既卒の職務経歴書はどうやって書けばいい?効果的な書き方を元フリーターが教えます!
既卒の私でも就職できた方法とは?
「面接があるのだけれど、職務履歴書を持参するように言われた。」「職歴のない既卒は、どのように書いたらいいのかわからない。。」そんな風に悩んでいませんか?
現在28歳。大学中退後、しばらくニート期間を過ごして短期バイトや派遣を続けていくが、25~26歳まで再度ニートになってしまう。合計2年のニート歴がある中、26歳で就活を始め、秘書の正社員として就職する。同じ悩みを持つ方に向けて役に立つ情報を配信中。
→プロフィールはこちら
既卒だから職歴の部分にはなるべく触れられたくないし、むしろ職務履歴書は書かない方が良いのではないか、、と考えてしまうお気持ちはよくわかります。
そこで今回は、職歴がない既卒が職務履歴書を作成する時のコツを、私の経験をもとにご紹介していきたいと思います。
「アルバイトは書いてもいいの?」「単発バイトしかしていなかった場合はどうしたらいいの?」などの疑問・質問はもちろん、応募書類の添削をしてもらえる支援場所、さらには就職率が高いのに職務履歴書がいらない就活方法などもお伝えします。
正社員の職歴がない既卒は職務履歴書にアルバイトの経歴を使っていいの?
「大学を卒業したばかりで、職歴がない。。」「職務経歴書はどうしたらいいの?」と悩んでいる方もいるかもしれません。
では、正社員としての経歴がない既卒はどのように職務経歴書を書けばいいのか、疑問を解消していきましょう。
アルバイトしかしたことがない場合はどうする?
まず、正社員としての職歴がなく、アルバイトの経験しかない場合は、アルバイトの経歴を職務経歴書に記入して問題はありません。
アルバイトでの実務経験で培ったスキルによって、責任ある仕事を任されることもあります。社員として働いた時にもこの能力が活用できる、ということをアピールできればOKです。
アルバイトの仕事内容を分析し、応募する企業で活かせそうな要素を探し出すことがポイントです。
応募したい職種と全く違う分野のアルバイトでも、職務経歴書に書くべき?
これまでアルバイトで経験したことのある分野とは違う職種に応募したいという場合は、自分の適性や潜在能力、将来性などのアピールを中心に展開しましょう。
具体的には、自分の興味分野や行動特性、性格が、応募職種に向いていることをアピールします。
「スキルが証明できないから書きづらいな。。」と思われるかもしれませんが、「フリーターを正社員として採用する際に重視した点」という厚生労働省の調査(複数回答あり)を見てみてください。
職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神
柔軟な発想
マナー・社会常識 組織への適応性
業務に役立つ専門知識や技能(資格・免許や語学力)
業務に役立つ職業経験・訓練経験
コミュニケーション能力
従順さ・会社への忠誠心
体力・ストレス耐性
上記の項目の中で、15~34 歳の年齢層に対して企業が重視する能力はどれだと思いますか?
実は、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」が最も高く、全体の68.7%。つぎに「マナー・社会常識」(59.8%)、「コミュニケーション能力」(52.5%)の順です。
職業意識、勤労意欲、チャレンジ精神。これらはつまり、「やる気があるかどうか」が最も重要視されているということです。
既卒で短期・単発バイトしかやっていなかった場合は、職務経歴書にどう書いたらいい?
