既卒が大手企業に正社員就職できる!?5つの方法を元既卒ニートが検証します
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「大手を狙っているが既卒だと大体書類で落ちるか無視されてしまう。。」「既卒から大手の優良企業を狙うのは諦めた方がいい?」と、悩んでいませんか?
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、秘書の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
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書類すら通らないと、このままだとワープアな人生を送ることになるのでは、、と不安になってしまうお気持ちは本当によくわかります。
でも、大丈夫です。既卒で卒業からブランクがある方でも、正社員として就職することはできます。そして、やり方を考えれば、優良企業・大手企業に就職できる可能性もあります。
私はニート歴が合計2年あり、大学中退した高卒という学歴ですが、恐らく多くの人が知っている某大手企業の秘書として正社員就職できました。
この記事では、大手就職をめざしたいという既卒の方のために、具体的な方法を一緒に検証していきたいと思います。
既卒でも大手企業に入ることはできる?
「既卒でも大手企業に入ることはできるのかな?」「同じ大学の人は大手企業に勤めてる人が多く劣等感を感じる、、」と落ち込んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
既卒の場合、不利な就職活動にはなるものの、大卒であれば大手企業への就職は可能性があります。
ただ、基本的に既卒でブランクがあると大手企業への就職は難しいです。ほとんどの大手企業は新卒者で一括採用していますし、中途採用はキャリアと実績がある人が対象なので、普通に考えると既卒に入る隙はないのが現状です。
でも、就活のやり方次第では全くの不可能ではありません。私は既卒で大学を中退していますが、大手企業の正社員として採用していただきました。
既卒でも新卒と同じ扱いをしてもらえるってホント?
学校卒業からまだ1~2年という場合、「中途採用に応募できるほどのキャリアもないし、かといって新卒でもない、、」と悩まれている方も多いのではないでしょうか?
実は、既卒であっても、卒業から3年以内であれば「新卒」枠で応募できる企業があります。
厚生労働省が公表している「青少年の雇用の促進等に関する法律」において、以下の文言があります。
これは、既卒3年以内であれば、新卒と同じ条件で雇用するように、という要請を、国が企業に対して行っているということです。
そもそも「既卒者」の定義は、厚生労働省でも明確にはしていません。ただ、以下の調査資料の中では、学校卒業後すぐに就職する人以外(35歳未満)で、勤務経験の有無は問わない、となっています。
その調査の中で、『過去1年間(平成29 年8月から平成30 年7月まで)に、新規学卒者の採用枠での正社員の募集に「既卒者は応募可能だった」とする事業所の割合は、調査産業計で43%となり、そのうち「採用にいたった」のは47%となった』とあります。
この調査からも、既卒者でも新卒者枠に応募できる会社はあり、実際に採用されている実績があることがわかります。
実際に求人を見る時は、既卒応募可と書かれている求人を探し、「既卒2年以内」「既卒3年以内」などの記載を確認しましょう。
大手企業の「既卒可」は形だけ!?新卒扱いがそんなにうまくいかない理由
「新卒と同じように採用してもらえるなら、既卒3年以内は新卒枠を狙っていく方が良さそう」と思われる方もいるのではないでしょうか。
実は、こちらに関しては、既卒は新卒と同じように公平に見てもらえるわけではないという現実があります。
既卒が不利な理由は企業が抱いているイメージのせい?
新卒枠に応募すると、純粋な「新卒カード」を持っている人がライバルになります。たとえ既卒が同じ土俵に立てたとしても、やはり既卒は新卒に比べて不利な状況にあるのが現実です。
ある説明会に参加した際に聞いた話なのですが、企業側が持っている既卒者に対するイメージはかなり悪く、既卒者を受け付けてはいるけど、内定は出していないという実態があるようです。
2017年卒マイナビ大学生内定率調査によると、新卒者と既卒者の内定率を比べてみるとかなりの差があり、
【既卒者の内定率】48.9%
新卒が95%を越えるのに対し、既卒は半分以下です。
ただ、ニートやフリーターだと3年未満の退職率が44.2%と高くなっており、企業側が既卒者の採用するのを躊躇する気持ちもわからなくはないです。
既卒に対して企業側が抱くイメージとしては、
・「新卒の時にすぐ就職せず既卒になったのは、仕事に対する意欲、モチベーションが低かったからではないか」
など、悪い印象が先行してしまうことも多いです。
例えば、
☑ 大学在学中にやむを得ない事情(怪我、親の介護等)で就活できなかった
☑ 名門大学(早慶、旧帝大など)を卒業している
などの、特別なスキルや留学などの経験、もしくはやむを得ない事情がある場合は別です。
でもそうでない場合は、既卒が新卒枠に挑戦するのは、正直かなり分が悪いという認識をしておきましょう。
既卒が大手就職をめざすための方法はあるの?
