ニートとフリーターと無職の違いとは?定義をわかりやすく解説
ニートの私でも就職できた方法とは?
「ニート」や「フリーター」、「無職」といった言葉はよく使われていますが、その違いについて説明できる人は少ないです。
人生の中で誰でも一度は「ニート」や「フリーター」、「無職」という状態になることは珍しくありません。そんな私も元ニート。
この記事では、ニートやフリーター、無職の定義や違いを分かりやすく解説していきます。
ニートって何?ニートの意味
ニートとは、日本では、「15歳から34歳までで、就職してなくて、現在就職活動もしていない人」のことを指します。一応、厚生労働省の定義ですが。
ほとんどの場合、新卒で就職できなかった場合が多いと思いますが、日本の場合、新卒で採用されないというのは職歴としては大ダメージを受けるという変な風潮もあります。ここで気づいてほしいことは、ニートはなりたくてなるのではなく、「ニートになってしまった」人の方が多いということです。
ニートで困っている人が多いにも関わらず、ニートはいろんな理由があって「ニートになってしまった」だけなのに、誰にも相談できず、挙句の果てにはネットで「ニートは終わっている」「ニートになると人生ダメになる」「ニートは怠けている」と誹謗中傷の嵐。そのコメントをみて落ち込んでしまうことは多いのではないでしょうか。
特に、女性のニートの場合、世間から何しているんだろうと白い目でみられ、もう結婚するしかないよと抽象的なことを言われることも多いと思います。本当に困りますよね。ふざけるな!って言っていいですよ、そんなことを言う人には。
ニートはニートになりたくてなったわけでもないし、ニートになるとこの先ヤバイことぐらい知っています。そこで、「ニートになったら将来がない」みたいなおバカなコメントは本当に頭に来ます。ニートになって助けを求めているにも関わらず、もっともっと下に突き落とす発言は完全にスルーで大丈夫です。
ニートとは?本当の姿
私もそうでしたが、ニート期間中は、さすがにヤバイと思ってニート脱出しようとしましたし、1分1秒でも早くニート生活を終わらせて就職したいと思っていました。むしろニートを経験している人にしかわからないですが、危機感や焦燥感などの不安や焦りは強く、怠けているのではなく、動けないという状態。
ニートになる人ほど、適当でいい加減な人ではなくて、真面目で誠実で、そして責任感が強い人ほどなりやすいと思います。本当は頑張り屋です。「わかっているんだったら、ハローワークとか転職エージェントとか利用して、早く就職して正社員になってよ」という人もいるかもしれません。
その通りなんですが、ハローワークや転職エージェントのような環境が整っていても、その存在があることをわかっていても、「動けない」のです。ニートは好きでニートになっているのではありません。
就職しやすいサポートがあっても、「動けず」、そして就職活動やろうやろうと思っていても、「できない」のです。この違いをしっかり理解しているだけでも、心の支えになります。
〇「ニートは誠実で真面目な人」
〇「ニートが好きでニートになってない」
〇「就職の仕方をわかっていても動けない」
実は、些細なことがきっかけでニートになってしまうことがほとんどで、実際、今正社員で働いている人とニートを比べても、ほとんど実力差は変わらないでしょう。驚くと思いますが。でもこれが事実なのです。
以上が、本当の意味での「ニートって何?」に体験者の立場から答えさせていただきましたが、世間一般に多くある質問をまとめてみました。こんな質問があるだけでおかしいと思いますが、この間違った認識もテレビなどのメディアで間違った伝え方をされたがために、間違った「ニート像」ができて、それが普通に浸透しているというところでしょう。
ニートとフリーターの違いは何?
よく、バイトとかでふらふらして定職についていないフリーターってニートなの?という質問がネット上に多く見られますが、フリーターはバイトなどもしているので、働けていて、ニートとは言いません。
ニートとは、働きたくても就職できない状態なので、フリーターで働けている人とは違います。ニートはむしろ、嫌々ながら仕事をする人と違って、どんな仕事でも働くことの大切さを一番理解しています。
ニートと無職の違いは何?
無職とニートの違いですが、無職は会社を辞めて退職したり、仕事がなくても求職活動をしている状態。でも仕事はない状態のことを指します。ニートは、就職活動をしたくても「できない状態」なので、少し無職との意味合いは違ってきますが、無職を経験している人でも、仕事がない状態というのは辛い心理状態です。
だれでも仕事がない状態だと、将来的に不安を抱えていたり、ストレスが高いものですよね。無職もニートもどちらも「就職」について困っている人という意味では同じです。
ニートと主婦の違いは?家事手伝いはどうなる?