では、「アルバイトを長期やったことがない」「やったとしても単発バイトくらいだから、職務経歴書に書ける内容とは思えない。。」そのような場合はどうしたらよいのでしょうか。
派遣の短期・単発バイト経験を職歴として見せたい──その場合は、職務経歴書に派遣会社に登録した期間を記載する方法を使うと良いでしょう。
以下は私が派遣の職務経歴書に書いたものです。
・メーカー工場チームリーダー、企画運営部
・検品、梱包、組み立てなどの作業に対して人員配置や新人への指導を行う
・業務改善案の作成、日々の業務レポートの整理
(要約)
日頃の作業スピードや勤務態度、業務改善案の提案などが上司から評価され、最年少で検品区画のチームリーダーを任され、人員配置やシフト管理、作業効率化を図る事により作業員の働きやすい環境を作ることができた。
まず前提として、職務経歴書の書き方のフォーマットは決まっていないので、書き方は自由です。
勤務期間をわざわざ書く必要もなく、例えば短期でアルバイトを辞めた場合でも、私が書いた「●派遣(2年3か月)」の(2年3か月)という部分を省いても問題ないということです。
ちなみに私は、勤務期間ではなく、派遣会社の登録期間として書きました。たくさん単発や短期バイトをやってきましたが、他の短期や日雇いのバイトは省略し、アピールできそうな職場のみを書いています。
もしかしたら、職務経歴書を見た人は働いた期間と勘違いするかもしれません。ただ、嘘をついているわけではないです。
この書き方はグレーゾーンなので、もし入社後のことが心配な人は書かない方がいいです。
既卒でアルバイトをすぐにやめてしまった場合は職務経歴書にどう書く?
例えば、アルバイトを始めてすぐに合わないと辞めてしまった場合、職務経歴書には記載しないといけないの?と悩む方もいるかもしれませんが、基本的には、アルバイトであれば載せなくても問題にはなりません。
職務経歴書に記載してしまうと、どうしても「すぐにやめるんじゃない?」と思われやすくなってしまうので、あえて書く必要もないでしょう。職務経歴書は嘘を書くと経歴詐称になりますが、洗いざらいすべて書かないといけない訳ではないのです。
職務経歴書は正社員以外職歴とみなさない所も多いので、正社員の場合は書かないといけませんが、アルバイトの経歴は載せなくても大丈夫です。
職務経歴書に学生時代のアルバイトは書いてもいいの?
卒業してからアルバイトを含めた職歴なしの場合でも、学生時代のアルバイト経験があれば職務経歴書を書くことは可能です。
普通は学生時代のアルバイト経験は職歴には含めないとされますが、既卒で卒業してからの職歴がない場合は、学生時代のアルバイトでも職歴として書き入れても大丈夫です。
既卒の職務履歴書でアルバイトも含めて職歴がまったくない場合はどうする?
アルバイトも含めてまったく職歴がないという方は、直接応募した会社に問い合わせてみるのが一番良い方法です。
直接会社に問い合わせるのは気が引けると思いますが、面接当日に聞くよりも、事前に電話で聞いておいた方がいいでしょう。
問い合わせてみると、ほとんどの会社が「その場合は職務経歴書の提出は不要です」と答えてくれます。
「未経験OK」「学歴・職歴不問」「初心者歓迎」と書いてある求人は、これまで培ってきたスキルがそこまで重視されていないこともあって、必要書類に「職務経歴書」と書いてあっても「職歴なしの場合は提出不要」とする会社が多いです。
既卒の職務履歴書で職歴がない場合、代わりに自己PRを書いてもいいの?
とは言っても、直接会社に問い合わせることに気が引ける。。この場合は、職務経歴書を準備する必要があります。
そんな時は、職務経歴書の職歴欄には「職歴なし」と書き、志望動機や自己PRの文章を多めに書いて提出する方法もあります。
職歴を書いていないので「職務経歴書」とは呼べませんが、職歴なしで職務経歴書を作成し「自己紹介書」や「自己PR書」と表記することも多いです。
また、職歴ではないけど、学生時代にやってきたことで応募先の会社に活かせそうな経験があれば既卒でも職務経歴書に使えます。職務経歴書の自己PRや志望動機にその経験も載せることで、合格率UPも期待できるでしょう。
まずは過去の経験を時系列に全て洗い出して、応募する企業との共通点を見つけてみてください。
職務履歴書のフォーマットってあるの?手書きでも大丈夫?
「職務履歴書って決まった形があるのかな?」「既卒だし職歴がないから、一般的な職務経歴書のフォーマットは使えなさそうだけど。。」と不安に思っている方はいませんか?