「やっぱり大手企業に受かるためには、もっと妥協して誰でも受かりそうな求人に応募してみるべきなのかな。。」「とりあえず経験を積まないと話にならないし、ブラック系・恐れられているような大手に応募してみるしかないのかな」と思っている方もいるかもしれません。
そのような求人には、お給料が良い、大量に採用しているから受かりやすい、というメリットもあるかもしれませんが、ブラック企業の可能性も多いにあります。でも、あなたにはブラック企業で働いて、身体を壊したり心を病んでほしくありません。
先ほどもお伝えしたように、既卒から大手企業への就職は、かなり難しいのが現状です。
でも、やっぱり大手企業への就職が諦めきれない、という方もいらっしゃると思います。ここからは一緒に、私の経験もふまえながら、既卒から大手企業への就職方法を検証していきたいと思います。
検証その2「転職サイトを使ってみる」
検証その3「何か資格を取ってから、改めて就活に臨む」
検証その4「ハローワークを使ってみる」
検証その5「就職エージェントを利用する」
既卒から大手企業への就活方法とは?検証その1「大手企業の派遣社員になる」
「大手企業の派遣社員になるのは、既卒が大手企業に就職するための方法としてアリなのかな?」と思った方もいるのではないでしょうか。
実は、派遣会社を利用して大手企業に入り、そのまま常駐するのを狙うという方法は、ひとつの手段です。
派遣会社には、「紹介予定派遣(※注1)」という求人があります。
最初は派遣社員としてその企業に勤務するので、その間に「本当に自分に合っているか」を確認することができます。
ブラック企業ではないかも確かめられますし、職場の雰囲気を知った上で就職できるため、ミスマッチが少なく正社員になれるのはメリットといえるでしょう。
ただ、この方法はとても難易度が高いのが問題です。
派遣会社は、まず内部で、紹介予定派遣に応募してきた人の書類選考をして、派遣する人を決定しています。紹介予定派遣の場合は、待遇も良く正社員への移行率もいいので、その分人気があり競争率が高くなってしまいます。
さらに、その内部での書類選考の時点で、既卒や職歴がない状態だと不利になりやすく、選ばれるのは厳しいです。紹介予定派遣を使った就活方法は、大手就職を狙う上では現実的ではないでしょう。
また、よっぽどの実力や確約がない場合、派遣社員がそのまま正社員に移行するのはかなり難しいので、「派遣から大手就職を狙う」方法そのものが、かなり確率の低い方法と言えます。
ただ、例外として、既に派遣会社を数年利用していて、派遣会社と信頼関係を築けている場合は、優先的に紹介予定派遣の大手企業を紹介してもらえる可能性があります。
既卒から大手企業への就活方法とは?検証その2「転職サイトを使ってみる」
求人サイトは「未経験でもOK」などという文言があることも多いです。大手企業の求人が載っていることもあるので、「もしかしたら自分でも大丈夫かも?」と思う方もいるのではないでしょうか?
就活には様々な方法がありますが、特に「就職支援サイト」は手軽に利用でき、身近な存在なので利用したいとお気持ちはよくわかります。
では実際に、既卒が転職サイトを利用するとどうなるのでしょうか?