「専業主婦はニートなの?」という質問もおかしなものですね。専業主婦や家事手伝いをニートに含めるか含めないかは厚生労働省や内閣府の中でも意見が違っていて、今では専業主婦や家事手伝いをニートに含めない、という見解で一致したようです。
とまぁ、日本の政府はこんなくだらない定義付けを頑張って行っているわけです。だから専業主婦をニートに含める含めないなどの質問が出てくるんですよね。ふぅ~。
私が思うにですが、国もしっかり調査をしているといえども、アンケート調査などで、女性ニートの中にはニートなのに「家事手伝い」と答えている可能性があるから、一概に家事手伝いをニートと呼べない、なんて言っているわけです。
そんなの、全ての女性に対しても失礼ですし、専業主婦をしているママさんにも失礼です。日本のママさんはすごいです。日本のママさんの気配りやおもおてなしを考えると、海外で家政婦として働いた場合、年収1000万越えいくなんて人もいるぐらいです。
35歳以上はニートから外れる?
ニートの正式名称として「若年無業者」と呼ぶそうですが、この若年の範囲が15歳以上で34歳未満としているようです。こんな年齢の枠は、国が簡易的に決めたものであって、就職したくても動けない人にとってみれば、年齢なんて関係ないですよね。
ニートは「就職したくても動けない人」なんです。35歳以上の人を「中年無業者」なんて呼ぶこともできるかと思いますが、こんな言葉ができたところで差別用語が生まれるだけなので、35歳以上の人でも「就職したくても動けない人」であることに変わりありません。
生活保護を受けていて生活している場合もニート?
生活保護を受けている人の中には、給料が低く、劣悪なブラック企業の中で頑張って働いているけど、子どもの教育費を払うことも難しいという人が生活保護を受けていることもあるのです。生活保護を受ける人の理由はそれぞれ。生活保護とニートは無関係です。どちらも困っている人には変わりありませんが。
二―トについてどう思うか【持論】
ニートの言葉はよく、「今ニートだわぁ」「お前それってニートじゃね?」などと「何もしていなくて怠けている状態」の時に使われることが多いと思います。
これはメディアの責任が大きいと思います。あるテレビの取材でニート男性が「働いたら負けかなと思っている」などと答えていたために、ネット上で炎上して、ニートに対する間違った認識を生んでしまったこともニートの変な定義を生んだ理由です。
世間が炎上すればテレビは儲かるのです。ニートは「怠けていて何もしていない人」と報じることで、「それはおかしいだろ!」と何も考えずに反論して、本当に困っているニートの人に向けて誹謗中傷しているのが現状です。
こんなおバカな「ニート」という定義ができて、そしてメディアの偏った「ニート」の報道の仕方で、世間に対するニート像は「怠け者」という勘違いを生んでしまいました。
違う、違う。ニートは、わかっていても行動できないんです。体が動かないんです。誰よりもニートであることのヤバさぐらい理解していて、就職できない辛さは誰よりも感じているんです。困っているのがニートなんです。
ニートから正社員になる就職成功率・定着率が高い方法とは?
まとめ
・「フリーター」は働いている、「ニート」は働きたくても働けない理由がある
・「無職」は働いていない状態、「ニート」は働きたいけど就職活動していない状態、どちらも困っている
・政府は専業主婦や家事手伝いをニートに含めないとしたけど、どうでもいいこと
・35歳以上はニートと呼ばないが、就職できずに困っている人という視点では同じ
・生活保護とニートは別。どちらも困っている状態
・ニートの定義を作って、メディアも偏った報道をしたため、ニートの間違ったイメージを植え付けてしまった
私はニートという言葉を使うのはあまり好きではありません。ただ、ニート経験を持つ人の痛みや辛さはわかります。世間の間違ったニートに対するイメージのせいで苦しいことも多いと思います。
ニートになったらお金が入ってこないので、生活に困ることや、お金がなかったら死んでしまうことぐらいわかります。大事なことは、「ニートになってしまったらどうすればよいのか」ということなのに。
「ニートになってしまったら大変だから、ニートにはならない方がいい」という人はたくさんいますが、いざ「ニートになってしまったらどうすればいいのか」となると、友人で会っても家族であっても困ってしまいます。
そんな誰にも言えない悩みをこのサイトでは紹介しています。どうやってニートを脱出すればよいのか。どういう心や考え方を持てばいいのか。どうやって行動すればいいのか。どうやって就職できるのか。
ニートだから、早く就職しないと!といわれるのはプレッシャーですよね。そんなことはわかっている。そんな悩みをもっていれば役に立つサイトなので、参考にできる記事があれば覗いていってみてください。