大前提として、職務経歴書のフォーマットは決まっていません。自由に作成することが可能です。
厚生労働省が作成している職務履歴書の作り方には、以下のような記載があるので、参考にしてみてください。
また、職務経歴書のフォーマットはA4サイズの白無地の用紙で作成するのが一般的です。既卒で職歴が薄い場合、枚数は1枚で十分です。
また、手書きにするかパソコンを使うかですが、どちらでもOKです。ただ、パソコンで職務経歴書を書く方が最近は主流です。WEBで作成したデータ形式のもので問題ありません。
職歴なしの既卒が書きやすい「職務履歴書」の書き方とは?
実は、職歴なしで既卒が職務経歴書を書く場合、一般的な職務経歴書のテンプレートを使うとあまり役に立ちません。
普通の職務経歴書は、職務要約や職務経歴から書き始めることが多いのですが、特に職歴がない場合は、職歴の項目から書き始めると「職歴なし」という印象が強くなってしまいます。
そこで、既卒の方はこのような順番で職務経歴書を書いていくと良いです。
(2) 職歴(アルバイト)
(3) 学生時代の経験(あれば)
(4) 自己PR
(5) 所有資格・PCスキル
志望動機を最初に書き始めることで、この会社で働きたい熱意を伝えることができます。最初からマイナスイメージになることはありません。
この場合、自己PRと志望動機の量は多めに書き入れて目立たせましょう。志望動機の文章は少なくとも5行以上。自己PRは7行以上は書くようにしましょう。
職務履歴書には既卒になった経緯・空白期間の理由を書いておいた方が良い?
職務経歴の項目で「職歴なし」と書いた場合、その理由は書いた方が印象はいいのかな?と迷われたら、理由が書きにくければ記載しなくても大丈夫です。
私は既卒の空白期間やその理由を書いて就活をした経験もあるのですが、書類選考で落とされることも多々ありました。
私の経験上、空白期間を履歴書や職務経歴書に書くと、面接の質問が既卒になったきっかけや理由、その間何をしていたのか、などの質問がメインになってしまうことが多かったです。
書いていなくても、既卒で空白期間があれば必ず面接で質問されます。空白期間は職務経歴書には書かないで、面接で説明した方が採用率が高いと感じました。
既卒で職歴なしの場合は、どうやって就活したらいい?
「職務履歴書の謎がだいぶ解消された!でも、できれば実際書いた書類を事前に添削してもらいたい」「既卒をサポートしてくれる場所ってどんなところ?」そんな風に迷っているあなたに、既卒を就職支援してくれる場所をご紹介します。
その1「新卒応援ハローワーク」
新卒応援ハローワークは、既卒3年以内の若年層を対象に就職支援を行う機関です。
個別の担当者(ジョブサポーター)がついて就職相談を丁寧にしてもらえる上に、新卒枠で応募できる企業を紹介してもらえます。ハローワークには全国から求人が集まるので、就職支援場所の中では求人数が最多です。
職業適性検査、自己分析、職種・業界研究、エントリーシート・履歴書・職務経歴書の添削、模擬面接などもできるので、自分に必要なプログラムを受ければ、就職の内定率も高くなります。
その2「わかものハローワーク・わかもの支援コーナー」
「わかものハローワーク」「わかもの支援コーナー」は、おおむね45歳未満を対象に、就活支援サービスを提供している公的な機関です。既卒3年を過ぎている場合は、こちらを利用できます。
基本的には新卒応援ハローワークと同じような内容で運営されています。自分が利用したいメニューを選んで、既卒就活に活かしていくことができます。
・職業適性検査や自己分析、コミュニケーションスキルなど、就職に役立つ各種セミナーなどが無料で受講できる
・相談員の方に就職に関することは(もちろん職務経歴書なども)既卒でも一からサポートしてもらえる
・地元企業の担当者と直接話せる面接会や合同説明会が企画されることもある。
その3「ジョブカフェ」
ジョブカフェは正式には「若年者のためのワンストップサービスセンター」という名称です。国ではなく都道府県が主となって運営しています。
役割はハローワークとほぼ同じですが、都道府県が運営しているので、見られる求人はその都道府県に限定されます。ただ、ハローワークと同じ場所に設置されている地域のジョブカフェでは、求人も全国で検索することが可能です。
また、都道府県が運営しているからこそ、ジョブカフェは地域の特色を強く出すことが多いです。その地域に多い職種や求人に合わせて、セミナーや講座を開催しているので、特に地元企業への就職を狙っている既卒の方はハローワークと同様におすすめの就職支援サービスといえます。
地域によっては、かなり充実したサービスを展開しているので、一度お住まいの地域を調べてみてください。
既卒が求人を探すのは、どこがいい?