これは私の経験ですが、既卒が転職サイトに手を出しても上手くいきません。
転職者向けの求人サイトであるDODAやリクナビNEXT、マイナビ転職などは、これまでのキャリア(職歴)が重視されます。即戦力を求めている企業が集まるサイトだからです。
私の場合、未経験OKと書かれているサイトでも、いざ登録しようと思ってもできなかったり、運よく面接までいけても経歴でライバルに負けてしまって、全然上手くいきませんでした。
やはり、経歴や職歴でフィルターがかかっていると既卒には不利な戦い方です。転職サイトに費やす時間がもったいなかったので、この方法はお勧めしません。
既卒から大手企業への就活方法とは?検証その3「何か資格を取ってから、改めて就活に臨む」
「何か資格を取ってから改めて就活に臨むのが、遠回りに見えるけれど一番近道だったりするかも?」と思っている方もいらっしゃると思います。
では、本当に既卒は資格を取った方がいいのでしょうか。
既卒にとって一番重要なのは何?
下の図は、リクナビNEXTが行った「未経験者を採用するなら何歳までか」という調査の結果です。
23歳頃を境に、1年毎に採用してくれる企業の割合が減っていくのがわかります。20代の未経験者が就職するのは可能だけど、年齢が高くなればなるほど就職は不利になっている、ということがわかります。
つまり、正社員の就職をめざすのであれば、より早く動いた方が採用される確率は高いのです。
採用において大切なのは、本当に資格?
こちらは「フリーターを正社員として採用する際に重視した点」という厚生労働省の調査(複数回答あり)です。
職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神
柔軟な発想
マナー・社会常識 組織への適応性
業務に役立つ専門知識や技能(資格・免許や語学力)
業務に役立つ職業経験・訓練経験
コミュニケーション能力
従順さ・会社への忠誠心
体力・ストレス耐性
上記の中で、15~34 歳の年齢層に対して、企業が重視したとされる項目はどれだと思いますか?
結果は、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」が最も高く、全体の68.7%の企業が重視する項目となりました。ついで「マナー・社会常識」(59.8%)、「コミュニケーション能力」(52.5%)の順となっています。
つまり、大事なのは「仕事に対するやる気」です。職業経験や専門知識・難しいスキルは問われていないのです。
手に職をつけたいなら、こんな大手企業への就職の道がある!?
どうしても手に職をつけて既卒から大手企業を目指したい!という方には、未経験からエンジニアになり、大手企業への就職をめざす方法があります。これは、他の職種や業種で大手就職を狙うよりは、かなり現実的です。
「エンジニア、、?」と不安になった方もいるかもしれませんが、今このコロナ禍で不景気な世の中でも、IT業界は業績の良い業界であり、将来性のある仕事のひとつです。
数学や理系科目が得意な方は「プログラマ」が向いていますし、マニュアルに沿ってコツコツ仕事をしたい方は「インフラエンジニア」という文系の方でも挑戦できる職種もあります。
エンジニアの業界は、未経験の状態のままでは正社員としての採用は厳しいため、プログラミングスクールなどに短期間通ってから就職するのが通常の流れです。
プログラミングスクールを利用する方が就職は最短で、大手企業への客先常駐などの求人も紹介してくれます。「プログラミングスクールに通う⇒客先常駐派遣で大手企業に勤務する⇒正社員としての採用を狙う」という方法で、可能性が開けます。
東京には、スクールに無料で通えて、就職先も紹介してくれる「プログラマカレッジ」というスクールがあります。
未経験からエンジニアになって大手企業をめざす、という方法もある。
既卒から大手企業への就活方法とは?検証その4「ハローワークを使ってみる」
「ハローワークに行ってみたけれど、経験者採用が多い気がする。。」「自分にはマッチしていない感じがして、使いづらい。。」そう悩んでいる方もいるかもしれません。
実は、既卒3年以内の方を対象にしたハローワークがあります。それが、「新卒応援ハローワーク」です。
個別の担当者(ジョブサポーター)がついて就職相談を丁寧にしてもらえる上に、新卒枠で応募できる企業を紹介してもらえます。ハローワークには全国から求人が集まるので、大手企業の求人が紛れていることも少なくありません。
