方につける方法です。
就職エージェントを利用した就活は、エージェントとのカウンセリングを通して、自分に合った求人を紹介してもらえる、というのが主な仕組みです。
就職エージェントには様々な種類がありますが、「全然上手くいかない」「まずは内定がひとつでもほしい」という方は、就職率が高い良質な就職エージェントを利用して、求人を紹介してもらうのが一番良いでしょう。
例えば、リクルートが母体となっている就職shopというエージェント。
就職ショップは就職を決めた利用者の4人に3人は正社員未経験者という、既卒者でも歓迎な求人が豊富なエージェントです。
提携先の企業には事前に100%訪問し取材していることが大きな特徴。カウンセラーもベテランが多いので、自分の求める条件について相談してみると的確な答えが返ってくるでしょう。
ちなみに、私が正社員就職する求人を紹介してくれたのは、就職ショップでした。
詳しくは、就職shopにニートが行ってみた体験談を読んでみてください。
また、紹介する求人数は一切出し惜しみなしの「第二新卒エージェントneo」。
こちらも正社員未経験者の支援が強いです。未経験OKの求人は5000件以上と多く、書類選考もほぼなしです。
一切の出し惜しみなく、他のエージェントの2~3倍の求人を紹介してくれるので、選択肢はぐっと広がるでしょう。
第二新卒エージェントneoに既卒ニートが行ってみた!体験談も参考にしてみてください。
また、いろんな企業に出会って自分の可能性を広げたい、特に営業職を考えている、という方には「ジェイック(JAIC)」もおすすめです。
ジェイックは就職shopや第二新卒エージェントneoとは違った形式の既卒用の就職エージェント。既卒でも参加できる独自の研修で社会人スキルや就活スキルを学べます。
研修後はジェイックが選抜した20社の優良企業と書類選考なしで一気に面接を行うことができます。短期間でこれだけ多くの選考を受けられるのは、他にはありません。
ちなみに、就職エージェントを利用する場合、良くない就職エージェントを選んでしまうと就活に失敗してしまうので、気をつけてください。
ネット上の口コミはとても良いのに、実際に利用してみるとイマイチだった、ということもありますので、このような経験談も参考にしてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
既卒三年目でも正社員就職できる方法は、参考になったでしょうか?