では、書類や面接の準備が整ったら、既卒はどうやって求人を探したらよいのでしょうか?
実際、求人サイトや転職サイトを見て就活をする方も多いと思うのですが、私の経験上この方法は既卒の方にはおすすめしません。
私もやってみたことがありますが、「未経験Ok」と書かれていても正社員未経験の既卒では登録できなかったり、運よく書類を通過しても面接で周りと比べられてボロボロに言われたりと、全然上手くいきませんでした。。
確かに、先ほどご紹介した公的機関は、既卒をバックアップしてくれる心強い味方です。ただ、求人については注意しないといけない点があります。
ハローワークは、全国の求人を扱っており、求人数に関しては就職支援機関で断トツの量なのですが、その分ブラック企業が混ざりやすいのです。
理由としては、ハローワークの特性が関係しており、
【1】ハローワークの相談員は、全国から集まる膨大な求人のすべてを把握することは不可能であり、また企業と直接話す機会もない。つまり、企業の内部事情は分からないので、紹介できるのは求人票の部分のみ。
【2】国が運営する公的機関のため、どこかの会社に肩入れしたり、特定の職種や企業を求職者に勧めたりということはできない。そのため、アドバイスはあるものの最終的には自力で求人を選ぶ必要がある。
ちなみに、先ほど紹介した新卒応援ハローワークでは、「新卒枠の求人」を紹介してもらえると書きましたが、こちらも注意が必要です。
新卒枠の求人は、ライバルは新卒です。新卒に勝てる理由がないと、既卒は同じ土俵には立てないのが現状です。求人の質の他にも、このような落とし穴があることを忘れてはいけないです。
職務経歴書やブラック求人に悩まなくてもいい就活方法がある!?
実は、既卒が就活するにあたって、職務経歴書やブラック求人に悩まなくてもいい方法があります。
就職エージェントは、求職者が求めている条件を聞き取って相談に乗った上で、そのエージェントが持っている求人の中から求職者に合ったものを選んで紹介してくれる、というシステムです。
自分で求人を選びたいという方には向いていませんが、ハローワークのように求人数が膨大でどんな基準で選んでいけばいいかわからない、という方には、とても効率の良い方法です。
就職エージェントには色んな種類がありますが、その中に既卒専門の就職エージェントがあります。
上記の8社が、既卒や正社員未経験から正社員就職をめざす方を対象としています。
ちなみに、就職エージェントには、
☑事前にブラック企業を排除するため、就職後も定着率が高くなる。
☑書類選考なしや未経験OKの求人が豊富なエージェントがある
☑書類選考なしで優良企業と面接できるから、就職成功率が高く、スピードも速い
このような特徴があり、「既卒であっても就職成功率が高く、自分に合った条件の良い会社を選べる確率も高い」という仕組みになっています。
就職エージェントの注意点
ただ、就職エージェントを利用する上で、気をつけておきたい点もあります。
もし質の悪いエージェントを選んでしまった場合、希望とは違う求人を勧めてくる可能性が高いこと。
これは、エージェントが保持している求人数自体が少ないと職種に偏りがあったり、条件の良くない求人ばかりだったり、ということが起こります。そのような求人の中からどうにか選ばせようと「あなたの経歴だと、この求人しか紹介できないですよ」などと無理な誘導をしてきます。
エージェント選びに失敗すると、就活自体も失敗するので注意が必要です。
ちなみに、私が実際に使ってみて良かったという既卒の就職エージェントはこちらなので、参考にしてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。職務経歴書に悩む方、また既卒就活に悩む方は、私の失敗談も成功談も参考にしていただけたら幸いです。