職業適性検査、自己分析、職種・業界研究、エントリーシート・履歴書の添削、模擬面接などもできるので、自分に必要なプログラムを受ければ、就職の内定率も高くなります。
ただ、私もハローワークは利用しましたが、書類選考になかなか通過しなかったり、面接も連続で落とされることもありました。
既卒から大手企業への就活方法とは?検証その5「就職エージェントを利用する」
最後は、就職エージェントを利用してプロに紹介してもらう方法についてです。
就職エージェントを利用した就活は、エージェントとのカウンセリングを通して、自分に合った求人を紹介してもらえる、というのが主な仕組みです。
就職エージェントには様々な種類がありますが、中には既卒でも大手企業レベルの求人を紹介してくれる就職エージェントもあります。それが「いい就職ドットコム(いい就職プラザ)」です。
いい就職プラザでは、既卒者でも離職率の低い優良企業に絞ってマッチングしてくれる、というのが大きな特徴です。さらに、求人のレベルが高いので、「えっ既卒可能でこんな求人があるんだ!」という有名どころを紹介してもらえる可能性があります。
ただ、求人のレベルが高い分、書類選考があり、面接で内定が出る確率は大体2割前後くらいと低めです。
また、書類選考があるので、就職までに1~2か月ほどかかります。
難易度は高くなりますが、やっぱり大手にチャレンジしたいという方は、一度利用してみても良いかもしれません。
大手企業より自分に合う優良企業!?
ただ、大手企業を狙っている方の中には、「特にこの仕事がしたい!というのがない。。」「周りが大手に入っているから、自分も入りたいと思っている」という方も多いのではないでしょうか?
実はこの「大手ならどこでもいい」という漠然とした状態から、自分で就活するのはかなり大変です。大手企業という枠に囚われず「自分に合う企業探し」という視点も大事なのではないでしょうか。
特に「劣等感があってうつっぽい毎日を送っている。。」「このままだとワープアな人生を送りそうで、将来がこわい」という状況が続いている方は、まずは就職率が高い良質な就職エージェントを利用して、求人を紹介してもらうと良いかもしれません。
ベテランカウンセラーがマッチング!「就職Shop(就職ショップ)」
就職ショップは就職を決めた利用者の4人に3人は正社員未経験者という、既卒者でも歓迎な求人が豊富なエージェントです。
提携先の企業には事前に100%訪問し取材していることが大きな特徴。カウンセラーもベテランが多いので、自分の求める条件について相談してみると的確な答えが返ってくるでしょう。
ちなみに、私が正社員就職する求人を紹介してくれたのは、就職ショップでした。
詳しくは、就職shopにニートが行ってみた体験談を読んでみてください。
紹介求人数は出し惜しみなし!「第二新卒エージェントneo」
こちらも正社員未経験者の支援が強いです。未経験OKの求人は5000件以上と多く、書類選考もほぼなしです。
一切の出し惜しみなく、他のエージェントの2~3倍の求人を紹介してくれるので、選択肢はぐっと広がるでしょう。
第二新卒エージェントneoに既卒ニートが行ってみた!体験談も参考にしてみてください。
たくさんの優良企業に出会ってみる!「ジェイック(JAIC)」
ジェイックは就職shopや第二新卒エージェントneoとは違った形式の既卒用の就職エージェント。既卒でも参加できる独自の研修で社会人スキルや就活スキルを学べます。
研修後はジェイックが選抜した20社の優良企業と書類選考なしで一気に面接を行うことができます。短期間でこれだけ多くの選考を受けられるのは、他にはありません。
ちなみに、就職エージェントを利用する場合、良くない就職エージェントを選んでしまうと就活に失敗してしまうので、気をつけてください。
ネット上の口コミはとても良いのに、実際に利用してみるとイマイチだった、ということもありますので、このような経験談も参考にしてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
既卒から大手就職をめざすための方法を検証してきましたが、いかがでしたか?
ただ、大手企業ばかりに囚われてしまうと、就職のチャンスを逃してしまうことになりかねません。
キャリアアップは正社員として踏み出してからでも遅くはないので、まずは自分に合った会社を見つけることから始めてみてください。